失敗しても立ち直れる強い心=レジリエンスが注目されている!
「すぐあきらめて、挑戦しない」「嫌なことがあるとすぐに泣いてメソメソする」「なかなか自分の意見を言えない」。そんなわが子の姿を目の当たりにすると、親としてはもどかしく、不安になるもの。
しかし、
傷ついたり、落ち込んだりすることも貴重な経験で、そこから立ち直る力=レジリエンスが大切だという認識が、世界中で広がっています。レジリエンス教育はアメリカ、オーストラリア、イギリス、シンガポール、インド、中国などさまざまな国で実践や研究が進められていて、いま最も注目の教育メソッドのひとつです。
日本のレジリエンス教育の第一人者である足立啓美さんによると、「レジリエンスは経験を通して育つ力です。
特に幼少期において最重要になるのが、自分の感情に上手に対応できる力、欲求不満に耐える力を育てることです。それが、以降のレジリエンスを育てることに大きく影響すると言われています」。今回は、そんなレジリエンスを育てるためのポイントを紹介します。
ポイント1 自己肯定感を高めること
自己肯定感とは自分の存在を認め、自分は自分のままでいいと思える心の状態のことを言います。自己肯定感を高めるためにも幼少期には自分の強みや素敵なところを見つけることが、とても大切になっていきます。
ポイント2 子どもたち自身が大好きなことを大切にする
体操やお絵描き、外遊びなど大好きなことは心のエネルギーになります。もしなにかイヤなことがあっても、大好きなことをすれば心にエネルギーがチャージされ「がんばろう」という気持ちがわいてくるに違いありません。
ポイント3 成功体験を重ねる
「できた!」という成功体験です。子どもたちは失敗をしながら成長していきます。その過程がとても大切です。一度できると自信が芽生え、「できた」が増えれば増えるほど自信が積み重なっていきます。
4 ソーシャルサポート
子どもたちの強みやよいところをしっかりと認めて、たくさんの「嬉しい」や「楽しい」、「できた」を親も一緒に経験することで親子の絆を育ててくれます。この絆が子どもたちのレジリエンスを育てる根っこになります。
子どもたちが感じる怒りや悲しみ、不安などの
ネガティブ感情は、持っているとよくないものと思われがちです。しかし、自分の心と体を守ったり、自分でも気がつかない本当の気持ちを知るための、大切な感情であり、誰もが持ってよいものなのです。ネガティブな感情も、ポジティブな感情と同じように、私たちが一生付き合っていく友達のようなもの。そう認識しながら、上手に付き合う方法を身につけ、仲良くなることが大切です。
”レジリエンス”を幼児期から育てられる話題の絵本!
日本のレジリエンス教育の第一人者である足立啓美さん監修、ベストセラー絵本を手がける川原瑞丸さん作画。「挑戦しない」「すぐあきらめる」「すぐ怒る、すぐ泣く」など「うちの子、心が弱いかも?」「感情がコントロールできてない?」と不安に思っている親御さんにオススメな一冊です。
子ども自身が、怒り、悲しみ、不安などのネガティブな感情に向き合い、上手に対応していく強い心を養うノウハウが収録。
『きみのこころをつよくする えほん』1,430円(主婦の友社)https://www.amazon.co.jp/dp/4074521563