妊娠してから生まれるまでの9ヶ月、ママのお腹はどのように大きくなり、体の中ではどんなドラマが起こっているのでしょう?時期ごとの変化やお腹の赤ちゃんの様子、過ごし方の注意点などを詳しく追っていきます。
この記事でご紹介するのは、妊娠8ヶ月(28~31週)。手足のむくみや腰痛など体のトラブルが頻発する時期。体操やマッサージで対処を。
お腹の張りを感じやすくなり、胎動はますます強く
妊娠末期に突入し、お腹の張りや手足のむくみ、こむらがえりなどの不快な症状が起こりやすくなるでしょう。
胎動はますます強くなり、赤ちゃんの活発な動きで夜眠れない、朝方目が覚めるといったことがあるかもしれません。お腹もぐんと大きくなり、妊娠線ができやすくなる時期なので、引き続きケアして。適度な運動で不快症状も解消していきましょう。
妊娠8ヶ月のママの体の変化
●胎動を強く感じるようになります●腰痛や便秘の状態がひどくなったり、貧血や手足のむくみがあらわれたりします●貧血になりやすくなります
●皮下組織が切れて妊娠線ができやすくなります
【子宮底長】25~28㎝
【体重増加の目安】妊娠前の体重+5~6.5㎏
体重が増えやすい時期。太りすぎると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を招いたり、骨盤まわりに脂肪がついて赤ちゃんの通り道が狭くなり、難産になる可能性も。食事を見直し体重管理を。
妊娠8ヶ月のお腹の赤ちゃんの成長
皮下脂肪がつき、丸みを帯びた体型に変化。骨格はととのい、肺以外の内臓器官は新生児と同じくらい発達しています。手の指を1本ずつ動かすなど筋肉や神経系統の動きもより高度化しています。
この時期になると羊水は増えなくなり、ぐるぐる回っていた赤ちゃんも次第に落ち着き、頭を下にした姿勢でお産に向けて準備を始めます。超音波検査で外性器がはっきりと見えることも多くなり、これまで見えなかった人も性別が確認できるかも。
●皮下脂肪が増えて丸みを帯びた体型に●肺以外の内臓器官は発達●神経系統が発達し、こまかな手指の動きができます●嗅覚や聴覚はさらに発達
●位置や姿勢が定まり、頭を下に向けた体位に落ち着きます
【身長】約40~41㎝
【体重】約1200~1700g
【重さの目安】梨3個
妊娠8ヶ月でしておくことリスト
【マストなこと】☐赤ちゃんの名前を考え始める
☐おむつ、肌着、グルーミンググッズなどの購入
☐里帰りする人は飛行機や電車のチケットを手配
【なるべくしたいこと】☐マタニティフォトを撮る
☐美容院に行き、産後セットしやすいヘアスタイルにしておく
☐里帰り先で使うものは、あらかじめ送っておく
☐出産時の呼吸法の練習
➤➤➤お産の始まり方って?陣痛や破水があった時、どうしたら?呼吸の基本も紹介☐パパと2人きりの時間を楽しむ
妊娠週数別のマタニティライフアドバイス
妊娠28週
妊娠中の体重は、なだらかに増えて、最終的に目標値におさまることが理想的。心配なのは3日で1㎏も増えるような場合、食べすぎではなく、むくんでいる可能性があります。水分はきちんととり、塩分を控えて、体を十分に休めて、トイレにこまめに行きよけいな水分を出すようにしましょう。
妊娠末期に入り、出産に向けて心も体もととのえたい頃です。お風呂上りにゆったりストレッチするなどもオススメです。ファッションを工夫したり、お気に入りのネイルで気分を上げたりしても。お仕事ママは産休まであと少し。
