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2022.08.18

妊娠中のトラブル

知っておきたい!「切迫早産」と「早産」。原因や症状、治療の方法は?【産婦人科医監修】

赤ちゃんが元気に成長するためには、一日でも長くお腹の中で過ごすのがベスト。決して無理をすることなく、お腹にやさしい生活を心がけることが第一です。

ここでは、気になる「切迫早産」と「早産」について、産婦人科医の安達知子先生にうかがいます。

「切迫早産」とは?危険信号を見逃さないで

切迫早産とは、妊娠22週から36週の終わりまでの間に、赤ちゃんが生まれそうになる状態のことを言います。流産は赤ちゃん側に原因があることが多いのですが、早産は母体側の原因が多いのが特長です。

出血やお腹の張り、下腹部や腰の痛み、おりものの増加など、体のサインに早めに気づけば、早産になるのを防げるケースも多いもの。そのためには危険信号をよく知っておくことが大切です。

こんな兆候があったら要注意!

お腹の張り
→痛みを伴わない張りなら問題ありませんが、強く周期的に張るなら要注意。

出血
→出血は卵膜が子宮壁からはがれつつあるサイン。大量出血や鮮血の場合は、常位胎盤早期剥離や前置胎盤による出血の可能性があるのですぐ受診を。

お腹の痛み
→お腹の強い張りで痛い場合は受診を。ただ、便秘から起こる腸の痛みの場合も。

破水
→それまで兆候がなくても、突然破水する場合もあります。尿と見分けにくいので、異変を感じたら病院に連絡を。

また、危険な兆候がなくても、膣炎が見られる場合は要注意。細菌や病原体が子宮頚管内に達して炎症を起こすと、子宮の収縮や破水の原因になります。

おりものの様子がおかしい、かゆいなどの症状がある場合は、次の健診を待たずに、病院に相談しましょう。早めに炎症を食い止めれば、大事に至らずに済むのです。

「切迫早産」は安静や貼り止めの薬で治療

切迫早産と言われた時の基本は、安静にして過ごすこと。これは切迫流産と同じです。安静の度合いによって過ごし方が違うので、こちらをご覧ください。

➤➤➤知っておきたい「切迫流産」と「流産」のこと。症状や原因を産婦人科医が解説!

子宮収縮をおさえる薬(リトドリン)が処方されることもあります。動悸が激しくなるなどの副作用があった場合は、医師とよく相談して使用していきます。

「早産」の原因は?なりやすい人っているの?

「早産」とは、妊娠22週以降37週未満に赤ちゃんが生まれることで、全妊娠の6~7%。切迫早産から早産になる可能性は、約30%と言われています。

早産の原因のうち多いのが、細菌やウィルスによる感染症。このほか様々なことが引き金となって早産が起こりやすくなります。

早産の原因として考えられること

ママ側
→子宮頚管無力症、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、子宮筋腫・子宮奇形など、感染症、体質・加齢、ストレスや無理な生活

赤ちゃん側
→子宮内胎児発育不全(お腹の赤ちゃんの発育が悪いこと)、多胎、羊水過多・過少、先天的な病気

子宮頚管無力症は、本来かたく閉じているはずの子宮頚管や子宮口が開いてきてしまうこと。原因は初期の子宮頸がん手術(子宮頚管円錐切除術)後ということもありますが、わからないことが多いです。

診断された場合は、子宮頚管を縛る手術をする場合も。手術そのものは20分ほどですが、前後10日ほど入院することになります。

「早産」になったらどうなる?赤ちゃんは?

早い時期にお産になった場合は、週数や母子の状態にもよりますが、NICU(新生児集中治療室)のある病院へ移ることが多く、緊急の場合は救急車で搬送されることもあります。経腟分娩が可能なこともありますが、赤ちゃんの安全のため、帝王切開になることが多いでしょう。

NICUなどの進歩により、一般に30週くらい、体重が1500gあれば後遺症のリスクは比較的少なく、2000gあれば通常の赤ちゃんとほぼ変わらずに育つ場合も多くなりました。とはいえ、様々な臓器が未熟な状態で、早く生まれるほど後遺症が残る可能性が高いのは事実です。

これだけ医学が発達しても、ママの子宮に代わることができる人工子宮はありません。子宮に最後までいることが、赤ちゃんにとって最良の環境なのです。

ママ達の体験談「切迫早産を乗り越えました!」

先生に指摘されるまでお腹の張りに気づかなかった!

妊娠8ヶ月の健診で、切迫早産と診断されました。前からお腹がよく張っていたようなのですが、「張る」の感覚がよくわからず、健診で指摘されるまではそれが普通だと思っていました。自宅安静でしたが、夫は切迫早産を大したことと思っていなくて、何も手伝ってくれず、家事は普通にしていました。
(R・Mさん)

ベビーグッズを作って不安を紛らわせました

妊娠22週の時、お腹の張りと少量の出血があり、切迫早産で自宅安静に。赤ちゃんのことが心配でしたが、なるべく気持ちを前向きにしようと思い、手縫いのベビーグッズをたくさん作りました。赤ちゃんのことを考えると楽しいし、グッズもたくさんできて一石二鳥!
(あやりんママさん)

助産師さんのあたたかい言葉に救われました

妊娠31週頃、長時間にわたってお腹に痛みを感じました。切迫早産と診断されましたが、軽度だったので薬を処方してもらい、自宅で安静に。「神経質にならずに、気持ちをゆったりもってね」と助産師さんに言葉をかけてもらったら、なんだかホッとしました。
(W・Sさん)

『はじめてママ&パパの妊娠・出産』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです。

【監修】 安達 知子 総合母子保健センター 愛育病院名誉院長・東京女子医大客員教授

1978年、東京女子医科大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局。米国ジョンズ・ホプキンス大学研究員、東京女子医科大学産婦人科助教授をへて、2004年から愛育病院産婦人科部長に。2006年より東京女子医科大学の客員教授に。2013年より愛育病院副院長を兼務し、現在は名誉院長。厚労省、文科省、内閣府などの各種委員会の委員などを務める、わが国の産科学会を担う中心的存在の一人。

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