実家にカミングアウトをしたあと、まず昔からの友人2人にも真実を伝えることにしたんです。彼女たちは一緒に上京をしたサッカー仲間です。A子とB子、2人とも仲良しだったけど、最初はA子にしか言えませんでした。
B子は受け入れてくれないのでは、と勝手に思ってて言えなかったんです。でもある日突然、B子からこう言われました。
「ゆう、なにかウチに言うことない?」
ああ、これはA子が話したな、そう思って腹をくくりました。
「ある。黙っててごめん。実は私ね、女の子と付き合ってるんだよ」
「なんでウチに伝えてくれんかったん?言いにくかった? 」
「違うんよ、B子、高校んときレズビアンの子に言い寄られてたやろ?だから嫌悪感があるんかなって、勝手に思っとった……」
「そんなん、なんも思ってないし、言ってほしかったよ。寂しいよ」
「ありがと。これからはなんでも話す」
勝手に偏見を持って壁を作っていたのは私だったかもしれません。もう恐れずに、大切な人には言ってしまおうと決めました。
大学からの友達と遊んだとき、恋愛話の流れで「実は私さぁ、女の子と付き合ってるんだよね」と思い切って言ってみたら、「ああ、ゆうだったら全然不思議じゃないよ」「全然おかしくないよ」「モテそうだね」と口々に言われました。
母に伝えてから、いろいろと解放されました。硬い偽りの鎧を脱いで、私はようやく自由を手に入れたんです。
カミングアウトしたい人は、自分自身でよく考えて決めてください。言いたかったら言えばいい。
冷たく聞こえたらごめんなさい。突き放しているわけではなくて、自分が決めていいと思うんです。誰かに強要されることではないし、言いにくいとか、言いたくないなら言わなくてもいい。
ひとつ私からアドバイスをするとしたら、信頼できるパートナーが見つかってから言うのがいいと思います。やっぱり、心にこれと決めた相手がいるときは、ちょっとだけ強くなれるから。
カミングアウトは、しようと思ってするものではなく、しないと心がつらくなるときにするものかなと思います。選べない自由から解放されて、みんなが幸せになるための選択ができるようになるといいですね。
次回はいよいよ、ママがふたりになる私たち婦婦のお話です。
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エルビアンTVプロフィール
日本で一番チャンネル登録者数が多いレズビアンカップルのU(左)とREYAN(右)の2人組YouTuber。テレビやイベントなど多数出演。
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