妊娠してから生まれるまでの9ヶ月、ママのお腹はどのように大きくなり、体の中ではどんなドラマが起こっているのでしょう?時期ごとの変化やお腹の赤ちゃんの様子、過ごし方の注意点などを詳しく追っていきます。
この記事でご紹介するのは、妊娠6ヶ月(20~23週)。お腹の大きさがぐんと増して、胎動を感じられる時期です。両親学級や旅行などでぜひ夫婦の絆を強めてください。
軽い運動で体を動かし不快症状を解消して
体内の血液量が増え、大きくなった子宮に心臓や肺が圧迫されることから、動悸や息切れが起こりやすくなります。下半身の静脈にこぶのような静脈瘤ができることも。シミやそばかすもできやすくなります。
さまざまな不快症状を解消するためにも、体調がよければマタニティスポーツで体を動かすのがおすすめ。ただしくれぐれも無理は禁物。これまでスポーツをしてこなかった人は特に気をつけましょう。
妊娠6ヶ月のママの体の変化
●心臓や肺を圧迫されて動悸や息切れが起こりやすくなります●下半身に静脈瘤ができやすくなります
●シミやそばかすができやすい状態に
●乳腺が発達し、乳首から乳汁が出ることも【子宮底長】18~21㎝
【体重増加の目安】妊娠前の体重+2.4~3.6㎏
引き続き貧血になりやすく、食生活を見直してほしい時期です。特に鉄分や葉酸、カルシウムといった栄養素は、赤ちゃんの機能や発育に関係するので積極的に摂取して。塩分や糖分のとりすぎにも注意を。
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妊娠6ヶ月のお腹の赤ちゃんの成長
肺以外の内臓や脳細胞の数がほぼそろいます。呼吸器の機能も発達し、羊水を飲み込み肺の中にためて吐き出す「呼吸様運動」もスタート。皮下脂肪が増えて、顔立ちがだいぶはっきりしてきましたが、皮膚は透明がかった暗赤色で、体はバターのような胎脂でおおわれています。
羊水の中では、さらに力強く手足を動かし、時には目を動かしたり、唇をすぼめたり、様々に変化する表情も超音波(エコー)写真で楽しめます。
●肺以外の内臓器官は完成●呼吸器が発達し、呼吸様運動が始まります●全身はバターのような胎脂でおおわれています●内耳が完成し、周囲の物音やママの声が聞こえます
●脳細胞の数がそろいます
【身長】約30~33㎝
【体重】約400~600g
【重さの目安】夏みかん2個
妊娠6ヶ月でしておくことリスト
【マストなこと】☐両親学級を受講する
☐チャイルドシート、布団などの大物グッズの買い物
☐里帰りの場合、病院の受診
➤➤➤里帰り出産はいつから?手続きはどうしたら?成功させるコツを紹介☐立ち会い出産をするか決定
☐塩分・カロリーの取り過ぎに注意する
【なるべくしたいこと】☐譲ってもらえるベビーグッズがないか、周囲に声かけ
☐乳房チェックを受ける
☐こども保険の加入や保険の見直しを検討
☐ベビースペースのために荷物を断捨離する
☐体調がよければマタニティヨガ、スイミングなど
➤➤➤〈マタニティ・ヨガ〉でスムーズなお産を!妊娠中&陣痛中に実践したいおすすめヨガ3選
妊娠週数別のマタニティライフアドバイス
妊娠20週
この頃になると、多くの人が胎動を感じます。特に経産婦さんは、過去の経験があるので、比較的早く気づくでしょう。はじめは「あれ?おなかのガスかな?」という感覚からスタートします。胎動は赤ちゃんが動いている様子そのものなので、赤ちゃんの状態を知る非常に大事なバロメーターです。
そろそろ始めたいのがベビーグッズの準備やベビースペースづくり。退院後すぐに使う布団やチャイルドシートなどの大物は、早めにそろえておくと安心です。
