妊娠中、お腹の中ですくすくと育っていく赤ちゃん。でも、姿が見えないだけに、ちゃんと元気に育っているのか、気になりますよね。赤ちゃんが元気かどうかを知る簡単なサインが「胎動」です。
どんな胎動に注意すべきなのか、また、赤ちゃんの元気度をはかるためにママができる「胎動カウント」の方法を、総合母子保健センター 愛育病院名誉院長の安達知子先生にうかがいました。
胎動カウントはいつから?
妊婦さんがお腹の赤ちゃんの動きを「胎動」と感じ取れるのは、早い人で妊娠16週くらいから。18~20週くらいになると大半の人が感じるようになり、遅くとも22週になれば、ほとんどの人が胎動に気づきます。
胎動を感じ始める時期は個人差が大きいもの。あまり神経質にならずに、胎動を感じる日を楽しみに待っていてください。
妊娠30週ごろになると、赤ちゃんは昼も夜も、周期的に起きたり眠ったりを繰り返すようになります。ただし、ママ自身が忙しく動き回る日中は胎動を感じにくく、夜、静かに過ごしている時間には胎動を感じやすいようです。
そのため妊娠30週を過ぎたら毎日時間を決めて、リラックスして赤ちゃんの胎動を確かめてみましょう。それが「胎動カウント」です
赤ちゃんにも個性があって、動き方にも性格があらわれます。激しく動く子もいれば、おとなしくゆっくり動く子もいます。胎動が強くても弱くても、動きを感じられれば心配ありません。
胎動カウントのやり方は?
胎動カウントにはさまざまな方法がありますが、簡単なのが「10カウント法」。妊娠30週以降に、毎日時間を決めて横になり、リラックスした状態で行います。
胎動を数え、10回感じるのに何分かかったかを記入します。続けて動く時は、止まるまでを1回と数えます。10回数えるのに30分以上かかる時は、1日に2~3回測ります。それでも30分以上かかる時は医師に相談しましょう。
●動きが極端に鈍い時●静かにしていても動きが感じられない時
↓
すぐに医師に相談を!
胎動が弱い時はどうする?
一概には言えませんが、合併症で胎盤の機能が低下するなど、何らかの原因で赤ちゃんの元気がなくなった時に、胎動がそれまでと比べて弱くなることがあるかもしれません。胎動の変化の原因を妊婦さんが判断することは難しいので、気になる時は早めに医師に相談しましょう。
また、臨月になり38週を過ぎると、赤ちゃんが下がって骨盤の中に入ってくるため、動きが鈍くなったと感じることもあるかもしれません。ただし、生まれる直前まで活発に動く赤ちゃんもいます。胎動を全く感じられなくなった場合はトラブルの可能性もあるので、すぐに受診を。
一方で、赤ちゃんが大きくなるほど胎動は強くなります。あまりに強いとママは痛かったり、眠れなかったり。「もしかして苦しいの?」と心配になることもあるかもしれません。でも、胎動は赤ちゃんが元気な証拠です。激しくても具合が悪いわけではないので心配しないで。
ママ達の胎動カウント体験談
●病院の先生からのアドバイスで胎動カウントを始めました。何かあった時にすぐに受診できるよう、毎日午前中にやるようにしていました。でも、ママ自身が動いてしまうと胎動を感じにくいので、リラックスしてやることが大事なようですね。
●33週の時、胎動カウントをしても胎動が感じられなくなり、あわてて病院へ連絡して受診しました。モニターで診てもらったところ、しっかり動いてくれてホッとひと安心。不安で過ごしているとストレスになるので、相談してみてよかったと思います。
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