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2021.12.01

妊娠中の栄養・レシピ

増える帝王切開、深刻な産後うつ。解決の切り札は「たんぱくリッチ食」!


鉄不足は赤ちゃんの成長や出産にも悪い影響が

鉄不足になると、赤ちゃんの成長が阻害されやすくなります。それだけでなく、出産時の微弱陣痛の原因になったり、産後の出血の原因になったりもします。

また、糖質過多は「妊娠糖尿病」の原因にもなりかねません。妊婦さんの12%に発症するともいわれ、胎児にとっては流産、巨大児や低体重児、心臓病などのリスクがあり、母体にとっては糖尿病による腎症や網膜症、妊娠高血圧症候群、早産、そして帝王切開などのリスクが高まります。

新型栄養失調対策には「たんぱくリッチ食」!

新型栄養失調対策として、私のクリニックで実践しているのが「たんぱくリッチ食」です。

肉、卵、魚、豆腐などのおかずを先にたっぷり食べて、必要であればごはんはそのあとに少しいただきます。

赤ちゃんの脳や臓器を作るうえで欠かせない栄養素であるたんぱく質や脂質を最優先でとり、糖質は控えめにしましょうと提案しています。

「たんぱくリッチ食」で産後のママの体も、子育てもラクに

たんぱく質が多く含まれる食品には、鉄やビタミン、ミネラル、必須アミノ酸なども豊富に含まれています。これらは体内でエネルギーを作り出すうえで、大きな役割を果たしています。

また、脳の神経伝達物質の働きにも影響を与えていますから、産後うつの予防にも効果があると実感しています。

さらに、たんぱく質をしっかりとると糖質が自然に減るため、血糖値の上昇を防ぎ、肥満や妊娠糖尿病の予防にもなります。

私たちのクリニックでは2010年より「たんぱくリッチ食」を実践していますが、妊婦さんの血糖値や血圧が安定するようになり、母体の体重増加が減りました。かといって赤ちゃんが低体重になることはありません。

そして、帝王切開に至る妊婦さんも減少し続けています(下のグラフを参照)。
宗田マタニティクリニック 帝王切開率
何よりうれしいのは、深刻な妊娠糖尿病の人であっても経腟分娩で無事に出産するケースが増えてきていることです。

そして生まれた赤ちゃんは、体重に対して筋肉が多く、しっかりした体つきの子が多いですね。精神的にも落ち着いて安定感があり、お母さんたちから「育てやすい」という声が多く聞かれるのも、うれしい点です。

記事を読む⇒⇒⇒赤ちゃんの5人に1人は貧血。鉄不足は脳の発達に影響が!

取材・文/神 素子 『Pre-mo(プレモ)』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。情報は掲載時のものです

【監修】 宗田 哲男 宗田マタニティクリニック院長

1965年北海道大学理学部地質学鉱物学科に入学し、卒業後は地質調査などに従事したのち、帝京大学医学部に入学して医師に。91年に宗田マタニティクリニックを開業。糖尿病妊娠、妊娠糖尿病の糖質制限による管理で成果を上げている。著書に『ケトン体が人類を救う』(光文社新書)など。

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