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2023.04.10

妊娠出産体験談・インタビュー

娘が同性と付き合っているって事実、許してくれる?親へのカミングアウトREYAN編『虹色の未来』#7

前の話を読む▶▶▶同性カップル最後の恋。パートナーシップのメリット・デメリット。REYANの告白『虹色の未来』#6

何度喧嘩しても仲直りして、私たちはずっと愛しい恋人のままでした。慣れてしまっても、お互いに飽きることはなかった。しばらく安定した付き合いが続くと、私の中である思いが膨らんでいきました。

こんなに長く一緒にいた人は初めてだし、これからもずっと彼女と一緒に過ごしたい。どんな素の私を見せても決して逃げずに受け止めてくれる、かけがえのない彼女。

この人と出会えたことで自分のセクシャリティを認めてもいいと思ったし、この人が私の自慢の彼女なんだよって堂々とまわりに伝えたい、そう思ったんです。

Uちゃんと付き合ってから、自分の心の声を無視することが窮屈になってしまいました。

本当のことを言いたい。悲しいな、こんなに好きなのに、なんでまわりに好きって話せないんだろう。これって、すごく生きづらい。たぶん、自分と同じテーマで苦しんでいる人がたくさんいる。そして、声を出せない人がいる。

みんながもっとオープンに生きられたら、そして女の子と女の子が手をつなぐ姿が当たり前になったら、どんなに世界が楽しくなるだろう。LGBTQ+であっても、胸を張って生きていい。私たちは悪いことは何ひとつしていないし、好きなことを好きと言うことにおびえる必要はない。

発信することで反対や強い風を受けるかもしれないけれど、私は愛し合える2人の先には幸せな未来があることを、そして同性でも愛し合える素晴らしいこの事実を世の中に伝えたいと思いました。

そのために自分ができることはなんだろう、行動を起こさなくてはなにも始まらない。

そしてあれこれ考えた末、YouTubeを始めることにしました。最初は私たちがカップルであることを伏せてはじめました。理由はカップルであることを伝えることに重要性を感じてなかったこと、そして今みたいにLGBTQ+が受け入れられてなかった時代だったから、地方で孤独を感じている人たちに、一人じゃないと思ってほしいと考えたからです。

ですが回数を重ねていくと「付き合っているんですか?」とコメントいただくようになりました。

隠していたわけではないけれど、続けていくうちに私たち2人が幸せであることを発信するほうが、セクシュアリティに悩みを抱え孤独を感じている人の励みになることに気づきました。

同性カップルも普通のカップルとなにも変わらない。

これをアピールすることが私たちにできることって。食べて、楽しいデートして、仕事して、失敗して落ち込んで、些細なことで喧嘩して、レズビアンカップルの日常を発信することで、まわりの人たちに、私たちもあなたたちと同じなのですよ、と。

私たちがYouTubeを始めたころ、まだレズビアンのYouTuberは圧倒的に少なかった。でも努力の甲斐あって、少しずつ仲間や理解者が増えてきました。

そうだ、そろそろ母にもカミングアウトしよう。この私を作ってくれたのは、紛れもなく母だから。

強くて明るくて優しいとUちゃんが褒めてくれるところは、全部母のもとで育んだものです。たとえ理解されなくても、母には事実を伝えたい、そう思った。

そして私は、以前から母と約束していた映画を見に行くときに伝えることを決めました。母がいったいどんな反応をみせるのか、怖かったです。怖くてシュミレーションも一切しませんでした。

願っていたのはこれだけです。怒られてもいいけれど、どうか悲しまないでほしい。でも今回のカミングアウトで泣かれたとしても怒られたとしても、たとえ反対されてたとしてもUちゃんへの気持ちは変わりません。
次ページ > 語尾が震えた母へのカミングアウト

【文】 藤原 亜姫

2008年ケータイ小説史上、空前のアクセス数を誇った『インザクローゼット blog中毒』(河出書房新社)で作家デビュー。他著書には『夜が明けたら 蒼井そら』、『東京整形白書』などがある。人間の弱みや闇を独自の視点で痛快な物語に変える作家。

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