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食べたら太るとわかってはいても、おなかの赤ちゃんの成長とともに、食欲もぐんぐん急上昇。特に、ハロウィーン・クリスマス・お正月などの「ついつい食べちゃう」イベントシーズンには要注意。
これから妊娠生活をスタートさせる妊婦さんも、すでに食べ過ぎちゃった!という妊婦さんも、妊娠中の体重管理について見直しておきましょう。
●つわりが軽くて体重増
つわりがほとんどない分、これまでと同じ食生活を続けた結果、いつのまにか体重が増えているというケース。妊娠中は太りやすいということを知っておいて。
●食べづわりで体重増
食べづわりの人は、ちょこちょこ食べているうちに体重が増えてしまう傾向が。妊娠前と味覚が変わり、高カロリーなジャンクフードばかり食べてしまったという人も。
「妊娠初期はつわりでほとんど食べ物を口にできず無理やり食べていたのに、後期は食べづわりに。体重増加が止まりませんでした…(Tさん)」
●ごはんがおいしくて体重増
つわりがひどい人は、安定期に入ってから、いつも以上にごはんがおいしく感じて、食欲に火がついてしまいがち。つわり期に減った体重をとり戻そうと、食べすぎてしまう人も。
「つわりがおさまり、反動で食べすぎて体重が急上昇!食事制限しても増加はとどまらず、むくみも悪化。後期がこんなにも太りやすいなんて!(マイさん)」
●産休や退職をきっかけに体重増
退職直前は送別会や食事会、退職後は家でダラダラと過ごしてしまうことが原因で、体重オーバーしがち。なるべく生活リズムが崩れないように、注意するべし!
「妊娠8ヶ月で産休に入ったとたん、体重増!しかも切迫早産気味でベッドから一歩も動けず、最終的に+13kg増えてしまいました(はらぺこりさん)」
●里帰りで体重増
実家の両親に「動かなくていい」「赤ちゃんの分も食べなきゃ」と言われるままに生活していると、体重はうなぎのぼり!妊婦だからと言って甘やかされすぎはダメです。
「夫の実家に行くと『2人分食べないと!』と、とにかくたくさん食べさせられました。体重制限を注意されているとは言いづらくて…(ユキさん)」
●外食や年末のイベントで体重増
ふだんきっちり体重管理をしている人ほど、外食でおいしいものを食べたり、クリスマスやお正月といったイベントをきっかけに制御不能に陥る人多し。翌日からの調整をしっかり!
「ふつうに食べているだけでどんどん増える」「おなかが大きくて動けないのに、食欲は旺盛」など、一番多かったのは妊娠後期。出産直前は気が緩んで食べてしまう人多数。
妊娠中は女性ホルモンの分泌が増えるため、脂肪がつきやすい状態。急激に体重が増えると、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などのリスクが高まり、ママだけでなくおなかの赤ちゃんにも危険が。
また、産道に脂肪がつきすぎると、赤ちゃんが通りづらくなり難産になったり、帝王切開になるケースも。さらには、神経管閉鎖障害という先天異常を引き起こす原因にもなるのです。
一方で、やせすぎにも注意。栄養がじゅうぶんに足りないと、切迫早産や早産のリスクが高まり、2500g未満の低出生体重児で生まれてしまうことも。
ママと赤ちゃんが無事に出産を迎えるためには、体重管理の正しい知識を身につけ、体重をコントロールする必要があるのです。
・妊娠高血圧症候群になりやすい
・妊娠糖尿病になりやすい
・帝王切開の可能性がある
・難産になりやすい
妊娠したらまずBMI値を計算し、望ましい体重増加量を確認しましょう。これは、「最低何kgは体重を増やし、何kg以上は増えないようにすることが、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい」という目安で、決して「太るな!」と脅すものではありません。体重管理を前向きにとらえられると、気持ちに余裕が生まれます。
BMI=妊娠前の体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
BMI18.5未満
やせタイプ
目標は妊娠前+9~12kg
やせぎみの人は体重が順調に増えない場合もあるので注意が必要。しっかり食べていても増えない人は補食を追加して。小食の人はしっかり栄養をとること。
BMI18.5~25.0未満
標準タイプ
目標は妊娠前+7~12kg
じょうずにコントロールできれば、産後も無理なく体重を戻すことができるはず。2週間で1kgのペースで増える場合は、食事内容や生活習慣を見直して。
BMI25.0以上
ぽっちゃりタイプ
個別対応
妊娠高血圧症候群や糖代謝の異常などを起こしやすく、おなかの赤ちゃんの発育にも問題が起こる可能性も。栄養指導を受ける、運動をするなど、医師の指示に従って、必要以上は増やさないこと。
●体重増加量のモデルケース
