安産のため、おなかの赤ちゃんを元気に育てるため、そして産後のスムーズな回復のために、妊娠中からできるエクササイズを紹介するNaokoさんの連載。今回は、もうすぐパパになる夫と夫婦でできるお手軽ストレッチを紹介します。
※本連載の「おしり筋トレ」を行うのは、妊娠経過にトラブルがない場合に限ります。妊娠週数や体調に合わせて行うようにしてください。 また、かならずしも安産や体の不調改善をお約束するものではありませんので、ご了承ください。
パートナーとのスキンシップ。そのメリットや効果
突然ですが、皆さんは夫婦で仲よくしていますか?今回紹介する<お互いに触れ合う優しいスキンシップストレッチ>は、妊婦さんの体の負担の軽減だけでなく、夫婦2人、両方の心の幸福感も増します。
その幸福感の源は、「オキシトシン」というホルモンです。オキシトシンは<幸せホルモン>とも呼ばれるホルモンで、ママが赤ちゃんに授乳する時にとても多く分泌されることで知られています。
幸せに、そして元気に子育てするために欠かせないオキシトシン。これは、授乳中に分泌される女性だけの特別なホルモンではなく、男性にも分泌しています。
幸せホルモン「オキシトシン」はどんな効果がある?
オキシトシンは、基本的に体同士が触れ合うボディタッチによって分泌されますが、それ以外にも、誰かを思って親切に行動した時や、かわいいものを見た時などにも分泌されます。そして、オキシトシンが分泌されると、
●相手の感情を共感できる力、優しさがアップする
●安心感が増え、社交性がアップする
●神経を静め、心を穏やかにする
●睡眠が深くなる
●食べ過ぎを抑制できる
●ストレスが緩和される
といった効果が期待でき、妊娠中~出産後にかけて、心穏やかに過ごすことができるようになります。
さらに、オキシトシンが分泌されて幸せを感じると、「もっとパートナー(や他の人)と信頼を築きたい」という気持ちが増すとも言われています。そのため、オキシトシンは人と人とのコミュニケーションはもちろん、夫婦の幸せのためにもとても大切なホルモンなのです。
夫は自分で子どもを産むことはできませんが、妻の「ママになる体」に触れてケアをしてあげることで、お産を一緒に体験することができます。男の人は、父親になる気持ちを実感しづらいと言われますが、ママになる妻の体をいたわりながら触れ合い幸せを実感することで、パパになる心の準備ができていきます。
オキシトシンの分泌には<肌の触れ合い>が大事
オキシトシンの分泌量を増やすことは、とても簡単。大好きな人と、肌と肌を触れ合わせることで分泌量が増えます。相手の頭をなでる、手を繋ぐ、ギュッとハグする、そんな簡単なことでオキシトシンは分泌しやすくなります。
一番効果的なのは、背中を触ること。自律神経が集中している背中を触ることによって、リラックスして安心するのです。方法は簡単。
●上から下へさすってあげる
●優しく揺らしてあげる
これだけでも十分、効果が上がります。力を入れる必要もありません。
次のページからは、実際に夫婦2人で触れ合いながらできるストレッチをいくつかご紹介します。あまり難しく考えずに、「気持ちいい?」「背中、伸びるねぇ!」「痛くない?」と優しく言葉を掛け合いながら、ストレッチしていきしましょう。