骨盤矯正パーソナルトレーナーNaokoさんのエクササイズ連載。今回も
前回に引き続き、テーマは〈姿勢〉。子どもと一緒に楽しめる、姿勢がよくなる体幹トレーニングを紹介します。
※本連載の親子トレーニングを行う際は、ママの産後の体や子どもの発育発達・体力の負担にならないようにしましょう。トレーニングの回数などはあくまで目安。「気持ちいい」「楽しい」と感じる程度で無理をしないようにしてください。
「良い姿勢」の先生は、赤ちゃん!
小学校での公開授業のときも、自宅でゲームに夢中のときも、子どもについ「また背中が丸くなってるよ!」って言っていませんか?注意した直後は直るものの、しばらくして見るとまた丸まっていて、ちょっとイライラ…。同じことは何回も言いたくないものですが、気になりますよね。
少し思い出してみてほしいのですが、おすわりが完成した当初の赤ちゃんは、けっこういい姿勢で遊んでいませんでしたか。両手でおもちゃを持ってもグラつかない安定感で座れるようになった後ろ姿、背筋がぴんとしているんです。
これは、しっかりインナーマッスル(人間のからだの深いところにある筋肉のこと〈深層筋〉)で座っているからなんです。
だんだん成長するにしたがって、アウターマッスル(人間のからだの表面にある筋肉のこと〈表層筋〉)が発達してくると、どうしてもアウターマッスルに頼った姿勢になり、体幹をしっかり立てられなくなります。
アウターマッスルに頼るというのはどういうことかというと、たとえば、サッカーなどで走り込みするような場合、足はインナーマッスルである腸腰筋などの腹筋を使って動かすとフォームが安定します。
でも、だんだんアウターマッスルの脚力が発達してくると、脚の筋肉だけに頼って動かすようになります。こうなるとガニ股になってしまったり、それが積み重なるとケガにつながることもあります。
アウターマッスルを使うほうが手足は速く動かせます。でもその分、インナーマッスルがしっかりと使われず、使われない筋肉は弱っていきます。
子どもが猫背になったり、つい足を組んでしまうなど悪い姿勢の原因は、「筋力不足」と「骨盤のゆがみ」が原因です。だから、どんなに注意しても、骨盤のゆがみを解消して筋力をつけなければ、姿勢が良くなることはないのです。
インナーマッスルを鍛えることで悪い姿勢を改善していきましょう。インナーマッスルとは体幹、つまり手と足以外の胴体部分。その中でも姿勢を改善するために重要なのが、おなかとおしりの筋肉です。
子どもの姿勢も気になりますが、ママ自身も姿勢は気になりますよね。うっかり気を抜いた時に撮られた写真や動画を見たら、太ったわけではないのに、すごくカッコ悪かったということ、ありませんか?逆に言えば、姿勢がいいだけで3割増しくらいにカッコよく見えるということもあります。
さあ、子どもと一緒に、簡単な体幹トレーニングをゲーム感覚で始めてみましょう!
体の左右バランスを整える「アームレッグレイズ」
体幹を鍛えることで有名な「アームレッグレイズ」のやり方は簡単。四つん這いになって、右手を上げたら左足を上げ、交互に左手を上げたら右手を上げる、ただそれだけです。
上げた手足の方向へ、体を引っ張られる感じで。
なーんだ簡単、と思うかもしれませんが、インナーマッスルがしっかり鍛えられていないと、おなかが下がったり、骨盤の左右の高さがねじれたりします。
★NG姿勢★おなかが落ちているので、肩が耳に近いところに。体幹が使えていない証拠です。
こうならないように、体幹がぶれないように意識して、トライしてください。
はじめのうちは、数秒しかポーズをキープできないかもしれませんが、毎日少しずつやっていくうちにだんだん長い時間続けられるようになると思います。それがインナーマッスルが鍛えられた証拠です。
3歳頃はおなかをしっかりサポート
おなかが下に落ちやすいので、おなかのあたりを支えてあげましょう。「バランスとれるかな?」と子どもに声をかけながら。
小学校低学年のころは、背中が弓なりになっていないかチェック
背中が弓なりになっていないかを見ながらポーズ。成長すると、足が長くなって重くなってくるので、背中がまっすぐになるように、はじめは足も支えてあげるといいでしょう。
また、おしりの高さに左右差があるかないか、チェックして。下がりがちな側のおなかをサポートして上げ、左右バランスがとれるようにしてあげましょう。
ママがやるときには、子どもにチェックしてもらいましょう。「おなかが下がってるよ」「左足のほうが上がってるよ」という子どもの指導には素直に従って!
小学校高学年になったら親子で競争しても!
20秒以上キープできるように、トライ。
肩があがってしまったり、背骨が沈むようならフォームが崩れているので、おなかをサポートし合いましょう。やりにくい部分を意識しながらやると、鍛えられます。
お互いにチェックし合ったら、よーいスタート!で同時にポーズして、どっちが長くキープできるか競争するのも楽しいですね!
子どもは楽しいことが好きです。「○○しなくちゃ」と義務感でやらせようとしても続かないし、やろうとしません。それよりも、ゲーム感覚で楽しみましょう。
何秒できるかな?どっちが先にできるかな?と競争して、ママやパパよりもできたら、たくさんほめてあげてくださいね!
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