「自律神経」がしっかり働くことは、大人だけでなく、子どもにも大切なこと。でも自律神経って、そもそもどんなもので、どんな働きをするのでしょうか。「子どもの自律神経の乱れチェックリスト」と合わせて、成田奈緒子先生監修、自律神経をととのえる62の習慣を紹介した書籍『子どもにいいこと大全』からお届けします。
自律神経が正常に働かない子どもがふえている!
なんとなく体がだるいとき、気持ちが不安定なとき、「自律神経が乱れているのかも」と考えたことはありませんか?
「わけもなくイライラしているのは自律神経の不調かも?」「冷えは自律神経の働きを鈍らせるから要注意!」。健康情報をチェックしていると、こんなフレーズもよく目にします。
でも、そもそも「自律神経ってどこにあるの?」「どんな役割をしているの?」と問われると、答えに詰まってしまう人が多いのではないでしょうか。
自律神経とは、私たち人間が生きるためになくてはならないもの
心臓が休みなく血液を送り出しているのも、胃や腸が食べ物を消化できるのも、すべて自律神経が働いているからです。
暑ければ汗をかいて体温を下げ、寒ければ毛穴をキュッと閉じて体温を逃がさないようにします。意識しなくても自然と体が反応してくれるのは、自律神経のおかげです。
ところがいま、自律神経が正常に働かない子どもがふえています。朝はグズグズしてなかなかすっきり起きられない、いつもなんとなく食欲がない、すぐに疲れてぐったりしてしまう。病気ではないのに、なんとなく不調があって、体調がすぐれない、そんな状態です。
子どものこうした症状は、自律神経失調症のひとつで、起立性調節障害と呼ばれます。起立性調節障害に悩む子どもは、小学生では5%、中学生では実に10%にも上る、というデータも報告されています。
子どもの「なんとなく不調…」をあなどってはいけない
「成長途中の子どもにはよくあること」「病気というほどのことじゃないから」とあなどってはいけません。
自律神経がうまく働いていないということは、子どもの成長がおびやかされているということ。決しておおげさではなく、そのくらいの危機感をもつべき状態なのです。
【子どもの自律神経の乱れチェックリスト】
まずは下のチェックリストで確認してみましょう。3つ以上あてはまった場合は、お子さんの自律神経が乱れている可能性が大です。
□立ちくらみやめまいがする
□ずっと立っていると気分が悪くなる。ひどいときは倒れてしまう
□少し動くだけでも動悸や息ぎれを感じる
□朝、なかなか起きられず、午前中は元気が出ない
□顔色が青白い
□全身に倦怠感、だるさを感じる
□食欲がない。何を食べてもおいしくない
□緊張すると、トイレに行きたくなる
□しばしば頭痛や腹痛を訴える
□乗り物酔いをしやすい
『子どもにいいこと大全-自律神経をととのえる62の習慣-』
『子どもにいいこと大全-自律神経をととのえる62の習慣-』1,430円(主婦の友社)
【目次】序章:自律神経をきたえると子どもに“いいこと”がたくさんあります!
第1章:まず身につけたい基本の生活習慣17
第2章:子どもに睡眠は何より大切!ぐっすり眠り、すっきり目覚めるための習慣9
第3章:ちょっとの工夫で変わる!朝から食欲モリモリになれる習慣11
第4章:ストレッチ、ヨガ、ツボetc.体を動かして自律神経をきたえる習慣13
第5章:アロマ、洋服の着せ方、検温etc.ほかにもとり入れたい“いいこと”習慣12
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