赤ちゃんの体をつくるタンパク質をとることは大切ですが、タンパク質だけよりも、野菜や海藻、いも、くだものなどもバランスよく食べている人のほうが、筋肉量は多くなります。
品目数=栄養バランスは、献立の“色”でもチェックできます。赤、黄、緑、紫、白、黒、茶の7色の中から、5食を使えば合格!わかめやひじき、黒豆などの「黒」も和食ならとり入れやすいです。
赤
トマト、にんじん、パプリカ(赤)、りんご、鮭など
黄
かぼちゃ、パプリカ(黄)、バナナ、レモン、卵など
緑
ブロッコリー、きゅうり、ピーマン、キウイなど
紫
なす、さつまいも、ブルーベリー、あずきなど
白
玉ねぎ、大根、かぶ、豆腐、ヨーグルト、鶏肉など
黒
黒豆、こんにゃく、のり、わかめ、ひじき、レーズンなど
茶
ごぼう、きのこ、納豆、みそ、牛肉、豚肉、アーモンドなど
妊娠中はホルモンの影響で体が脂肪を蓄えやすくなり、食べた分が吸収されやすくなります。妊娠前と同じものを食べているのに太ってしまうのはそのため。
そこで、「食事」のコントロールが必要になるのですが、できれば「運動」もとり入れるのが理想的。おすすめはマタニティスイミングですが、時間がない働く妊婦さんは、ひと駅分歩くなど、なるべく体を動かすことを意識しましょう。
ふだん我慢している分、楽しい雰囲気の場では「今日だけ」と食べすぎてしまう妊婦さんは多いもの。
一度このクセがつくと、際限なく自分を甘やかして、体重管理どころではなくなってしまうので、出産までの記念日やイベントごとはあらかじめチェック。
とくにつわりがおさまってきたころは、より太りやすいので要注意。
夜10時以降に食事をすると、ふつうのカロリーよりも約20%も多く吸収してしまうため、同じ食事内容でも体脂肪が高くなってしまいます。
夜は夫の帰りを待たず、先に食事を。夜にどうしても食べるなら、フルーツ寒天など低カロリーなものを。また、食事のボリュームは朝にもってきたほうが、太らずにいられます。
1日にとる食事のエネルギー量が同じ場合、食事の回数が多いほど太りにくく、回数が少ないほど太りやすくなります。
これは、人の体は空腹時間が長くなるほど、次の食事のときに体内にとり入れたエネルギーを皮下脂肪としてため込んでしまうため。食事の回数は減らさず、内容と量を見直すことが大切です。
1食、2食と抜けば抜くほど、血糖値が急激に上がりやすくなり、インスリンが大量に分泌されて脂肪をため込みやすくなってしまいます。
食事・運動・生活習慣etc. 体重管理のためにやっていたことを、妊娠中の体重推移グラフとともに紹介。先輩ママたちの成功&失敗談から学ぶことがたくさんあるはず。
BMI 17.63/やせ
妊娠前体重 44kg
身長 158cm
食べづわりで、妊娠初期から急激に体重が増加。つわりがおさまってからも、食欲がとまらず、甘いものや里帰り先の実家のごはんがおいしすぎて、つい食べすぎてしまい…。それでも、間食はなるべく糖度が低いものを選ぶ、小腹がすいたらナッツ類や酢の物で紛らわすなど、自分なりに心がけました。
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶失敗!
目標は+10kgでしたが、実際は6kgオーバー。お産に悪い影響はなかったけれど、体重の戻りがイマイチでした。
●ドクターアドバイス
今回は安産だったので事なきをえましたが、やせている人でも、急激に体重が増えると体に負担がかかり、産後の体型の戻りも遅くなりがち。食べづわりの人は、甘いものやおやつを食べてしまいがちですが、そういうときは1日の食事を5~6回など複数回に分けて食べるのがおすすめ。食べすぎを防げます。
BMI 17.63/やせ
妊娠前体重 48kg
身長 165cm
妊娠5カ月まではつわりがひどくて、産院で点滴を打つほどでした。おかげでほとんど口にできず、体重も減ってしまい…。食事はタンパク質を意識してとるようにし、葉酸サプリを欠かさず飲み続けて、貧血予防!
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶成功!
体重が増えず不安でしたが、おなかの赤ちゃんは順調に育ってくれました。少しずつでも食べ続けてよかった!
●ドクターアドバイス
後期は胃が圧迫され食欲が減るので、つわりが落ちついた妊娠6~7ヶ月に、減った分を取り戻せるとよかったかもしれませんね。赤ちゃんが順調に育っていれば過度に心配する必要はありませんが、補食を追加するなど心がけて。
BMI 18.2/やせ
妊娠前体重 41kg
身長 150cm
つわりがおさまったと同時に、好きなものばかりを食べすぎてしまい、妊娠8カ月で+10kgに。これはまずいと心を入れ替え、食生活を改善。毎日1時間ウオーキングもしました。おかげで出産まで、体重キープに成功!
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶成功!