➤➤➤〈マタニティ・ヨガ〉でスムーズなお産を!妊娠中&陣痛中に実践したいおすすめヨガ3選【妊娠28週の赤ちゃんの様子】▲鼻、目、唇がはっきりと映っていて、パパ似かママ似かまでわかりそうなショット。会えるのが楽しみに。「目が大きいなあ」「鼻の形がそっくり」など目鼻立ちがますますはっきりし、超音波(エコー)写真からも生まれてくる赤ちゃんの顔立ちが想像できるでしょう。引き続き、赤ちゃんの性別を画像で確認できるチャンスなので、ぜひチェックを。運がよければ超音波検査中に「ヒックヒック」という「しゃっくり様運動」が見られることもあります。
妊娠29週
8ヶ月も中盤に差しかかると、ぐっとお腹は重みを増し、そのぶん腰痛にもなりやすいでしょう。大きなお腹のバランスをとる姿勢のせいで腰が痛くなることが多いので、できるだけ姿勢をチェックして、骨盤をサポートするガードルや腹帯を使うとラクになります。
➤➤➤妊娠中のつら~い腰痛、解消するには?予防法もご紹介【医師監修】また、大きなお腹で疲れやすくなります。食事はバランスよく、時には外食でお楽しみも。ベビーグッズや部屋の準備も着々と進めていきましょう。
【妊娠29週の赤ちゃんの様子】▲右の写真は顔のアップ、左はおしりと足。左の写真の右側に、女の子のあかしである木の葉形の「大陰唇」が。
自由に動き回っていた赤ちゃんも、この時期には頭を下にしてお腹の中での位置を決めていきます。この時期、医師は赤ちゃんの成長具合や子宮の状態を見るほか、逆子かどうか、へその緒の状態を確認します。またお産が近づくにつれ、少しずつ減ってくる羊水の量もチェック。
【妊娠30週】
女性は体が変化することで気持ちもママになりますが、男性はパパになる実感が生まれるのは赤ちゃんの誕生後。このギャップは、よく話をすることで埋めていきましょう。赤ちゃんを待つ楽しみな気持ちも、陣痛への不安も、言葉にして伝えあって。これがマタニティブルーの予防の第一歩になります。
➤➤➤マタニティブルーって何?乗り越えるにはどうしたら?【専門医監修】かなりお腹が大きくなり、足の爪を切ったり、靴下をはくのも一苦労。でもそれもお腹の赤ちゃんが元気に育っている証拠です。楽しいことで気分転換して乗り切って。
【妊娠30週の赤ちゃんの様子】▲自分の腕を枕にねんね中。すっかり人間らしくなり、顔立ちはしっかり。動きも一人前の様子がうかがえます。赤ちゃんの体が大きくなり、子宮の中で動きづらくなると超音波も顔など一部のみがはっきりと映るようになります。そのためにあごがキュッとしている、おでこが出っ張っているなど、顔の特徴がはっきりとわかり、パパとママは自分の子どもであるといううれしさとともに、遺伝の不思議をしみじみと感じることでしょう。
妊娠31週
大きな子宮に圧迫されて起こる、妊娠中~後期の便秘。水分と食物繊維をとり、決まった時間にトイレに行くことが基本です。あまりひどい便秘の場合は、下剤を処方してもらいましょう。また、貧血で鉄剤を飲んでいると便秘することが。苦しい時は医師に相談して鉄剤の種類を変えてもらいましょう。
➤➤➤【医師監修】妊娠後期の便秘。解消法は?薬は飲める?臨月妊婦のお悩みに産婦人科医と先輩ママがアドバイス!胎動をより激しく感じ、赤ちゃんとのコミュニケーションがますます楽しくなってくる時期。ママの感情は赤ちゃんにダイレクトに伝わります。毎日をなるべく明るく過ごしたいもの。
【妊娠31週の赤ちゃんの様子】▲ママの胎盤を枕にすやすや。このままお腹の中でのんびりさせてあげたくなる癒しのショットです。神経系統がより発達し、グー・チョキ・パーなど手を開いたり閉じたりする動作が画像からもキャッチできます。骨格はほとんど完成し、シワシワのやせっぽちの体も赤ちゃんらしい丸みを帯びたものに変化。嗅覚が発達し、羊水内のにおいを感じることもできます。これも生まれてからママのおっぱいをかぎ分けるための準備。
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