生後8ヶ月赤ちゃんの睡眠時間や夜泣きについて
赤ちゃんが夜よく眠れるようになるためには、眠りのリズムをある程度大人がつくってやることも必要です。昼間太陽の光を浴びることで、夜に眠気を誘うホルモンメラトニンが分泌されます。逆に夜に蛍光灯や白色LED、テレビ、スマホのブルーライトを見ることはメラトニンの分泌を抑えて寝つきを悪くします。朝決まった時間に起こして夜は大人も静かに過ごすなど、しっかり眠れる環境づくりを心がけて。そのほか必要な栄養を十分に取れていることや、昼間必要以上に興奮させたりしていないか気を付けて。たとえば、母乳が大好きな赤ちゃんで離乳食が足りていないと、夜の授乳がいつまでも続くこともあります。
夜泣き
夜泣きの期間や程度には個人差があって、なかには何ヶ月も続く子もいます。ママは夜が来ることさえ、ゆううつに感じるかもしれませんね。ママやパパは大変ですが、残念ながら「こうすれうば夜泣きはおさまる」という秘策はありません。たまには家族に対応を代わってもらい、ママが続けて眠れる時間をつくってもらいましょう。夜中の授乳が続いているなら、そろそろやめてみるとぐっすり眠る子もいます。
母乳、ミルクの授乳回数や量について
母乳
回数:3~5回/1日
飲む量:600ml~1100ml/1日
ミルク
回数:3(+2)回/1日
※( )内は、離乳食後に飲ませるミルクの回数です。
飲む量:200~220ml/1回
生後8ヶ月の時期になると、離乳食が2回食になるころ。その場合、授乳でとる栄養と食事でとる栄養の比率は、母乳・ミルク60%、離乳食が40%に。おっぱいが大好きな子ほど、離乳食が進まないという傾向があるようです。母乳をよく飲んでいるし、体重も増えているから安心、と思うかもしれませんが、この時期に母乳とミルクだけでは栄養不足。中には貧血になる子もいるので注意しましょう。
生後8ヶ月赤ちゃんの離乳食の量や時間、食材について
離乳食が始まって約3ヶ月、この時期は朝と夕方の1日2回食が基本。新しい食材を試したり、かたさや大きさに変化をつけたりして、食べる楽しみを広げましょう。薄味を基本にし、素材のおいしさを引き出すようにします。食べる量が増えなくても、あせらずに赤ちゃんのペースに合わせて。食物アレルギーを心配して肉や魚などを極端に避けるママもいますが、良質のタンパク質は成長に必要な栄養素。成長に合わせて取り入れましょう。また、口や舌のコントロールが上手になります。歯茎ですりつぶして食べたり、少量ならコップやストローで飲める子も出てきます。手先が器用になるので、離乳食も手づかみで食べられる子も。そろそろスプーンをもたせてみてもいいでしょう。使えるのはまだ先ですが、興味を持たせてあげるのもいいかもしれません。
この時期なら、2回食の場合の1回の量の目安
・おかゆ50~80g
・野菜果物20~30g
・タンパク質や肉や魚なら10~15g
この時期の離乳食にまつわる疑問やお悩みをドクターに聞いてみました
2回食ですが、つぶつぶ状だとむせてしまい、ドロドロ状のものしか食べられません
A:かたまりがあると飲み込みづらい場合は、ムリに形状をステップアップする必要はありません。時期ごとの形状はあくまで目安。赤ちゃんの食べる様子を見て、その子なりのペースでゆっくり進めていきましょう。とうふやかぼちゃなど、なめらかな口当たりのものは少し大きめでも食べやすいかもしれません。にんじんや葉野菜は刻んでもかたくて食べづらいかもしれませんね。色々な食材を試し、調理法も工夫してみましょう。
はちみつや黒砂糖がNGなのはなぜ?
はちみつや黒砂糖がNGなのはなぜ?
A:乳児ボツリヌス症予防のため、1歳未満の乳児にはちみつを与えてはいけません。ボツリヌスが混入している可能性があるからです。普通の最近は十分に加熱すれば死滅しますが、ボツリヌス菌は100度でも死なないのです。黒砂糖にはボツリヌス菌の報告はありませんが、製造過程で混入する恐れがあるので、1歳までは使用しないほうが安心です。
離乳食タイムに寝ている場合は、起こすべき?
A:離乳食は起きている時、ご機嫌な時にあげるように心がけましょう。赤ちゃんを無理に起こすと、ぐずって離乳食をしっかり食べてくれないことがあるからです。ベビーのご機嫌タイムを狙って、離乳食をあげてみましょう。そろそろ3回食になる赤ちゃんもいると思うので、離乳食の時間とねんねの時間を観察しながら、タイミングを研究してみましょう。
乳歯が生えてきたら歯磨きは始める?
歯のはえる時期は個人差がありますが、1本でも生えてきたらケアをスタートしましょう。乳歯が虫歯になると、歯並びやあごの成長に影響が出ることも。歯磨きを慣れさせるためにも早めのスタートと習慣づけをしましょう
指しゃぶりをしながら寝るように。歯並びが心配
赤ちゃんが眠いときに指をしゃぶるのは、自然な行動。安心して眠りにつくための入眠ツールです。眠りについたあと指がはずれれば、歯並びの影響はありません。もし指しゃぶりの時間が長くて気になる時は、代わりになるものを用意するのもひとつの手。1歳前後になると、だんだん指しゃぶりの代わりに小さなぬいぐるみ、タオルなどを持つことで落ち着いて眠れるようになります。安心できるお気に入りを探してあげましょう。
どんなおもちゃがおすすめ?どんな風に遊びをするといい?
