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コロナ禍の影響でいまや社会問題にもなっている「コロナ太り」。実は、子どもたちも例外ではありません。子どものときに肥満になると、将来も太りやすく、生活習慣病のリスクが高まってしまいます。今こそ食習慣の見直し時!親子でできる改善方法をご紹介します。
成長期にしっかり食べることは大事ですが、子どものときに肥満になると大人の肥満につながりやすくなります。「食べ物でダメと言うのはかわいそう」と思うかもしれませんが、肥満から生活習慣病へと突っ走るのは、親が止めないといけません。
親の食習慣が糖質・脂質過多になっていると、子どもに影響してしまいます。3食を規則正しく食べる、おやつを食べすぎない、外で体を動かすなど、親子で実践していきましょう。
出典:文部科学省「令和元年度 学校保険統計調査」
食べ過ぎ+運動不足が肥満の原因に。肥満とは、体に脂肪が多くつきすぎている状態。「食事からとるエネルギー」が「活動で使うエネルギー」を上回ると、余った分は体脂肪として体に蓄積されます。
菓子パン、カップ麺、レトルトカレー。これらは手軽で子どもが喜ぶ食品。でも、脂質や糖質がほとんど。成長に欠かせないタンパク質や鉄、カルシウムなどの栄養素をほとんどとることができません。
私たちの体は生存に必須であるタンパク質をとると、満腹感が高まって食欲がおさまる、という仕組みを持っています。菓子パンやカップめんなどではタンパク質が足りず、「もっと食べたい!」と食欲が暴走するので要注意です。
肥満の子どもが好きな食べ物は、甘い炭酸飲料や牛乳、スナック菓子など、高エネルギーのものが圧倒的に多く、それが太る原因になっています。まずは、その見直しが第一。ゼロにはできなくても、頻度と量を減らしましょう。
朝食を抜くと、次の食事でドカ食いしたり、おやつを食べすぎたりします。夜ふかしから夜型になり、夜にお菓子を食べて朝食を抜く、などは太る典型パターン!3食に満足感があって、おやつを控えられる、を目指しましょう。
野菜の登場が少ない家庭は、食物繊維の多い野菜、きのこ、海藻でおかずのボリュームを増やしましょう。よくかむことは、早食い防止にも効果的。マヨネーズやドレッシングをたくさんかけるサラダより、汁物や酢の物、あえ物に。
子どものときに脂肪細胞の数を増やしてしまうと、大人になっても数が減ることはなく、将来的には脂肪細胞そのもののサイズが大きくなり、さらに肥満に拍車がかかります。子どものときに肥満になり、脂肪細胞の数を増やすことは「大人になっても太りやすい体質」になってしまうということなのです。
●糖尿病
糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)を下げるインスリンというホルモンがうまく作用しなくなり、血糖値が高くなる病気。体質に加えて、肥満や運動不足が原因で起こります。子どもの場合も、肥満の増加に比例して、糖尿病の発症率は高くなります。
●高血圧
高血圧は遺伝もありますが、食塩のとりすぎや、肥満、運動不足、ストレス、飲酒などが関係しています。塩分の多い食事だったり、肥満だったりすると、血液量が増え、血圧を上げる原因に。適切なエネルギー量の食事にしたうえで、大切なのは減塩です。
●脂質異常症
血液中の中性脂肪や、LDL(悪玉)コレステロールの値が高い状態を脂質異常症といいます。自覚症状はなくても、血流が悪くなって動脈硬化が進行しやすくなるので要注意。脂質の多い高エネルギーの食事、運動不足などの生活習慣を見直すことで改善します。
●高尿酸血症
尿酸は、細胞中に含まれるプリン体という物質が分解されてできる老廃物。尿とともにうまく排泄できないと、血液中の尿酸値が高くなり、放っておくと痛風や腎機能障害を引き起こします。肥満だと尿酸の排泄が抑制されるので、尿酸値が高くなりやすいです。
へその高さで腹囲を計測する
・腹囲75cm以上(小学生)
・腹囲80cm以上(中学生)
または
腹囲が身長の半分以上
上記に該当し、成長曲線での体重が明らかに多い、または体重増加が続いているなら医師に相談を。血液検査で「血清脂質」「血圧」「空腹時血糖」などを測定します。
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『はじめてママ&パパの子どもの栄養』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです