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歩くことが上手になり、食事や着がえも少しは自分でできるようになった1歳半。ママはホッとひと息...かと思いきや、そろそろ始まるのが「イヤイヤ期」です。
さっきまでごきげんだったのに、突然「これはイヤー!」「自分でー!」「ママ嫌いー!」と怪獣に変身。理屈は通じないし、しつこいし、毎日ヘトヘトという人も多いことでしょう。
それは「自我」が確立してきた証拠です。
赤ちゃん期は、自分とママの区別はつかず、何でもやってもらうのが当然でした。それが「ママと自分は違う」と気づき、「自分のことは自分で決めたい」と思うのです。自立への最初の一歩といえるでしょう。
でも、実際にはできないことだらけ。客観性も育っていないので、本当にできるか予測できません。説明能力も低いので泣きわめいてしまいます。
ママは「ダメなことはダメ!」とどなりつけたくなりますが、できればいったんのみ込んでください。深呼吸して「この洋服がいやなんだね。そっかー」と気持ちに寄り添い、落ち着くまで待ってあげたいものです。
親に受け止めてもらい、言葉におきかえてもらった「イヤイヤ」は、子どもの心の内側で「自分はこうしたかったんだ」「今度はこうしよう」と考える力に変わります。イヤイヤ期を乗り越えたとき、ぐっと成長しているわが子を信じましょう。
手のかかるイヤイヤの時期は、脳の発達によって始まり、さらに発達すると終わりを迎えます。その流れはざっとこんな感じです。
鏡に映った自分を見て、「これはぼくだ」と理解するのがこの頃。運動能力も発達し、小走りすることも、ひとりで食べることもできるように。少しずつ「自分にもできるんだ」と自信をつけ始める時期ですが、その分、目が離せません。
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2歳児を英語でTerrible two(恐怖の2歳児)といいます。思いの強さを言葉で説明するにはまだ語彙力が不足していますが、運動機能は1歳児よりはるかに発達しているので、暴れると大変。最も手のかかる時期です。
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語彙が飛躍的にふえ、自分の気持ちを言葉で伝えられる子もふえてきます。イヤイヤ期終了とはいかなくても、ずいぶんラクになったと思うはず。それは、赤ちゃん期から育ててきた親子の信頼関係が完成したサインでもあるのです。
1歳半~3歳までの子どもを持つママ100人に「子どものイヤイヤ期」アンケートを実施しました。
A)ある!…100%
もれなく全員が「イヤイヤ期は大変!」「困った!」と思ったことがあるという結果に。それはこの時期の宿命のようなもので、避けて通れるものではないようです。
1位)何でも「自分で!」…48/100人
靴をはくのも着がえるのも自分でやりたいこの時期。「時間がかかってしょうがない」「結局できなくて怒り狂う」と困っているママ多数です。
●「人に迷惑をかけない限り、できるだけやらせる」と決めています。「信号のボタンを押したい」と言えば、すでにお兄ちゃんが押していても抱っこして押させます。言い聞かせるより時短だし、私の気持ちもラク。(S.Kさん/2歳)
●「 おはしで食べたい」と、私のおはしを奪いとってくるので困っていました。下の子が生まれ、かまってあげられないでいたら、いつの間にかおはしをマスターしていました。(T.Kさん/2歳)
2位)「ダメ」と言うと泣きわめく…41/100人
子どもたちの感情の爆発にとまどうママ多数。「自分の子だけ特別わがままに見えてしまう」「子どもの怒りに巻き込まれてしまい、私もカーッ」という人も。
●「ごはんはイヤ!うどん!」などと大泣きになることが多いのですが、うどんがあれば出し、なければ「ないんだ、ごめんね」と言って見守ります。30分くらいで泣きやみ、ごはんを食べ始めるので、のんびり待つのがいちばん。(E.Sさん/2歳)
● ある程度は本人に決めさせる必要があると思います。親がまず数点選び、「この中でどれがいい?」というように選ばせると、かんしゃくが減りました。よけいなものを見せないのがコツ。(Tママさん/3歳)
3位)食事のマナーが悪すぎる…35/100人
「ダラダラ食べる」「食べ物で遊ぶ」「口から出す」「食器を打ち鳴らす」など、ダメと言われることをわざわざしている、と感じるママが多いようです。
● ダラダラ食べるので「もうおしまい」と片づけてしまうと、「食べたかった!」と逆ギレ。待っていても1時間以上食べ続けるのでイライラします。あるとき「テレビのせいかも」と気づいて消すと、さっさと食べるようになりました。(M子/2歳)
● ほめるのがいちばん!最初に何口か食べた段階で「すごいね、お兄ちゃんだね」とほめると、調子に乗ってパクパク。やっぱりまだまだかわいいものです。(K・Uさん/1歳)
アンケートを読むと、子どもとのバトルを避ける対策をとっているママのほうが、ラクにイヤイヤ期を乗り越えているようです。
「言いなりになったら、わがままな子になるのでは」と不安になるかもしれませんが、これはこの時期だけのもの。脳の発達によってだんだんと「自分がわがままを言っている」と理解できるようになるものです。
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まとめ・文/石野祐子(Forest inc.) 『はじめてママ&パパのしつけと育脳』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです