今や世の中にすっかり定着した「キラキラネーム」。名づけランキングの上位にも、ふりがながなければ読めない名前が並んでいますよね。
ここでは、実在する難読ネームをクイズ形式でご紹介します。親が子に託した熱いキモチ、あなたは読み解くことができるでしょうか!
今回のおなまえ
月姫こちらは女の子の名前です。
まずは各字の読みや意味についておさらいしましょう。
「月」音読み:ゲツ ガツ
訓読み:つき
①つき。天体の一つ。
地球の衛星。
②時間の単位。一ねんを一二分した期間。
「姫」音読み:キ
訓読み:ひめ
①貴人のめかけ。
②美女。婦人の美称。
③高貴な女性。
(出典:goo辞書)なんと読むのでしょう…そのまま「つきひめ」、「つき」、「つきひ」、それとも月にちなんで「るな」なんてのもありそう…!?
さて、正解は?
かぐや月の姫といえば「かぐや姫」!そういう発想からのあて字でした。
もともと「かぐや姫」は日本最古の物語『竹取物語』の主人公。「かぐや」は“光りかがよう美しい姫”の意とされ、「かがやく姫→かぐや姫」となったという説と、古事記に登場する火の神「火之迦具土神」(ひのかぐつちのかみ)が由来という説が有力です。
古代において「光り輝く」というのは美の理想とされ、「光源氏」などもこれに由来しているといわれています。
神秘的な美しさで地球の人々を魅了したかぐや姫ですが、最終的には月に帰っていきます。その人物像についてはさまざまな見方があり、“おとぎ話然とした静かな姫”の印象もあれば、“悲劇の悪女”なんて評する人も。
高畑勲監督のアニメーション映画『かぐや姫の物語』では、いろいろなことがあるこの世を精いっぱい、目いっぱい生きる姿が印象的でしたね。
かぐやちゃんは、女性として美しくありながら、この世をめいっぱい謳歌してほしい…そんな親御さんの願いが込められているのかもしれませんね。
おとぎ話の『かぐや姫』にもあるとおり、「月」は日本では古くから愛される特別な存在。「月」をつかった名前は「和、美しい、スケールの大きさ」そんなイメージにぴったりです。古風で神秘的な印象もあり、最近では男女ともに名づけにおいて人気の漢字です。
それにしても、「月」の「姫」と書いて「かぐや姫」とよむ、と聞いて「なるほどね」と納得(?)できるのは、日本人ならでは!難読漢字の名づけとは、とてもおもしろい世界ですね。
【この名前は読める?】
➤➤「桜色」ってどう読む?その手があったか!の納得ネームです文/小林みほ