今回は立ち仕事を続けている妊婦さんからのご相談。産婦人科医の天神尚子先生に、妊娠後期まで仕事を続けてもいい目安や注意点を教えてもらいました。
〈お悩み〉立ち仕事なのですが、妊娠8ヶ月ごろまで続けても問題ないのでしょうか。医学的によくないなら、早めに産休に入りたいです。
編集部(以下編):立ち仕事の人は、デスクワークの人と同じように8ヶ月くらいまで仕事を続けて大丈夫なんでしょうか?
天神(以下天):出血やおなかの張りがなくて、体調がよければ基本的には大丈夫なんだけど…。
編:けど?
天:妊娠30週前後になると生理的におなかが張りやすくなってくるの。だから立ち仕事の場合、おなかが張ったら仕事中でもすわって休める環境があれば、様子を見ながら続けてもいいと思います。
編:そもそもおなかが張ると何がいけないんでしたっけ?
天:あらやだ。あなた何度も取材しているのにそこから!?おなかの張り=子宮の収縮だから、頻繁だと切迫早産になる可能性があるのよ!
編:すみません。自分の妊娠中、おなかの張りってあんまり感じたことがなかったんですよ。
天:あなたも“張りに気づけない女”だったのね?
編:気づけない?
天:実際にはおなかが張っているんだけど、その感覚がわからないという人が一定数いるのよ。そういうケースほど注意が必要なの。気づかないうちに切迫早産になってしまうから。たまに「体調がいいから3時間散歩したら、なんかおなかが痛いんです」って受診するとおなかがパンパンに張っているってケースもあるわ。
プ:それはこわい…。張りに気づかない人って、何か特徴がありますか?
天:うーん。しいていえば、ふだんから元気に動き回っている人は気づきにくいかしらね?ご相談者もきっとそんな感じよね。
プ:そういう人が張りに気づけるようになるには?
天:おなかが、ふだんと違ってスイカの皮のようにかたくなったら張っているしるし。そう伝えてもわからない場合は、健診のときに一緒におなかを触って、張ったときにその状態を覚えてもらうこともあるわね。
プ:そうするとたいていの人は張りに気づけるようになりますか?
天:そうね。ただし、おなかが張っても活発に動き回ってしまう、マグロのような止まれない妊婦さんもときにはいるのよね…。
プ:マグロ!
天:妊婦はたとえ体調がよくても、いつだって、おなかと相談なの。これを頭に入れて「張ってなくても休む」くらいの勢いで気をつけてもらうしかないわね。くれぐれもおなかを気にかけながら産休までお仕事をつづけてくださいね。
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