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2022.10.06

病気・ケガ・救急

赤ちゃんの「発熱」。受診が必要なケースは?症状別ホームケアのポイントも【小児科医監修】

発熱は赤ちゃんにとって身近な症状。とはいえ、いざという時にどう対応すればよいか不安になってしまいますよね。そこで、病院への受診のタイミングや、家庭でのホームケアのポイントについて、医師に詳しく聞きました。正しい知識をもって、あわてずスムーズに回復させてあげましょう。

発熱は赤ちゃんが病原体と闘っている「しるし」

私たちの体内にウイルスや細菌などの病原体が侵入すると、体は「これを受け入れてはいけない!」と判断します。警戒警報が発令され、脳からは「発熱物質をつくりなさい」と司令が出ます。体温が上がると、ウイルスや細菌は増殖する力が弱まるからです。

同時に、異物を攻撃する武器である白血球の数が増え、異物に闘いを挑みます。発熱は、病原体から体を守るためのメカニズムなのです。

きょうだいがいる、保育園に通っているなど、集団生活をしていると病原体をもらう機会は多く発熱する頻度は多くなります。

また、一般的に生後6ヶ月頃まではママからもらった免疫で身を守っています。ただ、ママが感染症にかかった場合、ママもその感染症の抗体を持っていないため、生後6ヶ月未満でもかかりやすいです。気をつけてあげてください。

「発熱」で考えられる病気は?

発熱の原因で多いのは、感染症です。せき、鼻水を伴うようならウイルスによる風邪症候群が考えられます。これらはあまり心配のない病気ですが、インフルエンザのように子どもには重症になりやすい病気もあるので注意が必要。

新型コロナウイルスはまだ不明な点が多く、株の種類にもよりますが、今まで診察した乳幼児の場合、風邪症候群と区別が困難です。おかしいなと感じたら、早めの受診を。

受診が必要な見極めはどうすればいい?

38度でも機嫌よくすごしている赤ちゃんは珍しくありません。熱以外の症状がなく、様子に大きな変化がないなら、水分補給に注意して様子をみてもいいでしょう。

激しいせきや嘔吐、発疹など熱以外の症状がある、機嫌が悪いなど、「なんだかいつもと違う」と感じるときには受診してください。

また、赤ちゃんは体内でつくられる熱量が多く、37.5~38度未満はグレーゾーン。30分後にもう一度検温を。

赤ちゃんが発熱したときにまず下記をチェック

□食欲・機嫌はいい?
熱があっても機嫌がよく、食欲もあるなら、そう緊急度は高くありません。

□顔色はいい?

熱が上がるときは一般的に顔が青くなりますが、ずっと顔が青白い、機嫌がとても悪いなどのときは要注意。

□発熱以外の症状はある?
せき、発疹、下痢や嘔吐など、ほかに変化がないかよく観察を。

こんな症状のときはすぐ病院へ!

生後3ヶ月未満の赤ちゃんが発熱(38度以上)した場合、風邪以外の病気が疑われるのですぐに受診を。生後3ヶ月以降は、下記のような症状がないかチェック。

生後3ヶ月未満の赤ちゃんが熱を出した
顔色が悪い
呼吸が速い、苦しそう
泣きやまない、とても不機嫌
ふるえを伴う高熱
けいれんを起こした

熱があるときのホームケアのポイントは?

発熱することで、体内のウイルスや細菌を倒すために闘っている赤ちゃん。症状が少しでもラクになるホームケアのポイントを紹介します。

発熱の一般的な経過

発熱 経過

熱の出はじめ(上昇期)のホームケア

「おかしいな」と思ったら体温を測る
「いつもと様子が違うな」というときは体温をチェック。たとえそのときに熱がなくても、時間をおいてはかり直すなどこまめに検温を。

耳式、非接触タイプの体温計は複数回測る
わきの下ではかるタイプが一番正確です。すぐに体温が表示される耳式、非接触タイプは数字の正確さには多少の不安が。何回か計りましょう。

