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年末年始は親戚のお宅に呼ばれたり、久しぶりに友達と会って食事をしたり…ご馳走を口にする機会も多いですよね。おいしいものを食べて楽しく過ごすには良いけれど、妊婦さんには気を付けるべきポイントがあります。
妊娠中に食べてはいけないもの、量を守れば食べてもOKな食材について、産婦人科医の尾西芳子先生にアドバイスをいただきました。
■妊娠のお祝いで友人のB子と久々にランチすることになったA子(妊娠5ヶ月)。待ち合わせ場所のカフェに行くと・・・
「妊娠中、何を食べたらいいの?」と悩む妊婦さんは本当に多いです。いまはネットや本に限らずいろんな情報源があるので、どれが正解かわからなくなってしまいがち。
でも、実際に「食べてはいけない」ものはごくわずか。たとえばアルコールや火が通っていない生ものがNGというのはみなさんご存じだと思いますが、そのほかによく挙げられるカフェインやマグロ、インスタント食品も、制限はあるものの絶対食べてはダメというわけではないんです。
要は「食べる量」と「食べ方」に気をつけること。おなかの赤ちゃんがすくすく成長するためにも、ママがしっかり食べることが大切です。過敏に反応せず、気軽に食事を楽しんでくださいね。
妊娠中にアルコールを摂取することで、おなかの赤ちゃんが先天性の胎児性アルコール症候群、発達障害を引き起こすことがわかっています。
たとえば飲み薬の場合、一度ママの体内に吸収されるため、赤ちゃんにダイレクトに届かないことがほとんどです。ところがアルコールは、胎盤を通して直接摂取されてしまうのです。
どの程度飲んだら赤ちゃんに異常が出るかなどの基準データはありませんが、基本的には飲まないほうがよいでしょう。まったくアルコールを含まない、0.00%のものなら飲んでもOK。表示をよく見て選んで。
つい食べてしまいがちなのが生ハムやチーズ。これらの火が通っていない食材には、寄生虫や菌がいる場合があり、妊婦さんが食べてしまうと、脳や目に障害がある赤ちゃんが生まれる場合や、流産や早産の原因にもなりうるので要注意。
生魚はリスクは低いものの、妊娠中は免疫が低下して中毒になりやすいため、控えてほしい食材。ただ、完全に断つのは難しいので、お寿司や刺し身などは、たまに、そして体調のいいときであれば少量なら食べても問題ありません。
〈とくに注意したいNG食材〉
●ナチュラルチーズ
白カビのカマンベールや青カビのチーズは要注意。加熱調理して食べるようにしましょう。
●生ハム
リステリア菌に感染すると、流産や早産を引き起こす場合も。加熱して食べたほうが無難。
●刺し身
食中毒や寄生虫の心配があるので控えたほうがベター。少量にとどめて。
●生卵
サルモネラ菌の心配があるので加熱したほうが安心。1日1個程度が適量。
●ローストビーフ
O-157やトキソプラズマの心配が。中心までしっかり火が通っていれば安心。
キダイやマカジキなどの回遊魚は、小魚を多く食べるため体の中に水銀が蓄積します。それを妊婦さんが口にすることでおなかの赤ちゃんへそのまま移行し、発育に影響を与えるともいわれています。
ただし、魚にはDHAやEPAという赤ちゃんの脳の発達・発育にいい栄養素が豊富に含まれているのも事実。青魚や小魚(イワシやアジなど)は積極的に食べ、マグロ・カジキ・金目鯛などは週1回程度にとどめてください。
〈食べ方アドバイス〉
●金目鯛、メカジキ、メバチマグロなど
1週間に80g程度が目安。脂肪が少ないほど水銀濃度は少なめ。本マグロも約80gが目安量。
●ミナミマグロ、マカジキ、キダイなど
1週間の摂取量はメカジキや金目鯛の倍量の約160gが目安。刺し身なら1回5~6切れ程度に。
うなぎ、レバーは栄養素が豊富で、貧血になりがちな妊婦さんにはぜひ食べてほしい食材です。ただし、食
べすぎてしまうとビタミンAが尿で排出されずに体内に蓄積してしまい、胎児の成長に悪影響を及ぼしてしまう場合があります。
