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2022.09.10

妊娠中の栄養・レシピ

妊娠中の食事で気をつけるべきことは?体重管理にも役立つ食事メソッド【専門家監修】

妊娠中の妊婦さんを悩ませる「体重管理」。体重が増えないようにと気をつけるあまり「食べたら太るのでは?」と心配する妊婦さんもいるようですが、「どんな内容で何を食べるか」のほうが重要です。そこで今回は、妊娠中の食事に詳しい栄養コンサルタントの細川モモさんに、妊娠中の食べ方についてレクチャーしてもらいました。

栄養のプロが教える「妊娠中の食べ方」レッスン

1 朝ごはんは絶対抜かない

妊婦 体重管理最近は、朝食を食べない人も多いようですが、妊娠中に昼と夜の2食では、圧倒的にエネルギー不足です。また、糖質オフのために朝食から主食を抜いてしまう人もいますが、朝きちんと食べないと昼に血糖値が急上昇し、妊娠糖尿病のリスクも高まってしまいます。

2 朝ごはんにはタンパク質をプラス

妊婦 タンパク質朝食は、主食(ごはんやパン)と野菜・くだもののほかに、ゆで卵や目玉焼き、ツナ缶、焼き鮭、納豆など、手軽なものでいいので、タンパク質(鉄を含むもの)を1つはプラスすること。朝にタンパク質をとることで、冷えの解消や貧血予防にも効果てきめん!

3 タンパク質は1日3食で「片手ひと盛り」ずつ

妊婦 タンパク質 量タンパク質は、赤ちゃんの発育やママの美しさを保つためにも日々使われています。1日3食、それぞれ片手ひと盛り」ずつ食べるのが目安。肉・魚・卵・大豆製品・乳製品の5種類をとり入れて。不足すると骨密度や筋肉量が低下し、貧血や疲れ、肥満にもつながります。

4 家での食事は「だし・酢・薬味」を活用!

外食や市販の弁当は、どうしても塩分過多になりがちなので、手作りするときが減塩のチャンス!レモンや酢、だし、しょうが、ねぎなどで「酸味」「うまみ」「辛み」をきかせれば、塩分控えめでもおいしく食べられます。

みそ汁は、だしのうまみをきかせて、みそは少なめに。具だくさんにすれば、汁の量を控えることができ減塩に。

5 常備食材なら手軽に栄養をONできる!

妊婦 体重管理日持ちのする乾物や缶詰は、必須アミノ酸やDHAなどの「必須脂肪酸」、鉄、カルシウムなどの「ミネラル」を含む優秀食材。

かつお節、のり、ちりめんじゃこ、桜えび、ごま、カットわかめ、くるみ、ナッツ、ツナ缶、ミックスビーンズなど。ごはんやおにぎり、チャーハン、サラダ、みそ汁などに足すだけで、手軽に栄養価アップ。

6 鉄は赤身の肉や魚で効率よくとる

妊娠後期には大量の鉄がおなかの赤ちゃんに移行するうえ、産後直後に貧血だと産後うつリスクが6倍にもなるので要注意!

植物性の非ヘム鉄は吸収率が低いため、動物性のヘム鉄を食べるほうが効率的。まぐろ、かつお、牛もも赤身肉、豚ヒレ肉などがおすすめです。

7 DHAをたっぷり含む魚でおなかの赤ちゃんの脳を育てる!

妊婦 DHA妊娠20週を機に、赤ちゃんの脳は急速に成長し、生後1年で1.5倍にまで大きくなります。胎児期から乳児期にかけては、脳を育てるビッグチャンス!魚に多く含まれるDHAは、脳の神経細胞の主成分となり、記憶や学習など脳の働きを高めてくれます。

【ビタミンDの働きとは?】

骨・歯の成長
カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にします。ビタミンDが不足して「くる病(骨が歪曲する病気)」になる子どもが増えています。

脳の発達
「ビタミンDが脳の神経発達に関係している」という報告が多数。妊娠中にビタミンD不足になると、胎児の脳の発達に影響があるともいわれています。

免疫力アップ
近年、ビタミンDがインフルエンザの感染リスクを50%軽減することで注目を集めました。「血中のビタミンD濃度が高いほど、胎児の発育がよい」という報告も。

