家事をこなして子育てをするママたちはどんな1日を過ごしているのでしょうか、気になりますよね?そこから見えてくる子育ての〈育脳〉ポイントを、教育学、教育人間学、育児学が専門で発達心理に詳しい汐見稔幸先生に解説してもらいました。
子どもの〈伸びる力〉〈好奇心〉をサポートするかかわり方を
Eさん&Mくん(10ヶ月)親子薬剤師として働いていたママと、人見知りもせずニコニコ笑顔がトレードマークのMくん。授乳は1日約5回で、離乳食は1日3回、手づかみ食べにも挑戦中。
【6:30】ママ起床
すでに起きて出勤準備を始めているパパの朝食作りから1日がスタート!このとき息子はまだベッドで寝ています。
【7:00】Mくん起床
寝室まで迎えに行くと、ぐずることなくニッコリ起床!私が起きるときにカーテンを開け、寝室に朝の光が入るようにしています。
【8:00】2人で朝食
パパを見送ったあと2人で朝食タイム。パンは型ぬきを使って食べやすく、かわいくカット。フルーツも欠かさずに食べさせてビタミンをチャージします。
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【9:00】掃除や洗濯などの家事
大好きなプレイマットを敷き、そこで遊ばせながら洗濯物を干すとスムーズ。息子はおしりふきを出すのが好きなので、そのペーパーを使ってふき掃除をしています。
\汐見先生コメント/子どもの好奇心は怒らず見守りましょう。この時期の赤ちゃんは〈やってみたい!〉という好奇心でいっぱい。出したおしりふきを有効活用すればママのイライラも半減しますね。
【10:00】昼寝中はママの時間
午前中に一回昼寝タイム。抱っこひもで寝てしまうことがほとんどなので、そのままソファに座って本を読めるように、読みたいものはソファのクッション横にセット。
【12:00】寝起きに体を動かして遊ぶ
昼寝から目覚めると、ボールなどを使っていっしょに体を動かします。バランスボールは私のダイエットにも効果的なので一石二鳥です。
\汐見先生コメント/外遊びがむずかしければ家でめいっぱい遊べる環境をつくくりましょう。体を動かすことは、赤ちゃんの脳の活性化にもつながります。
【12:30】ランチタイム
離乳食はまとめて作り冷凍保存。私の昼食は昨日の夕飯の残り物など。いすに座るのをいやがるので、少し遊ばせてから、いただきます!
\汐見先生コメント/「にんじんさんモグモグ」など、声をかけながらいっしょにごはんを食べることで、食べることの楽しさが伝わります。
【13:00】児童館へお出かけ
はいはいの時期に公園で遊ばせるのはむずかしいため、近所の児童館などで遊びます。同じくらいの月齢の子どもとふれ合えるところもいい。
\汐見先生コメント/ほかの子から刺激を受けるようになる時期。お友だちがつかまり立ちをしているのを見て、急にすることもあります。
【15:00】夕飯の買い物
たっぷり遊んだあとはスーパーへ。買い物中は抱っこしていることが多く、帰宅する頃にはだいたい寝ています。
【17:30】Mくん夕飯
帰宅後に目を覚ますと、おなかがすいていることが多いので、息子だけ先に夕飯を食べさせます。その隣で自分たちの夕飯準備をします。
\汐見先生コメント/子どもひとりだけで食べさせるときも、ママはそばにいてあげて、食べるのをサポートしてあげるのはいいことですね。
【18:30】いっしょにお風呂
お風呂でしか遊ばせないおもちゃを用意して、私が洗っている間もあきないよう工夫しています。土日と平日週イチくらいはパパがお風呂に入れてくれます。
【19:30】パパ帰宅
仕事から帰ってきたパパとコミュニケーションをとる時間。息子はいつもニコニコです。その間に私が夕飯を食べることも。
【20:00】Mくん就寝
寝室を暗めにして歯みがきをし、寝る前に授乳。息子が寝てからは、夕飯の片づけや、パパに今日あったことを報告したりします。
親子の24時間〈育脳にいい〉すごし方ポイント⑤
①子どものうしろを歩いていこう!
伸びる力をサポートするには、子どもが好奇心を持っているものを親も観察することが大事。『次はこっち、その次はあっち』と、親が前に出すぎると子どもが受け身になりがちになります。
②たくさん動いて体を育てよう
年齢×㎞くらい毎日歩かせましょう。散歩しながら草木にさわったり、風を感じたりすることで、体を動かしながら、感性が豊かになります。まだ歩けない時期は、抱っこで外に出るだけでもOK。
③育児はオープンに!孤独はNG
近所の人にあいさつをしたり、子育て広場のような場所でほかのママと話をすることで、ママのストレス軽減につながります。ひとりで子育てのすべてをやろうとせず、まわりにも頼って!
④ほめ言葉は具体的に
「おりこうさん」や「がんばった」と抽象的なほめ方ではなく、「あなたらしい元気なあいさつだったね」などと、具体的にほめてあげることで、その子の個性がどんどん伸びます。
⑤子どもの可能性を信じよう!
たとえばのんびりタイプの子どもには、“のろまな子”ではなく“すべてをていねいにやりたい子”と、ひとつずつの可能性を信じましょう。まずは親が子どもを認めることが大事です。
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