手足をさわって確認
熱が上昇している間は手足が冷たくなることがあります。熱があるのに手足が冷たいときは、これからまだ熱が上がる可能性があります。

体を暖める
悪寒がするのは、熱の上がりぎわの30分間くらい。体は熱いのに寒そうな様子をしていたら、30分を目安に毛布などでくるんであげるといいでしょう。

熱が上がり切ったとき(ピーク期)のホームケア

とにかく安静!しっかり睡眠をとる
実際に赤ちゃんに触れて汗をかいていたら薄着にさせるなど、少しでも快適に眠れるよう、環境を整えてあげて。眠りたいだけ眠らせます。

一番大事なのは水分補給
脱水症予防のため、母乳やミルクのほか、麦茶、ベビー用イオン飲料など、飲めるものをこまめに飲ませます。

気持ちよさそうなら冷やしてもOK
赤ちゃんが気持ちよさそうなら、しぼったぬれタオルをビニールに入れて、首、わきの下、鼠径部などを冷やして。

湿度・温度をこまめに設定
快適な温度の目安は、夏が25~28度くらい。秋~冬で23~25度くらい。冬は乾燥するので、湿度も40~60%にキープ。

熱の下がり始め(解熱期)~平熱時(回復期)のホームケア

体温は測り続ける
熱は下がっても、また高くなることがあります。朝・昼・夜の1日3回は熱を計りましょう。丸1日平熱になるまでは、検温を続けます。

2~3日は静かに過ごす
発熱は体力を消耗させます。疲れやすくなっているので、平熱に戻っても、2~3日は外出せず、室内で静かに過ごしましょう。

元気が出てきたらシャワーもOK
しぼったタオルでふくか、機嫌がよく食欲が復活していたら、シャワーを浴びてもいいでしょう。ただし入浴は疲れるので、完全に体力が戻ってから。熱があるときは100円ショップなどで売っている調味料ボトルにぬるま湯を入れた簡易シャワーが便利。おむつかぶれの予防にも。

「鼻水」「せき」「嘔吐・下痢」症状別・ホームケアのポイント

鼻水で苦しそう、せき込んでいる、下痢をした、吐いた…。赤ちゃんがつらそうなときは、症状に合わせた適切なケアで少しでもラクに過ごさせてあげましょう。

「鼻水」がひどいとき

鼻水で鼻がつまると、おっぱいを飲むときも苦しそう。鼻水吸引器などを使って、適度に吸い取ることも効果的。何度も鼻水をふきとっていると鼻の下が荒れて赤くなることも。その都度ワセリンや保湿クリームを塗り、皮膚を保護して肌トラブルを防ぎましょう。

鼻水は出たままにせず、こまめにふきとる
鼻水の状態、色、においなどをチェック

「せき」が出てゼーゼーするとき

換気をして、湿度を保ち環境を整えると症状が緩和しやすいです。室内に洗濯物を干すなどして、湿度は50~60%をキープ。寝かせていてもせき込んだり苦しそうなときには、タオルなどを挟んで上半身を少し起こした姿勢にしてあげると呼吸がラクになります。

赤ちゃんがラクな姿勢にする
湿度と換気(せきを出しやすくしてあげる)

「下痢」や「嘔吐」をしたとき

下痢や嘔吐でいちばん心配なのが、体から多くの水分が失われることで起こる脱水症状。普段よりこまめな水分補給を心がけて。ただ、吐きけがある場合には、一度にたくさん飲ませると吐きけを誘うことも。様子をみながら少量ずつ、何回かに分けて与えましょう。

〈下痢のとき〉
おしりのケアはうんちのたびに行う
食欲があるなら消化のよいものを与えてOK

〈嘔吐したとき〉
水分補給は吐き気がおさまってから
次の嘔吐にそなえておく

もっと知りたい!初めての発熱Q&A

Q.熱性けいれんを起こしたらどうすればいい?

A.窒息しないように横を向かせ体をゆすったりしないこと
持続時間をはかり、けいれんの様子を確認します。5分以内におさまればまず心配ありません。5分以上続くけいれん、左右非対称なけいれんは、救急車を呼んで病院へ。

Q.高熱が続くと脳への影響があるというのは本当?

A.高熱が脳にダメージを与えるという説は、間違いです
熱そのものが脳にダメージを与えることはありません。熱のせいというより、ウイルスや細菌が脳に入り込んで脳炎、髄膜炎などを起こすと、脳障害が起こることがあります。

Q.何度からが「発熱」ですか?

A.平熱にもよりますが、一般的には38 度以上が発熱です
赤ちゃんの体温は37度前後。一般的にそれより1度高い38度からを発熱と考えます。赤ちゃんは周囲の温度の影響を受けやすいです。30分ほど時間をおいてはかり直しを。

Q.寒いと風邪をひくものですか?

A.寒くて風邪をひくのではなく、寒さで免疫力が下がるのが原因
冬は上気道の粘膜が乾燥し、風邪のウイルスがつきやすくなります。また、体が冷えると免疫力が落ちるため、感染しやすくなることも。免疫力が高ければ寒くても風邪はひきません。

Q.赤ちゃんの体温計はどんなものがいいですか?

A.短時間ではかれる予測式のわき式体温計がおすすめ
家庭では20~30秒ではかれる予測式のわき式体温計がおすすめです。わきの中央部に下から突き上げるイメージで、いつも同じはかり方をすること。汗をふいてから測るのがポイントです。
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記事を読む⇒⇒⇒夜になると熱が出る原因は? 病気の判断基準と対処法【小児科医監修】
記事を読む⇒⇒⇒突発性発疹で赤ちゃんが不機嫌になるのは発疹のかゆみのせい? 対処法は?【小児科医監修】

監修/染谷朋之介先生(豊洲小児科醫院・院長) 『Baby-mo(ベビモ)』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです

Baby-mo〈ベビモ〉編集部

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