アレルギーの軽減
ビタミンDには免疫を調整する働きもあり、ぜんそくやアトピー性皮膚炎、花粉症などを予防、改善する可能性が高いといわれています。

8 鉄の吸収率をアップするビタミンCを一緒にとる

鉄は大切な栄養素ですが、吸収率が低いのが難点。少しでも吸収率を高めるには、パプリカやピーマン、ブロッコリー、レモンなど、ビタミンCを多く含む食材をいっしょにとること。

また、鉄(植物性の非ヘム鉄)の吸収を阻害するタンニンを含むコーヒー、紅茶、緑茶は食後30分以内に飲まないほうがベター。ハーブティーやほうじ茶、麦茶で代用を。

9 和食は脳にいい脂肪がとれて太りにくい!

ごはんが主食の和食と、パンが主食の洋食では、どちらがいい脂がとれるかといったら、ごはんに軍配!ごはんを主食にすると、豆腐や納豆の大豆のレシチン、魚のDHAなど、赤ちゃんの脳にとってよい脂が多くとれます。

パンを主食にすると、マーガリンやマヨネーズ、ベーコンなどになり、太りやすい脂肪を選んでしまうことに。
産後 体型戻し和食は中性脂肪を分解する働きも。産後の体型戻りもいい!

10 甘いおやつよりも食事でおなかを満たす

太りたくないからと主食を減らし、結果物足りなくておやつが増えてしまったり、おやつを食べ過ぎて、肝心な食事の量が減ってしまったり、ということはないでしょうか。

糖分や脂肪分のとりすぎは、妊娠糖尿病や肥満のリスクが上がる一方で、必要な栄養が不足しがち。3回の食事をしっかり食べておなかを満たして。

11 ごほうびのケーキは「頻度を減らす」か「時間を早める」

甘いものはダメ! とわかってはいても、我慢しすぎもストレスに。どうしても食べたいときは「おやつは週に1回だけ」「食べるならランチのあとに」など、頻度や食べる時間を早めるなど、ルールを決めること。
炭水化物 置き換え
また、上の図のように、3食小麦が主食にならないよう、1食は小麦でも2食はごはんが主食の和食に変えるなど食事内容の調整を。

12 主食は脱・白ごはん!“低GI”を意識する

妊婦さんはエネルギー不足になるので「糖質オフ」は基本NG。糖質で太りやすいのは、白いごはん、食パン、うどんなどの精白された主食や、甘い菓子パンなどが食事の中心になっている場合。

主食は雑穀米や発芽玄米、五穀米をまぜたごはん、そば、ライ麦パン、全粒粉パンなどの精製されていない低GI(血糖値を急上昇させにくい)のものを選んで。

【低GIごはんで栄養アップ!】
低GI食品 おすすめ金芽米
最新の精米技術で金芽(胚芽の基底部)と栄養とうまみを残したもの。白米よりビタミンやミネラル、食物繊維が豊富。白米と味が似ているのでお米好きな人向き。

雑穀米
大麦、黒米、大豆、あわ、きび、ごまなど商品によって配合はさまざま。多種類の雑穀のタンパク質、鉄、カルシウム、ビタミンB1、食物繊維が含まれ、食感も豊か。

発芽玄米
玄米を発芽させたもの。食物繊維やミネラルが玄米以上に多く、消化吸収もよいのが特徴。分量は、白米:発芽玄米=2:1を目安に、好みのブレンドにしてみて。

13 小食で食べられない場合は4食、5食に分けてもOK

妊娠期に必要なエネルギーは決められています。「小食で量が食べられない」という妊婦さんは、3食を4~5食に分けるのがおすすめ。

また、捕食(おにぎり、いもや豆類、卵、ヨーグルト、チーズ、ナッツなど)を利用しても。豆乳やアーモンドミルクなど、飲んで栄養補給できる商品も手軽です。小分けでもいいので、カロリーと栄養をかせぎましょう。

【妊娠期に必要なエネルギー】
初期 +50kcal
例)ナッツ10g、納豆1/2パック、卵1/2個、ヨーグルト1個、オレンジ1個

中期 +250kcal
例)納豆ごはん 茶碗1杯、さつまいも中1本、グラノーラ50g+ヨーグルト50g

後期 +450kcal
例)納豆1パック+かつおのたたき6切れ+フルーツヨーグルト くるみ5かけ入り

14 1日1つは発酵食品を食べて肥満予防!

