妊娠してから生まれるまでの9ヶ月、ママのお腹はどのように大きくなり、体の中ではどんなドラマが起こっているのでしょう?時期ごとの変化やお腹の赤ちゃんの様子、過ごし方の注意点などを詳しく追っていきます。
この記事でご紹介するのは、妊娠7ヶ月(24~27週)。お腹の張りを感じやすくなる時期です。無理をせず、疲れをためない生活を送ってください。
元気を過信して動きすぎると早産を引き起こす恐れも
体調は比較的安定している妊娠中期。出産前に済ませたいことがあるなら、この時期がチャンスです。とはいえ、お腹は前にせり出し、腰や背中への負担が大きくなってきます。
そして何よりも気をつけたいのが早産。早産とは妊娠22週以降37週未満に生まれてしまうこと。万一この時期に生まれても、適切な処置を施せば赤ちゃんは育つ可能性があるものの、外界への適応力は未熟です。体調が良いからと無理をして早産を招かないよう注意を。
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妊娠7ヶ月のママの体の変化
●腰や背中の痛み、静脈瘤、便秘や痔などのマイナートラブルに悩まされることも●お腹や太ももに妊娠線が出現することも●生理的なお腹の張りが起こりやすくなります
【子宮底長】22~24㎝
【体重増加の目安】妊娠前の体重+3.6~5㎏
妊娠7~8ヶ月の2ヶ月間は胎児の成長するスピードが非常に速い時期。羊水が増え、お腹も急激に大きくなっていくので、前の妊娠で早産になっている人は要注意。切迫早産や貧血にはくれぐれも気をつけてください。
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妊娠7ヶ月のお腹の赤ちゃんの成長
それまでくっついていたまぶたが開き、鼻の穴が開通、より赤ちゃんらしい顔立ちに近づきます。同時に味覚や記憶をつかさどる大脳皮質が発達するため、体を動かしたり、向きを変えたりといった動きを自分の意思でできるようになります。
考えたり記憶したり、お腹にいながらいろいろな感情が芽生え始めるのもこの時期から。音を聞き分けたり、光を感じたりできるほど、聴覚や視覚もいっそう発達します。甘みや苦みを感じる味覚も完成に。
●鼻の穴が開通し、まぶたができます●逆子の状態になることも●大脳皮質が発達し、人間らしい動きをします●聴覚や視覚、味覚が発達します
●パパやママの声を聞き分けたり、聞きなれた音のパターンを記憶できます
【身長】約35㎝
【体重】約800g
【重さの目安】メロン1個
妊娠7ヶ月でしておくことリスト
【マストなこと】☐分娩経過の予習
➤➤➤お産ってどんなふうに進むの?痛みはどう変化する?スタートからゴールまでを解説☐近所の小児科、児童館など周辺情報をキャッチ
【なるべくしたいこと】☐里帰りの場合、留守宅の準備をスタート
☐ドラッグストアやスーパーでの赤ちゃん用品の品ぞろえをチェック
☐体調がよければ外食、ショッピング、映画鑑賞
☐資格取得など、今しかできない自分のことをする
妊娠週数別のマタニティライフアドバイス
妊娠24週
妊娠中は免疫力が落ちて、風邪をひきやすい状態。気をつけていても、熱が出た場合は、産婦人科で解熱剤を処方してもらいましょう。風邪ウィルスそのものは赤ちゃんには影響しませんが、高熱が続いて体力を消耗すると、ママの体が心配。なるべく早く回復できるようにしましょう。
出産までにやり残したことがある人は、今すぐリストを作り、体調と相談しながら進めましょう。妊娠すると歯が弱くなります。歯のケアや虫歯の治療は急いで済ませて。
【妊娠24週の赤ちゃんの様子】▲3D写真で撮影した横向きの映像。腕を伸ばして顔をおおうようにしています。体育ずわりをしているのかな。ママの心臓の音や声などがしっかりと聞こえ、またママの高い声、パパの低い声と音の判断もできるようになります。鼻の穴も開通し、いっそう赤ちゃんらしい面差しに。大きな鼻やほりの深い目元などが映し出された超音波写真1枚で「鼻はパパ似?」「ママの目にそっくり」と家族で盛り上がれること間違いなし。
妊娠25週
妊娠7ヶ月は妊婦さんらしい体型になり、でもまだそんなにお腹も重くはなく、体調もいい頃。胎動も感じて、今が一番「妊婦さんらしさ」を楽しめる時期です。パパとたくさんデートをしたり、出産準備ショッピングも楽しんで。働く妊婦さんは体調に任せて無理をし過ぎないように注意を。
妊娠6ヶ月頃からスタートする両親学級には、ぜひ夫も一緒に参加したいもの。親になる意識を持つとともに、夫婦コミュニケーションを深めることも大切です。もちろん、セックスもOKですが、お腹を圧迫しない体位で「軽く浅く短く」が原則です。
➤➤➤妊娠中のセックス、おすすめの体位や注意すべきこととは?医師が解説!【妊娠25週の赤ちゃんの様子】▲左側の写真は、ちょっと窮屈そうだけど、こっちを向いてニッコリしているお顔がばっちり映っていますね。ニッコリわらったり、口を開けて大きくあくびをしたり、ママのお腹にいながらその表情はすでに一人前。この時のかわいらしい様子が印象に残っていて、生まれた時も初めて会った気がしなかったと話すママが多いのもうなずけます。足がV字形になっていたら、逆子の可能性がありますが、今の時期なら自然に直ることがほとんど。
【妊娠26週】
この頃から、お腹の張りを感じる頻度が増えてきます。なんでもない時もありますが、疲れていたり、体が冷えると張りやすいでしょう。休めばおさまるくらいの張りなら、そんなに心配することはありませんが、お腹が張ったらひと休みする習慣をつけましょう。
夫婦の思い出作りもそろろろラストスパート。行きたい場所やレストランへ足を運び、悔いなく過ごしましょう。その時はお腹の赤ちゃんにもいっぱい話しかけてあげて。
【妊娠26週の赤ちゃんの様子】▲右向きの横顔。おでこに手を当てて、一生懸命に指をチュッチュと吸っています。おしゃぶりの練習をしているのかな。脳の大脳皮質が発達し、体を大きく伸ばしたり、体の向きを変えたり、より人間らしい動作ができるようになります。その体の動きから、はっきりと外性器が見えて男女が判明する場合も。足と足の間に木の葉形の「大陰唇」が見えたら女の子、おちんちんの袋(陰嚢)と棒状に突き出たおちんちんの先端(陰茎ペニス)が見えたら男の子です。
妊娠27週
日中アクティブに動いたら、夜はしっかり睡眠をとって体を休めましょう。このメリハリがとても大切。しょっちゅう夜ふかしをしたり、遅くまでパソコンやスマホを見ていると、熟睡できず疲れがたまり、血行が悪くなります。自分の体調のためだけでなく、赤ちゃんのためにも早寝・早起きの習慣づくりを。
【妊娠27週の赤ちゃんの様子】▲右側にこちらを向いた顔があり、下にお腹が見えます。腕を上に伸ばしているようです。網膜が発達し始め、光を感じることができます。映像で目をじっくりと観察すると、まぶたをぱちぱちしたり、目をきょときょとするなど細かい動きがわかることも。ママが夜ふかしすると、お腹の赤ちゃんも明るさを感じています。ママの体のためにはもちろん、赤ちゃんの胎内リズムのためにも規則正しい生活に努めましょう。
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