5歳の娘と3歳の息子の子育てをしているフリーアナウンサーの伊藤未奈です。
5年先が予想できないと言われている不確実な世界でも、我が子には自分で未来を切り拓いて、幸せな人生を送ってほしい。
親としてのそんな願いを実現する一つの手段として、私は自然の中で子どもを自由に遊ばせ、そこからの「学び」を最大限に活かす「森のようちえん」に3歳の息子を通わせています。
➤➤「森のようちえん」って何? わが子を通わせて気づいたことと驚きの変化身近に豊かな自然があることが理想ではあるけれど、感受性豊かな子どもにとって、必ずしも大自然である必要はなく、普段の公園や都会の小さな自然でもできることもたくさんあると思います。今回は、私が近所の公園で実践している小さな自然体験をお伝えします。
細かく、広く、観察する
一番簡単で、赤ちゃんでもできることは、お花や葉っぱを観察してみること。
例えば、子どもたちが大好きなタンポポの綿毛。ふーっと吹いたらどうなるか。風に乗って飛んで行ったり、自分の服にくっついたり、もしくは、吹いても吹いても上手に飛んでくれなかったり。子どもにとっては新鮮な経験です。
もう少し細かく観察してみると…
折った茎からはベトベトする汁が出てくること。葉っぱはギザギザに尖っていること。タンポポの綿毛を1本1本抜いてみるとみんな同じ長さをしていること。
私自身もはじめての発見がたくさんありました。
観察するときは、大人の声かけが欠かせないと思います。
「葉っぱの模様はどうなってる?」
「この花とこの花は似てるけど、同じ種類かな?」
そう訊かれて初めて「細かいところまで見てみよう」という意識が生まれるし、知ることは面白いと感じた経験があれば、他のことにも興味が湧き、自分で調べてみようと思える。それが自発的な遊びにつながっていくと思っています。
まだ自分でできない赤ちゃんには、目の前で声かけしながら見せてあげてください。
細かく観察するだけでなく、毎日同じ場所を観察し続けることも、子どもは好きだと思います。季節ごとに表情を変える落葉樹などがおすすめです。
わが家の近くにも立派な桜や梅の木があり、季節ごとに変わる様子をよくお話ししていました。
梅の花が咲いたとき、当時3歳だった娘が
「春の匂いがするね。もうすぐ春になるの?」
と言ったときは、春へのワクワクを共有できた気がしてとても嬉しかったのを覚えています。
持ち帰ったもので遊ぶ
子どもは葉っぱやどんぐり、お花など、集めてくる天才ですよね。毎日ポケットから大量のどんぐりが…というご家庭も多いと思います。
子どものポケットにはその子の世界が広がっている、と言われたりするほど、拾ってきたものはその子にとって宝物。それを聞いてから、持ち帰ってきたもので私も一緒に遊ぶようになりました。
①コレクションする
拾ってきた木の実やお花を並べて大きさや形を比べてみたり、種類別に分けて箱に入れてみたりします。それだけでも子どもにとっては宝箱みたいで楽しいみたいですし、分類することで観察力もつきます。
年中の娘は、木や花を一緒に観察するようになってから、描く絵が一段階細かくなったと感じます。
②ごっこ遊びをする
大きいどんぐりはお父さん、小さいどんぐりを自分にしたり、拾ってきた葉っぱで布団を作って寝かせたり。
工作まではできないというときは、一緒に顔を書いたり、他のおもちゃと一緒にするだけで、子どもが勝手にごっこ遊びを始めることが、我が家ではよくあります。
息子はよく、大きなショベルカーやダンプカーのおもちゃに、拾ってきたどんぐりや石ころを乗せて運んでいます。
おままごとの材料になったり、工事現場の石になったり…何にでも応用できる自然の素材は、子どもの創造力をかき立ててくれるそうです。
③工作する
画用紙にボンドで落ち葉や枝を貼り付けたりする簡単な作業から。
年中の娘は工作があまり好きではなかったのですが、工作好きなお友達のママに、いつでも工作できるように文房具や廃材などはたくさんストックしていると教えてもらい、我が家でも実践してみたところ、徐々に自分で色々作るようになっていきました。
「これを作ろう!」と提案するより、まずは材料と環境だけ用意して、好きにやらせてみるのがいいかもしれないです。
小さな実験をしてみる
理解力が出てくる年中・年長さん頃には、簡単な実験をするのも面白いと思います。
アリの巣の近くに、砂糖と塩を置いてみて、アリがどちらを運ぶのか実験したことがあるのですが、子どもたちが事前に予想した通り、アリは見事に砂糖の方に寄って行き、子どもたちは大興奮でした。
息子が通う森のようちえんでも、トカゲとカエルを同じ空間で遊ばせたらどうなるかなど、子どもたちが日常的に、小さな実験をしています。
我が子たちも、色々なことに興味を持って、主体的に遊べるようになってくれるといいなと思います。
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親子でできる「自然体験」をテーマに書きましたが、いかがでしたか。
今はデジタルコンテンツが充実していて、何でも擬似体験ができる時代です。だからこそ、五感が育つ幼少期は特に、本物に触れる体験を大切にしたいなと思います。
一緒に遊ぶことが難しい場合は、プレーパークもおすすめです。東京都内だと羽根木プレーパーク・世田谷プレーパークなどが有名で、ほぼ毎日自然遊びのプロが常駐し、ダイナミックに遊ばせてくれます。その他にも全国の公園で開催されていますので、ご自宅の近くで検索してみてください。
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