腸内環境をととのえる=善玉菌を増やすことは、免疫力を高めて感染症や病気を防いだり、肥満になりにくい体質にするなどよい効果が。

納豆やヨーグルトなど、1日1食は発酵食品を食べ、善玉菌の栄養源になるオリゴ糖や食物繊維(くだものや米、きのこなど)をとること。揚げ物や脂肪の多い肉などの「高脂肪食」は善玉菌を増やし、腸内環境を悪化させるので控えて。

【腸内細菌の働きとは?】
腸内細菌 イラスト腸内細菌には、「善玉菌」「悪玉菌」のほかに「日和見菌」という菌がいます。善玉菌が優秀だと、日和見菌もいい働きをしますが、悪玉菌が優勢になると悪さをするので要注意。いつも善玉菌が優勢になるように、腸内環境をととのえましょう。

15  外食ランチは炭水化物オンリーにならないようにする

外食すると、どんぶりやパスタ、パンなど、炭水化物(糖質)が中心で、タンパク質やビタミン・ミネラルが不足がち。

カフェでパンとドリンクしかないなら、菓子パンではなく卵やツナが入ったミックスサンドにして、コーヒーではなく植物性ポリフェノールがとれるココアにするなど、少しでも栄養アップの工夫を。

【コンビニごはん食べるなら・・・】
NGメニュー▶白米おにぎり・はるさめスープ・野菜サラダ
コンビニごはん NGおにぎり+はるさめでは糖質がメイン。タンパク質不足では筋力がつかず、体力低下や貧血の原因に。濃いスープは塩分過多。

OKメニュー▶雑穀米おにぎり・豆腐のみそ汁・蒸し鶏のサラダ・ゆで卵
コンビニ食 OK豆腐、鶏肉、ゆで卵でタンパク質をプラス。みそ汁の汁は残して。雑穀米は食物繊維やミネラルが多く、血糖値の上昇もゆるやか。

【イタリアンを食べるなら・・・】
NGメニュー▶ペペロンチーノ・コーヒー
パスタ 栄養満腹になっても食べているのはほぼ糖質。タンパク質やビタミン、ミネラルがゼロに等しく、栄養が全く足りません。

OKメニュー▶魚介のペスカトーレ・ミニサラダ・ハーブティー
パスタ 栄養トマトソースで抗酸化力の高いリコピンと、魚介でタンパク質&鉄を補えます。コーヒーは鉄の吸収を妨げるのでハーブティーに。

16 外食では「汁を残す」「ソースをかけない」で塩分カット

妊娠中は食事量が増える分、塩分が多くなりがち。濃い味つけの食事を続けていると、むくみが悪化したり、妊娠高血圧症候群の原因にも。とくに外食では、塩分のとりすぎに気をつけて。なるべく野菜が豊富なメニューを選び、外食でも彩りを意識しましょう。

めんのスープは飲まずに残す
中華めんの汁や、かけうどんのつゆまで飲むと、1食で1日の塩分目安量をオーバー!

汁物&漬け物を食べすぎない
定食で常連のみそ汁、漬け物は塩分が多いのでとりすぎに注意を。みそ汁は具だけを食べて。

ドレッシングをかけすぎない
カロリー&塩分ともに多いので少量に。ノンオイルタイプでも塩分は多いので注意。

揚げ物のソースをかけすぎない
外食の揚げ物は、すでに味がついていることが多い。かけるなら大さじ1程度に。
_______
妊娠中の食べ方についてご紹介しましたが「一度に全部やらなきゃダメ?」と思う人もいるはず。まずは、できるものから実践してみて、少しずつ取り入れていけばOK。意識するだけでもだいぶ違います。おなかの赤ちゃんの健康とご自身の安産のために、トライしてみてくださいね。

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イラスト/齋藤よし子 『Pre-mo(プレモ)』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです

【監修】 細川 モモ 予防医療コンサルタント/一般社団法人ラブテリ代表理事

アメリカで最先端の栄養学を学び、2009年に予防医学プロジェクト「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。女性の妊活・妊娠・出産をサポート。妊婦向け栄養アドバイス本『Luvtelli Baby Book 1』『Luvtelli Baby Book 2』『成功する子は食べ物が9割(以下シリーズ続刊)』が好評発売中。二児の母。

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