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2023.02.13

成長・発育

新生児っていつまでのこと?その時期の特徴や発達、反射の仕方とは?【小児科医解説】

産院で、生まれたばかりの赤ちゃんのケアを行う部屋に「新生児室」と書いてあるのを見たことがあるママやパパも多いでしょう。では、新生児とは、いつからいつまでの赤ちゃんのことなのでしょうか。

この記事では、細部小児科クリニックの細部千晴先生に取材。新生児と呼ばれる時期をはじめ、その時期の体の特徴や動き、1日の生活リズムなどについてまとめました。

いつまでが新生児?どんな時期なの?

「新生児」と呼ばれる時期はとても短く、生まれた日を0日として、生後4週間(28日)未満までです。

それ以降、生後1年未満までの赤ちゃんを「乳児」、満1歳~小学校入学前までの子どもを「幼児」と呼んで、生まれたばかりの時期とは区別しています。

新生児赤ちゃんの体はどうなってる?

生まれたばかりの赤ちゃんは首が座っていないなど、一般的に想像する赤ちゃんとは様子が違うので、最初は抱っこするのもドキドキしますね。そんな新生児赤ちゃんの体を詳しく見ていきましょう。

まだ視力は弱く、周りがぼんやり見える程度しかありませんが、明暗はわかります。まぶたはむくんで腫れぼったくなっていることが多いですが、これは経膣分娩の場合に見られ、狭い産道を通ってきたためです。2~3日でむくみが取れるので、心配ありません。

目やにがついていたら、ガーゼや清浄綿でそっとふきとってあげましょう。沐浴時に顔をふくときも、やさしくふいてあげて。

鼻の穴が小さく、つまりやすかったり、フガフガという音が出ることがあります。鼻づまりが起きたら、ベビー用綿棒や鼻水吸い器でケアしてあげましょう。

ママのおっぱいのにおいは、生まれてすぐからかぎ分けることができます。

口の周りをつつくと探すような動作や、口の中に入るものに吸い付く動作が見られます。

ほとんどの赤ちゃんは、まだ歯が生えていないので、歯磨きは必要ありません。

ママのおなかの中にいたときから耳は聞こえています。ママの鼓動や声を聴くと安心するので、たくさん抱っこしたり、話しかけたりしてあげましょう。

沐浴後は、綿棒で耳の穴の入口付近をふくだけでなく、濡れたガーゼなどで耳たぶ全体をふいて清潔に。

手足

通常、腕はひじを曲げたW字型、脚は膝を曲げたM字型になっていて、手足の爪は生まれたときから生えています。

手のひらに指を置くとぎゅっと握ったり、足の裏を触ると足指を丸める掌握反射が見られます。

表情

笑ったように見えることがありますが、これは「新生児微笑」といって、筋肉が動いて笑ったように見えるもの。あやすと笑うようになるのはもう少し先ですが、やっぱりうれしくなりますね。

生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚がボロボロむけて、びっくりしたというママやパパもいますが、心配ありません。新生児期は新陳代謝が盛んなため、皮膚がどんどんむけかわるのが普通です。

肌がカサカサしている場合も、自然に落ち着きます。赤くなったり、赤いブツブツができた場合は、小児科を受診するか、保健師さんに相談しましょう。

おへそ

おなかの中でママとつながっていたへその緒は、生まれてすぐに短く切られます。しばらくはそのままついていますが、やがて乾いて、1週間ほどで自然に取れます。へその緒がついている間は綿棒を使って消毒し、取れたあとはタオルで水滴をふき取ってケアします。

へその緒が取れた後もおへそが乾かなかったり、変なにおいがする場合は、早めに小児科を受診しましょう。

性器

男の子・女の子とも、生まれてすぐは性器が腫れているように大きく見えるので、心配になるかもしれません。でも、これは生理的なもので、しばらくすると目立たなくなるので大丈夫です。

男の子も女の子も、おむつ替えや沐浴時に清潔にしてあげましょう。特に女の子の場合は、性器の内側にうんちが残りがちなので、おむつ替えの時に蒸しタオルで内側もふき、沐浴時には親指の腹を使ってゆすいであげてください。

おしり

生まれてすぐの赤ちゃんのおしりや背中には、青いあざのようなものが見られます。これは「蒙古斑」といって、日本人の場合、ほとんどの赤ちゃんに見られるもので、長くても5~6年で自然に消えます。

おむつ替えのときにはうんちをふき取り、沐浴時にふき残しがあったらきれいに洗って清潔にしてあげましょう。

新生児赤ちゃんの五感は?