おすわりやずりばいができるようになり、おもちゃに自分から手を伸ばしていくようになります。だっこで揺らしてもらったり、パパに高い高いをしてもらうなど、ダイナミックな動きも喜ぶように。おすわりしたままおもちゃを手につかみ、片方の手からもう片方の手に移すことができるようになります。指でつまんだり引っ張ったりと、少しずつ細かい動きも発達してきます。赤ちゃんの手にちょうどよいサイズのおもちゃを用意してあげましょう。
母親からの免疫がきれているので、具合が悪くなる赤ちゃんもいるかもしれません。熱や鼻水、下痢などの症状が出た場合の対処法をまとめました。
【熱】が出た時の病院へ行く目安や家でのケア方法
熱を出すとママやパパは慌ててしまいがち。そうならないためにも、病院へ行く目安と熱が出た時の対処法を紹介します。この月齢では誰でもいつでも熱を出す可能性はありますので、熱が出たらどうすればよいか普段から考えておきましょう。予防注射をする日には体温を測っていますから、赤ちゃんを抱いた感触から平熱を感じ取るようにしましょう。そうすると、体温が高いかなと気が付くようになります。
病院に行く目安
昼間であれば・いきなり高熱が出た
・咳、嘔吐などの他の症状もある
などの場合はかかりつけ医を受診しましょう。また、夜中でも大至急病院へ行った方がよい場合は
・嘔吐を繰り返している
・水分を飲めない
・呼吸が苦しそうで小鼻がピクピクしている
・ぐったりとして、顔色が悪い
・けいれんを起こした
などです。
熱はあるが元気で他に特に気になる症状がない場合は、しばらく様子をみて大丈夫ですが、はじめての熱や、判断しにくいときは早めに受診しましょう。
家でのケア
【熱の上がり始め】
手足をさわって冷たくなっていたら、これからまだ熱が上がる可能性が。体は熱いのに寒そうな様子をしていたら、30分を目安に毛布などでくるんであげましょう。
【熱が上がりきったら】
体がほてるため、汗ばんだり、呼吸も荒くなります。しっかりと水分補給をしてください。飲めるものを飲みたいだけ飲ませましょう。室温や湿度を調節するのも忘れずに。室温は夏は25~28度くらい、秋から冬は23~25度くらい。冬は乾燥するので、湿度も40~60%にキープします。
【熱が下がってきたら】
熱は一度下がってもぶり返すことが。まる1日平熱が続くようになるまでは、体温は朝・昼・夜の1日3回ははかり、平熱に戻っても2~3日は外出せず室内で静かに過ごしましょう。
【お風呂】
お風呂については、湯舟につかるのは体力を消耗させるので、汗をかいたらこまめに着替えさせ、お湯でしぼったタオルで体をふく程度に。夏場で元気があるなら短時間のシャワーでサッと汗を流してもいいでしょう。
【鼻水】が出た時の病院へ行く目安や家でのケア方法
鼻水は息苦しさを伴うこともあり、ラクに過ごせるようなケアをしてあげることも大事です。鼻水が続く際の、病院へ行く目安と家での対処法を紹介します。
病院に行く目安
・熱などの他の症状がある
・鼻づまりでおっぱいが飲めない
・鼻づまりのため口で呼吸している
・黄色い鼻汁が出て、ずっとグズる、せきが出る
などです。
家でのケア
鼻水は、肌を刺激しないやわらかなティッシュでこまめにふきましょう。菌やウィルスの感染が原因の場合は、ガーゼでふくと洗っても残ることがあるので、使い捨てられるものでふきましょう。
鼻水がひどいときは、吸い取ってあげると呼吸がラクになります。鼻水がいつまでも鼻の中に残っていると、雑菌が繁殖することもあります。できるだけこまめに吸ってあげましょう。
【下痢】の症状がある時の病院へ行く目安や家でのケア方法
下痢のときの家でのケアは水分補給とお尻のケア。脱水症やかぶれを引き起こさないよう、注意してあげましょう。
病院へ行く目安
・熱などほかの症状もある
・1日に10回以上、下痢便が出た
・おむつからはみ出すほどの大量の下痢をしている
・水っぽいうんちが1週間以上続いている
などの症状があった場合はかかりつけ医を受診しましょう。また、夜中でも大至急病院へ行った方がよいと思われるのは、
・赤いうんちが出た
・下痢に加えて嘔吐もあり、水分がとれない
・呼吸が苦しそうで小鼻がピクピクしている
・ぐったりとして、顔色が悪い
などです。
うんちが水っぽいが、機嫌がよく食欲もある場合や、うんちはゆるめだが、熱などほかの症状がない場合は、しばらく様子をみてもいいでしょう。
家でのケア
下痢が続くと、体内から水分だけでなく電解質も奪われます。水分と電解質が同時にとれる経口補水液などでしっかり水分補給をしましょう。離乳食については、下痢であっても、食欲があるようなら、繊維類や油脂類を避け、消化の良いものをあげましょう。また、下痢便はお尻がかぶれやすくなるので、おむつはこまめに替えましょう。おむつ替えなど、赤ちゃんのお世話をしたあとは、薬用石鹸でしっかり手を洗いましょう。使用済みのおむつは、1回ずつ密封して捨てたほうが安全です。