また、サプリメントでビタミンAをとりすぎないようにも注意しましょう。いずれも週1回程度であれば摂取しても問題ありません。
〈食べ方アドバイス〉
●うなぎ
ビタミンAの過剰摂取にならないよう適量を。うな重と肝吸いを週1回食べるくらいなら問題なし。
●レバー
葉酸や鉄分が豊富ですが、食べる量に注意。鶏・豚レバーは1日約20g、牛レバーは1日約200gが目安。
製造の過程で食塩や調味料がたくさん使われているため、妊婦さんが食べると妊娠高血圧症候群などの原因に。ただし、化学調味料や添加物などは過度に気にすることはなく、とりすぎなければ基本的には問題ありません。
たとえば1日3食の中でカップラーメンを食べることがあれば、ほかの2食では料理の味つけを薄くしてみる、サラダやくだものを一緒に食べるなど工夫するようにしましょう。
〈食べ方アドバイス〉
●ハム、ウインナ
塩分や食品添加物が多いため、継続的に食べないように。ゆでこぼすと添加物などを減らせます。
●インスタントめん
ハム、ウインナと同様に、食べすぎに注意。野菜を加えたり、粉末スープの量を少なめにするなど工夫を。
ヨウ素が多く含まれているため、摂取しすぎると赤ちゃんの甲状腺ホルモンに異常をきたす可能性がありま
す。ただ、魚と同様に現代のママは頻繁に摂取するものではないと思いますので、むしろバランスよく食べてほしい食材。
カルシウム、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルが豊富なので積極的にとり入れましょう。
〈食べ方アドバイス〉
●ひじき
無機ヒ素が含まれているため、毎日乾燥ひじき4.7g以上を摂取しなければ問題ないでしょう。
●昆布
ヨウ素を大量にとると胎児の甲状腺機能の低下を招くおそれが。食べすぎには注意しましょう。
リラックス効果もあり妊婦さんにも人気のハーブティーですが、注意しなくてはならないものもあります。
たとえば、カモミールやセントジョーンズワートといったハーブは、子宮収縮作用があるため避けたほうがベター。カフェインが多く含まれるマテ茶もNGです。
おすすめは、香りも楽しめるローズヒップティーや、甘くておいしいコーン茶など。
飲んでもOKのハーブティー
●ローズヒップティー
●コーン茶
飲むのは避けたいハーブティー
子宮収縮作用がある
●カモミール
●セントジョーンズワート
●ハトムギ
●シナモン など
カフェインが多い
●マテ茶
カフェインには血管収縮作用があるため、過剰にとりすぎると子宮へ届く血液量が少なくなり、赤ちゃんが発育不全になってしまうリスクが。
妊婦さんのカフェイン摂取量は1日200㎎が目安。コーヒーなら1日1杯程度、紅茶なら1日2~3杯程度にとどめましょう。
また、意外と知られていないのが緑茶。煎茶には1杯あたり約40㎎のカフェインが含まれています。番茶やほうじ茶なら、カフェインも少なめです。
胎児の二分脊椎症のリスクを下げてくれる葉酸のほか、鉄分、カルシウムが含まれる食材を積極的にとりましょう。また、最近ではたんぱく質不足の妊婦さんが増えています。おなかの赤ちゃんの成長に欠かせない栄養なので、意識してとり入れてくださいね。
●枝豆
ゆでたそら豆の2倍以上の葉酸を含みます。免疫力を高めるβ-カロテンや植物性タンパク質も豊富。
●ほうれんそう
鉄分含有量が野菜の中でもトップクラス。鉄の吸収にはたらくビタミンCもたっぷり。
●白身魚や青魚
一方、鯛やヒラメなどの白身魚は良質なたんぱく質、サンマ、サバなどの青魚はDHAやEPAが豊富。
●レバー(食べる量に注意)
葉酸と鉄分が同時にとれる高栄養食材。ただし、食べる量には注意を。鶏・豚レバーは1日約20g、牛レバーは1日約200gが目安。
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『Pre-mo(プレモ)』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです。