アメリカのIPHI公認、日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントとして活動する愛波 文さんの連載の第2回。
実際に寄せられた生後3ヶ月の赤ちゃんの睡眠についての悩みに、愛波さんがすやすや眠れるようになるために試してもらいたい具体策をアドバイスしたところ、今まで困っていた赤ちゃんの睡眠問題がすっきり改善したそうです。まだ生活リズムが不安定な生後3ヶ月、どんな点に注意すれば寝ない赤ちゃんが寝るようになるのでしょうか?
今月の「赤ちゃんの睡眠についてのお悩み」
生後3ヶ月の赤ちゃんを布団で昼寝させたい!
布団で昼寝をさせようとしても、なかなか寝てくれなく困っています。寝るとき、手足がバタバタしてしまい起きてしまいます。毎日おくるみをして寝かせているのですが、そろそろおくるみから出して寝かせたいとも思っています。また、最近朝方5時台に起きてしまうのも悩みです。(Aママ・生後3ヶ月男児)
乳幼児睡眠コンサルタント・愛波 文先生からのアドバイス
眠りやすい環境づくりを
ご質問ありがとうございます!生後3ヶ月なんですね。まだまだ大変な時期ですよね、毎日お疲れさまです。
寝がえりをし始めたら、おくるみは乳幼児突然死症候群のリスクになりますので出してあげ、寒い場合はスリーパー(着るブランケット)を着せるのをお勧めしています。暑い場合はおむつにパジャマだけでもよいかもしれません。
おくるみから出す場合、いきなり出してしまうと不安になるかもしれませんので、まず片手、その後両手と段階を踏んであげてみてください。
昼寝も真っ暗にして眠りましょう
3ヶ月のころに大切なことは、睡眠環境をきちんと整えてあげることです。日中と夜の区別がすでについている場合、質の良い睡眠のためには昼寝も暗い部屋でさせてあげることが大切です。
「昼間に暗い部屋ってどれくらいの暗さ?」と迷うママも多いと思いますが、私がいう暗い部屋とは文字通り「真っ暗」です!窓からの光が入らないよう遮光カーテンを使用し、どうしても光が漏れてしまうなら隙間をガムテープなどで止めてもよいかもしれません。
私の家では、遮光カーテンをつるしている窓の上のレール部分から光が漏れないよう、布を切って隙間部分を塞ぎ、横の隙間にもマジックテープで壁にカーテンがくっつくようにしています。なので昼寝でも「真っ暗」です!
早朝に目が覚めてしまう場合、活動時間が長すぎていないか再確認
朝5時に起きてしまうのも、光が原因かもしれません。遮光カーテンを使用していないなら、遮光カーテンを付けていただき、光が室内に入るのをなるべく防いでください。
もし光がないのに朝5時に起きてしまうようなら、夕寝から就寝時間までの活動時間を確認します。赤ちゃんが長い時間連続して起きているために、疲れていないかを再チェックしてみましょう。ねんね期の赤ちゃんでも、手足をパタパタしたりしているだけでも十分な活動量があるのです。
朝早く起きてしまう原因には「光の漏れ」と「活動時間が長すぎ」以外にもいっぱいあるのですが、多くの場合、こちらの2点を改善していただくと悩みが解決することがあります。
赤ちゃんが寝つきやすい効果音を上手に利用して
この時期にもう一つ効果的なのがホワイトノイズです。ホワイトノイズとはテレビの砂嵐の音ですが、水の流れる音、波の音でも結構です。
生後3ヶ月ですとザーザーという砂嵐の音のほうが赤ちゃんは安心するかもしれません。このザーザーという音がお母さんの胎内にいた時の血流の音に似ているため赤ちゃんは安心するのです。
音の大きさですが、ご自身がシャワーを浴びているときのシャワーの流れる音ぐらいの大きさが最適です。うるさいと感じるかもしれませんが、赤ちゃんを眠りに誘うのは、意外にも結構大きめの音なのです。
ホワイトノイズは、寝かしつけの時から起きる時まで連続して同じ音を付けてみてください。そうすることで、寝かしつけた時と同じ環境を保つことができ、夜中に一瞬起きたとしても、自力で眠ってくれる確率が高くなります。
お散歩中にお昼寝時間をとってもOKですよ
昼寝を毎回同じ環境で寝かせようと思わなくても大丈夫。暗い室内の布団の上でなくても、外出先でベビーカーで昼寝をさせてもいいのです。
その場合は、日よけカバーを下ろし、通気性のあるブランケットなどで外が見えないようにかぶせ、できるだけ暗くしてあげてください。
また暑すぎ、寒すぎには注意が必要です。暑すぎる場合はアイスパックを背中の部分に入れてあげるとよいかもしれません。
寒さに注意が必要な季節は、ベビーカーにつけることが可能なフットマフやブランケットを使用しましょう。
布団での寝かしつけに関しては、室内の暗さや温度などの睡眠環境を整え、活動時間を確認しながら疲れすぎる前に布団におき、とんとんをしてみてください。
とんとんも指先でとんとんするのではなく、手のひらまできちんとつけることを意識してみて。ギャンギャン泣き始めたら抱っこはしてもよいですが、激しい泣きが収まったらまた布団においてあげてください。
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睡眠の改善は、1日2日では効果がみられないかもしれません。今回いくつかあげた方法のなかからひとつずつ、最低でも3~4日は試してみてくださいね。生後3ヶ月でしたら、3~4日ほど続けてみるとなんらかの効果はみられると思います。
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