人間には「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」という五感が備わっています。五感はおなかの中にいるときから発達し始めるので、生まれてすぐから働いています。特に「聴覚」はほかの感覚より早く発達します。

視覚

おなかの中にいたときから光を感じることができ、明暗がわかります。ただ視力は弱く、生まれてすぐの赤ちゃんにとってよく見えるのは、目の前30cmほどなので、近くのものがぼんやり見えている状態です。

あやしたり、お世話をするときはできるだけ近づいて話しかけてあげるといいでしょう。

聴覚

おなかの中にいる妊娠5ヶ月目ごろから発達し始め、妊娠9ヶ月ごろになるとほぼ完成します。そのため、おなかの中で聞いていたママの声が、生まれてすぐに聞き分けられるようです。

大きな物音や玄関チャイムなども聞こえていて、それに反応してビクッとすることもあります。

嗅覚

とても発達していて、生まれてすぐから母乳やママのにおいをかぎ分けることができます。

赤ちゃんにとってのいいにおいやいやなにおいは、成長するにつれて学んでいきます。

味覚

おなかの中にいるときから、甘味や塩味、酸味、苦味などの違いがわかります。好きなのは甘味で、苦手なのは酸味や苦味です。

粉ミルクの味の違いもわかるため、品切れなどで別の種類を買ってくると飲んでくれないこともあります。

触覚

皮膚から感知する触覚も、おなかの中にいるときから発達しています。そのため、生まれてすぐから、ママのおっぱいを唇で探し当てることができます。

寒い、暑い、冷たい、温かい、かゆい、痛いなどもわかるので、エアコンの風が当たって不快だと泣いたり、ママやパパにだっこされるとぬくもりを感じて安心したりします。

新生児赤ちゃんの生活って?

「こんなに寝てばかりで大丈夫?」「おむつはいつまでつけてるの?」など、生まれたばかりの赤ちゃんとの生活には、ギモンがいっぱいですね。一つ一つ見ていきましょう。

睡眠

新生児の時期はまだ昼夜の区別がなく、1日のうちのほとんどを寝て過ごしています。ただし、おっぱいを飲んで寝たと思ったらすぐに目を覚ましたり、大きな音がすると起きて泣き出したりし、大人のようにまとまって寝ることはありません。

➤➤新生児が寝ない!その理由と寝かしつけるコツとは?【小児科医解説】

授乳

生まれたばかりの赤ちゃんの場合、基本的に泣いて欲しがるタイミングで授乳します。そのため、ママは夜中も起きて授乳する必要があります。

おおよそ2~3時間おき、1日に10回以上が一般的ですが、授乳間隔や授乳回数は赤ちゃんによって違います。授乳リズムもすぐに整うわけではないので、授乳間隔が空くこともあれば、授乳が終わったと思ったらまた欲しがって泣くということも。

赤ちゃんは授乳時に空気も一緒に飲み込んでしまうので、授乳後はゲップをさせてあげましょう。赤ちゃんの胃は大人のような形ではなく、縦にまっすぐになっているため、そのまま寝かせると吐き戻してしまうことがあるのです。赤ちゃんを縦抱きにして背中をさするか、トントンとやさしくたたいてあげて。

