骨盤矯正パーソナルトレーナーNaokoさんのエクササイズ連載。今回のテーマは〈偏平足〉。全体重を支えながら体を前に運ぶためのバネの役割をする土踏まず、この土踏まずがない状態が偏平足です。偏平足だと体重が支えられず体が疲れます。そうならないよう、簡単にできる偏平足を直すスクワットを紹介します。
※本連載の親子トレーニングを行う際は、ママの産後の体や子どもの発育発達・体力の負担にならないようにしましょう。トレーニングの回数などはあくまで目安。「気持ちいい」「楽しい」と感じる程度で無理をしないようにしてください。
土踏まずのアーチはどうやって作る?
濡れた裸足の足で歩いたとき、地面にできた足跡にくっきりきれいな土踏まずはありますか?足裏がきれいなアーチを描いているのが、本来の姿です。このアーチが「土踏まず」、まさに土を踏まないからこその名称です。
逆に、ベタっと地面に足裏全体がついてしまい土踏まずがない状態が、「偏平足(へんぺいそく)」です。
足裏は、当然ですが全体重を支えています。体重を支えながら、一歩一歩前に体を運ぶためのばバネが土踏まず。ここがベタっと地面についてしまうということは、体重をうまく支えらないということ。その結果、すぐに疲れるし、速く歩くこともできません。重心のバランスが崩れ、姿勢も悪くなります。
子どもも大人も、偏平足を直すことで姿勢もよくなり、その結果、足だけでなく全身の筋肉のつき方も変わります。
この偏平足を直すのに手っ取り早いのが、「つま先上げ」です。まず立ってみて、次につま先を上げてみましょう。
そうすると足裏に自然とアーチができますね。これを利用します。
偏平足を直す「つま先上げスクワット」
さらにしっかりした土踏まずのアーチをつくるために、基本のスクワットを、つま先を上げながらトライしてみましょう。
基本の縦スクワット
背骨をまっすぐにして立ち、そのまま足指を上げます。このときに、もし体がグラグラしたら体が前のめりになっていた証拠。前のめりになっていると、うまくおしり筋を使えません。
スクワットで膝を曲げる前に、足指を上げても大丈夫か、まずはチェックしてみましょう。
足指を上げたまま、腰を落とします。膝が極端に前に出ないように注意して、背骨をまっすぐにキープしたまま、体を沈めるようなイメージで。初めは浅く、だんだん深く曲げられるようにしましょう。
斜めスクワットで、さらにおしり筋アップ
縦スクワットが安定してできるようになったら、斜めスクワットに挑戦。
骨盤から首まで一直線にしたまま、前に倒し、体を沈ませます。膝を曲げるというより、おしりをプリッと後ろにつき出すことを意識して。
脚の付け根に手を置くことで、ここが深く曲がっていることを意識できます。
深く曲げたら、またゆっくりと立ち姿勢に戻ります。このとき、おしり筋がじわじわと働いていることを意識してみましょう。
これが基本の「つま先上げスクワット」。今度は子どもとトライしてみましょう。
赤ちゃん時代:足裏マッサージからスタート
歩き始めたばかりまでの赤ちゃんの足裏は土踏まずがまだありません。足裏が地面にしっかりつくことを意識するために、まずは足裏マッサージから。
3~5歳頃:手を持って一緒に縦スクワット
つま先上げスクワットを、一緒にやってみましょう。親子で向き合って手をとって、倒れないようにサポートしてあげながら、縦スクワット。
姿勢が曲がっていないかな?とチェックし合います。
小学校低学年:後ろから腰を支えてあげて斜めスクワットに挑戦
つま先を上げて、斜めスクワットにトライします。
後ろから倒れないようにサポートしてあげつつ、おしり筋が使えているかよくチェックして。
小学校高学年:ママと一緒に斜めスクワット目標20回!
サポートなしでも、できるようになったら、一緒に20回を目標にしてやってみましょう。
正しいスクワットなら、トラブルはありません
パーソナルトレーナーをしていて時々聞くのが、「スクワットをしたらかえって足が太くなった」「腰を痛めた」という声。これ、スクワットがよくないのではなく、やり方が間違っているからなのです。
重心が前のめりになったままスクワットすると、体の前側にばかり筋肉がついて美脚からは遠ざかり、肝心のおしり筋が育ちません。
おしり筋にしっかり効く、正しいスクワットをするのにいちばん手っ取り早いのが、この足指を上げることです。足指を上げて安定して立つというだけでも、おしり筋が引き締まります。
正しいスクワットは、腰も痛めず、おしりから脚を引き締まったラインにして、そして偏平足を解消します。子どもの姿勢をよくして、スポーツが好きになるフットワークを育て、ママはおしり筋を引き締めましょう!
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