下の真ん中の歯が2本顔を出し始めたら、歯みがき習慣もスタート!子どもの虫歯は親が防ぐしかありません。どんなことに気をつければいいのか、小児科医で発達脳科学者の成田奈緒子先生に話を聞きました。
乳歯を虫歯にしないことが、一生健康な歯へのパスポート!
乳歯は、永久歯に生えかわるまでの「期間限定」の歯です。でも、だからといって虫歯になっても大丈夫、というわけではありません。乳歯が虫歯になってしまうと、口の中には虫歯の原因菌がふえて「永久歯まで虫歯に」なるおそれも。
また、痛みや違和感によって、片方の奥歯でばかり物をかんだり、よくかまないで飲み込んでしまうと、あごが大きく成長できず、歯並びやかみ合わせにも影響が出てきます。
さらに、早めに乳歯が抜けてしまうと、正しい位置に永久歯が生えないこともあるのです。
赤ちゃんの歯は虫歯になりやすい
将来の健康や顔立ちに大きな影響を与える大事な乳歯。でも残念ながら、生えたての歯はエナメル質が薄くて弱く、虫歯になりやすい特徴があります。
歯を強くするのは、日々のケア。子どもの歯は、ていねいにケアするほど強くなります。食後の歯みがき習慣に加え、仕上げみがきも忘れずに。
歯みがきの基本姿勢
0歳代:安定感のある授乳のポーズで
歯みがき嫌いの原因は「痛いから」ということも。上唇小帯(前歯2本の間から上くちびるの裏側に伸びる筋)を刺激すると、子どもはとても痛がるので、注意して。
1歳過ぎから:ママの足の間に頭をのせて子どもの頭をママの太ももにのせ、歯医者さんの角度でみがきましょう。奥歯までよく見え、しっかりみがけます。どうしてもいやがって逃げようとするときは、足で頭をはさんで腕まで固定しても。
3歳以降も:仕上げみがきで、みがき残しを防止自分でみがけるようになってからも、仕上げみがきは必須!きれいにみがけているようでも、子どもだけではみがき残しが多いものです。小学3〜4年生ぐらいまでは仕上げみがきでチェックを。
歯の生える順番は?
\歯みがき習慣スタート!/●下の真ん中の前歯 5〜6ヶ月頃/2本歯が生える時期は個人差が大きいので、月齢は目安程度に考えて。
●上の真ん中の前歯 10ヶ月頃/4本上の歯があとから生えるのが一般的ですが、上から生える子も。どちらでもOK。
\かぶせみがきでスピーディにみがく/●上下で8本に 1歳頃/8本1歳くらいになって「やっと最初の1本が生えた!」という子もいます。
\奥歯のみがき残しに注意!/●第一臼歯が生える 1歳半頃/12本前歯4本から少し離れたところに奥歯が顔を出します。仕上げみがきは念入りに。
●犬歯が生えてくる 2歳頃/18本前歯がズラリと並ぶので、歯と歯の間の汚れに注意して、仕上げみがきを。
\自分みがきの習慣づけも!/●最後の奥歯が生える 2歳半頃/20本第二臼歯は小学校卒業頃まで使う歯。自分でみがく方法もしっかり教えて。