危うく体重オーバーになるところでしたが、食事バランスに気をつけ、適度な運動をとり入れたのがよかった。
●ドクターアドバイス
クリスマスや年末年始は、体重増加に陥りやすいポイント。いつも以上に気を引き締めて。後期にかけて、食事改善や運動をとり入れられたことがよかったです。激しい運動は無理でも、散歩やヨガなど積極的に体を動かして。
BMI 24/標準
妊娠前体重 67kg
身長 167cm
初期~妊娠9ヶ月頃までつわりが続いたため、体重増加はゆるやかでした。妊娠中は、塩分過多に気をつけて、タンパク質をとるために鶏胸肉のサラダチキンを食べていました。ただ、つわりは本当につらかった…!
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶成功!
つわりのおかげもありますが、産院から特に注意されることもなくお産を迎えられてよかった!
●ドクターアドバイス
+9kgでおさまっていますし、体重の増え方的には問題ないでしょう。つわりのときは水分をとったほうがいいので、グレープフルーツジュースを飲んだのもGOODです。食事バランスにも気を使えていてよいと思います。
BMI 18.44/やせ
妊娠前体重 49kg
身長 163cm
妊娠5ヶ月頃から食欲が急激に増し、早くも+9kgに。妊娠9ヶ月で里帰り先の産院に転院し、野菜中心の生活に切り替えましたが、時すでに遅し。翌月には高血圧気味に。自分の体重でひざが痛くなり大変でした。
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶失敗
一度増えるとなかなか取り戻せないので、早めに和食中心の生活にすればよかったと後悔。
●ドクターアドバイス
体重増加のスピードが速すぎですね。こういうときこそ、食べすぎや、甘いおやつに気をつけて。何を食べたらいいかわからない場合は、妊婦健診などでの栄養指導の際に具体的なメニューを教えてもらうのもおすすめですよ。
BMI 21.67/標準
妊娠前体重 59kg
身長 165cm
後期はあと少しで生まれるからと気がゆるみ、我慢していたポテトチップスやチョコレートを勝手に解禁! 最終的に+14kgに…。ただ、妊娠6ヶ月から続けていたマタニティビクスのおかげで、体力と筋力はつきました。
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶失敗
おなかの赤ちゃんが大きくなりすぎて、予定より1週間前に出産。それでも3475gでした。
●ドクターアドバイス
つわりが終わったころから体重が増えだす、典型的なパターン。妊娠7ヶ月の時点で、運動と食事をしっかり見直す必要があったかもしれませんね。後期はおなかも大きくなってきて苦しいですが、がんばって動きましょう。
BMI 17.58/やせ
妊娠前体重 45㎏
身長 160cm
ひどいつわりに悩まされ、一時は妊娠前の体重に戻ってしまったことも。気を抜くと体重が減ってしまうので、口に入れることだけ心がけて生活。ナッツ類など手軽で栄養価のあるものを食べるように心がけました。
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶成功!
2750gと小さめでしたが、生まれてきた赤ちゃんは健康そのもの。元気いっぱいです。
●ドクターアドバイス
なかなか体重が増えない人は、食事をしっかり食べることのほかに、小さめのおにぎりやヨーグルトといった捕食をプラスするのがおすすめ。タンパク質や鉄分、カルシウムなど栄養をしっかりとるように心がけましょう。
BMI 19.33/標準
妊娠前体重 52kg
身長 164cm
初めは食欲よりも睡眠欲が勝っていたのですが、食欲が回復してからはぐいぐい右肩上がり。体重管理に厳しい産院でもなく、ついつい食べすぎてしまいました。2人目出産だから気がゆるんだのか…完全に失敗です。
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶失敗
ストレスなくお産を迎えられたものの、急激な体重増加で産後ひざを痛めてしまいました。
●ドクターアドバイス
妊娠5~6ヶ月頃から、食事管理や運動をするべきでしたね。急激な体重増加は、妊娠高血圧症候群などのリスクを高めます。「食べたい」欲望に負けそうなときは、「赤ちゃんへのリスク」を思い出して!
BMI 25/ぽっちゃり
妊娠前体重 64kg
身長 160cm
目標は+3kgまで。つわりで大幅に体重が減ったものの、その後食欲がとまらず体重も増え続け、結局+5kgに。妊娠7ヶ月からウオーキングを続けたおかげか、体力がついて自然分娩で出産することができたのはよかったです。
●妊娠中の体重推移グラフ
自己評価▶失敗
+2kgオーバーしてしまったので。妊娠しているからと甘えすぎてはいけないですね…。
●ドクターアドバイス
つわりで体重が減った人はその後の食欲増加に要注意。太りやすい人は、食事だけでなく運動をとり入れるよう心がけて。ウオーキングのおかげで、最終的には+5kgにおさまっているので、よくがんばったと思います!
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健康で元気な赤ちゃんを産むために必要な「体重管理」。もちろん「食べ過ぎ」は御法度ですが、太りたくない!と食べなさすぎもNG。おなかの赤ちゃんに栄養をしっかり届けるためにも、しっかり栄養はとって。無理はしすぎず、体調が悪くなったときはかかりつけ医に相談してくださいね。
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イラスト/齋藤よしこ 『Pre-mo(プレモ)』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです