骨盤矯正パーソナルトレーナー・Naokoさんのエクササイズ連載【産後の体編】6回目。今回のテーマは「姿勢」です。姿勢を意識することもトレーニングのひとつで、産後のぽっこりおなか解消にもなるのだとか。簡単なようで奥が深い「いい姿勢キープ」のコツをお伝えします。
※本連載の「おしり筋トレ」は、産後の体調に合わせて行うようにしてください。医師や助産師からの指導に従ったうえで、疲れすぎない範囲でトライしてみましょう。レーニングの回数などはあくまで目安なので、「気持ちいい」と感じる程度で無理をしないようにしてください。
ぽっこりおなかをへこませるポイントは「姿勢」!
産後2ヶ月頃になると、赤ちゃんとのお散歩も楽しくなってきますね。お散歩をしながら、ぽっこりおなかをへこませる簡単な方法があるんです。
それが「姿勢」。赤ちゃんを抱っこして、のときもあれば、ベビーカーを押しながらでも、このときに、ちょっと姿勢を見直してみましょう。
「ながらトレーニング」はいろいろありますが、立つ姿勢に気を付けるのは、究極のながらトレーニング。歩くとき、家事をするとき、いつでもちょっと意識するだけで、おしり筋を鍛え、体形戻しもできるのです。
立ち姿勢をチェック
骨盤が垂直に立っているか、鏡に映してチェックしてみましょう。ただいい姿勢で立ちましょう、といわれても、「いい姿勢」がどういう形なのか、自分自身は体をどう感じるのか、実はわかりづらいと思います。
いい姿勢のポイントは、
●頭蓋骨の下に背骨が、背骨の下に仙骨がくるように、まっすぐに立つ●鎖骨が左右に水平に広がるように意識●インナーユニット(背骨・骨盤を正しい位置関係に保つ筋肉)を引き締める●首と背中のS字アーチを意識するこれだけを言われてもピンとこないかもしれません。意識するイメージとしては、下記のような感じです。
●お尻をきゅっと締める→腹圧がかかりやすく、骨盤が適切な角度に垂直に立つ●頭のてっぺんから糸で引っ張られている感じ●左右の足裏には、均等に体重をかける●左右の鎖骨が水平になるように意識。どちらかが上がったりしないように鏡を見ながら立ってみて、全身をチェックしてみましょう。
この写真は、3人目を出産した産後2ヶ月目に撮影したものです。
それでもなかなか客観的にわかりづらい、という場合には、とっておきの簡単な方法をお伝えします。
つま先を上げて立つ
足指をきゅっと上に向けて、床から指の腹を離すようにします。
こうしたときにグラグラと体が揺れた人は、かなり前のめりに立っていたはず。そのまま安定して立っていられたら、きちんとおしり筋を使って真っすぐの「いい姿勢」だったということです。
足指を上に上げても大丈夫かどうか、これで足裏全体に体重をかけているかどうかがわかり、いい姿勢かどうかがチェックできます。
★NG姿勢★
悪い姿勢は、骨盤の立て方に問題があります。
「よい姿勢」といわれるとつい胸を張り過ぎて反り腰になる場合がよくあります。この姿勢では骨盤は上部が前に倒れた前傾状態となり、おなかがぽっこり出てしまい、腰痛を起こしやすくなります。
反対に、いわゆる猫背の姿勢ですが、背中が丸くなると骨盤の上部は後ろに倒れた後傾となり、この姿勢では腹筋も背筋も緩んだ状態になります。
普段から骨盤が後傾になりやすい人は特に、骨盤をまっすぐにして立つことは、それだけでかなり腹筋もおしり筋も使う感じがわかると思います。
骨盤をまっすぐにして立ったまま呼吸する
腹筋を引き締めて行うドローイン呼吸を、この立ち姿勢で行ってみましょう。
「ドローイン呼吸法」詳しく見る⇒⇒⇒
退院後からスタート!ぽっこりおなか対策の呼吸法&全身巡りエクササイズ【おしり筋トレ#9】この連載の
産後編第1回でご紹介したときは寝た姿勢でしたが、今回はそのまま垂直に体を立たせます。重力に逆らって内臓を引き上げる感じになるので、たかが呼吸とはいえ、かなり筋肉を使う実感があると思います。
おなかをコルセットで締め上げているようなイメージで凹ませる▼胸が縮こまらないように大きく息を吸い込み、腹圧をかけたまま吐いて(ドローイン呼吸)▼体を押し上げていくように、吐いて▼上半身がひきあがっているように、吐いてこれを1分ほど続けるだけでも、コアマッスルに効いてきます。