【妊娠20週の赤ちゃんの様子】▲4枚の超音波写真です。左上から時計回りに頭の大きさ、大腿骨の長さ、横顔、お腹まわり。これらを統合して胎児の体重を推定します。胎児は骨格や筋肉がさらに発達し、動きはますますパワーアップ。皮下脂肪もしっかりとついてきて、伸ばした腕や力強い足がバッチリ映ることも多くなります。この足でキックされたママは、胎動としてはっきりと感じとることができるでしょう。お腹をたたき返すと、またキックされる「キックゲーム」を楽しめるのも、この時期ならでは。
妊娠21週
体調が安定している人は、旅行に行く人もいるでしょう。膣炎などの異常がなく、子宮口が閉じていれば、基本的に温泉に入ってもOK。ただ、強い泉質の場合は敏感になっている皮膚に刺激がある場合も。床が滑りやすくなっていて、足元が危険ということもありますので注意して。
動悸や息切れ、静脈瘤、張りによる腹痛など様々な不快症状が出てくる頃ですが、充実した時間を過ごしたいもの。趣味に夢中になっていると、少しぐらいのつらさは忘れられますが、くれぐれも無理は禁物です。
【妊娠21週の赤ちゃんの様子】▲赤ちゃんの体全体が1枚におさまりきらないほどの大きさに。頭を右にして眠っているのかな。健診のたびに赤ちゃんの体重は増えていき、この時期の超音波(エコー)検査は上半身、下半身と分けて見るようになります。指の関節や肉づきまでリアルに映ることも。赤ちゃんが大きくなるにつれて、ママのお腹も大きくなり、腰痛や静脈瘤、むくみといった症状に悩まされます。体を冷やさず、血行を良くする生活を心がけて。
【妊娠22週】
ヨガ、スイミング、ウォーキング。妊娠中の適度な有酸素運動は、筋力と体力をつくるためにとてもいいことです。でも、お腹が張ったり、疲れすぎるようだったら、本末転倒。妊娠前にスポーツに縁がなかった人が急に頑張りすぎると逆効果です。体調に合わせて少しずつ、を基本にして。
また、妊娠生活に慣れて気がゆるむ時ですが、食事や運動でしっかりと体調管理をしたい時期。外出先から戻った時は、手洗い、うがいは徹底して。
【妊娠22週の赤ちゃんの様子】▲頭を抱える姿勢がなんともかわいらしい一枚。肩から二の腕のふっくらとしたラインも赤ちゃんらしい。目鼻立ちがかなりととのい、あーんと口を開けたり、上下に分かれたまぶたを動かしてまばたきもできるように。パクパクと口を動かすしぐさは「呼吸様運動」といわれ、生まれてから肺呼吸するための準備。肺以外の内蔵器や脳細胞も数の上ではほぼ完成に近づいています。体はまだ細めですが、皮下脂肪はついてきています。
妊娠23週
おなかが大きくなってくると、下半身の静脈が子宮に圧迫されて、血行が悪くなりがちです。好きな香りのクリームやオイルを使って、お風呂上がりのマッサージタイムを至福の時間に変えましょう。
さらに足が冷えていると血行はもっと悪くなり、腰痛、むくみ、便秘など様々なトラブルの原因に。特に足首周辺には体を温めるツボもたくさんあるので、冷やさないように注意を。
【妊娠23週の赤ちゃんの様子】▲左側に位置しているのが頭。黒っぽいのがおでこで、そして2つの目、鼻、口。ばっちりカメラ目線⁉内耳がほぼ完成し、様々な音が聞こえ始めます。ぜひお腹の赤ちゃんに積極的に話しかけてあげましょう。絵本を読み聞かせたり、音楽を聴かせたりするのもよいコミュニケーションに。聴覚以外にも嗅覚、触覚、味覚、視覚といった五感がほとんど完成。においの信号を受け止める脳の部位もつくられ始めます。
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