➤➤新生児の母乳量や回数の目安は?少ない・飲み過ぎ時の確認と対処方法【医師監修】

排泄

おしっこは1回の量が少なく、1日に15~20回ほどするので、そのたびにおむつを取り替えて清潔にしてあげましょう。

出生直後のうんちは「胎便」といって、黒褐色~緑色をしています。ママやパパはびっくりするかもしれませんが、数日で普通のうんちになるので、心配ありません。

その後、母乳の場合は、水分が多くて軟らかめの黄色っぽいうんちを1日に10~15回ほどします。ミルクの場合はやや硬めで、母乳より回数が少ないことが多いでしょう。

新生児用おむつはいつまで使うのか、どのぐらい用意しておいたらいいのかを知りたいというママも少なくないと思います。同じ月齢でも、赤ちゃんによって成長の程度は異なるため、サイズが合っているかどうかが、新生児用からSサイズに切り替えるポイント。目安としては、生後1~2ヶ月ごろと考えていいでしょう。

➤➤新生児のうんちの回数は? 多い? 少ない? ママたちの体験談も紹介【小児科医監修】

新生児期の「原始反射」とは?

生まれたばかりの赤ちゃんをベッドや布団におろすとき、両腕を広げるようにしてからしがみつくような動作をするのを見たことがあるのではないでしょうか。

このような動作は、赤ちゃんが十分に成長・発達する前に起こる、無意識に筋肉が動く現象で、「原始反射」と呼ばれています。

原始反射はママのおなかの中にいる妊娠5~6ヶ月ごろから始まるとされ、生まれてすぐから見られます。成長・発達するにつれて徐々に消失していきますが、その時期は赤ちゃんによって違います。

➤➤赤ちゃんの「原始反射」とは?種類や注意すべきことって?【小児科医監修】

よく見られる原始反射には、以下のようなものがあります。

モロー反射

仰向けに寝ている赤ちゃんの頭を15㎝ぐらい持ち上げて急に下げると、びっくりしたように両腕を広げてから、しがみつくような動作をします。

➤➤赤ちゃんの「モロー反射」って何?いつまで見られるの?【小児科医監修】

歩行反射

赤ちゃんの両脇を支えて立たせ、足の裏を床に触れるようにして前かがみの姿勢にすると、歩くように左右の足を交互に動かします。

手の把握反射

赤ちゃんの手のひらに人の指やものが触れると、指を閉じて握りしめるような動作をします。

足の把握反射

赤ちゃんの足の裏を圧迫すると、足の指を足の裏に向けて曲げる動きをします。

乳探索反射

赤ちゃんの口の周りを刺激すると、上下左右に顔を動かして口を開く動作をします。

吸引反射

赤ちゃんが乳首や指を口にくわえると、下を動かして吸う動作をします。

緊張性頸反射

対称性
赤ちゃんをうつ伏せにして頭を上げると、腕が伸びて脚が曲がり、頭を下げると腕が曲がって脚が伸びます。

非対称性
仰向けに寝かせた赤ちゃんの頭を片側に向けると、向けた側の手足を伸ばし、反対側の手足を曲げます。
__________
 
生後28日までの新生児の時期は、おなかの中から出てきたばかりで、赤ちゃんにとっても慣れないことばかり。新生児ならではの体の特徴や動き、生活リズムを知ってお世話をしてあげてください。

ママの体もまだ万全ではない時期なので、無理せずパパや周りと一緒に育児をしましょう。心配なことがあった場合は、小児科専門医または保健所で地域の保健師さんを紹介してもらって相談を。

➤➤生後0ヶ月の新生児赤ちゃんの成長(ミルクの量・体重・睡眠)と過ごし方

取材・文/荒木晶子

【監修】 細部 千晴 細部小児科クリニック院長

日本小児科学会小児科専門医、日本小児科医会子どもの心相談医。1987年藤田医科大学卒業。名古屋市立大学病院NICU、日本医科大学病院などを経て、2008年、東京・文京区に細部小児科クリニックを独立開業。男の子2人のママであり、孫も1人いるという立場から、地域の子育て支援に熱心に取り組んでいる。著書・監修に『赤ちゃんと子どもの病気・ケガホームケアBOOK』(ナツメ社)、『はじめての育児事典』(朝日新聞出版)などがある。

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