アメリカのIPHI公認、日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントとして活動する愛波 文さんの連載の第6回。今回は、過去の連載でもふれてきた「睡眠の土台」について、より詳しくまとめて解説します!
あなたのおうちは「睡眠の土台」整っていますか?
今までの連載で何度もお伝えしている「睡眠の土台」の確立。実は、私が睡眠改善で一番大切にしているものなんです。今回はより詳しくお伝えしていきますね。
睡眠の土台が大切な理由は「少し調整したり、改善するだけで、いま抱えている睡眠についての問題が解決することがある」から。
赤ちゃんの睡眠の悩みは「“ねんねトレーニング”をしないと解決しない!」と思いがちですが、必ずしもそうではありません。私のメソッドでは、睡眠の土台を整えても悩みが改善されない場合のみ、一つの手段として“ねんねトレーニング”を取り入れています。
睡眠の土台を整えるだけで、赤ちゃんの「泣き」に対しての理解や対応の仕方がかわり、赤ちゃんの夜泣きに不安感や恐怖心を持つようなこともなくなりますよ。
「睡眠の土台」ってどんなもの?
睡眠の土台とは、言葉の通り「ぐっすり眠るために必要な基本要素」のことで、以下の5つのポイントから構成されています。
①身体的要因
眠い合図、各月齢にあったスケジュールや活動時間(起きていられる時間)、運動・遊び、習慣のバランス。
②成長的要因
各月齢にあった成長をしているか、分離不安(親と離れることに対して不安になること)があるかどうか。
③睡眠環境
光、音、温度、安全性など、赤ちゃんが寝る場所の快適性は保たれているか。
④社会的要因
保育園や幼稚園の環境や出来事、出産時の経験、家族構成、親や兄弟との関係、保育者へのサポートがあるか。
⑤親子の幸福度
親子(保育者)共にどれだけ心が満たされているか。
「そんなことも影響してくるの?」と思われがちですが、赤ちゃんも私たちと同じ一人の人間であり、いろんな感情を持っているので、様々な要素が睡眠にかかわっているのです。
次のページからは、それぞれの要素についてより詳しく解説します!