子どものしつけは何歳頃から始めるのがよいのでしょうか?子どもの気持ちを上手に盛り上げながら楽しく生活動作を教えるコツを、発達脳科学者で小児科医の成田奈緒子先生に教えてもらいました。
しつけは1歳半頃から。最初は親の真似からスタート
「自分でやりたい」という自己主張が始まる1歳半くらいになったら、「おりこうさん脳」が育ち始めてきた証拠。この頃が、着がえや手洗いといった「生活動作」を教え始める適齢期かもしれません。
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【赤ちゃんの育脳】子どもの言葉や知能を育てる「おりこうさん脳」に良い行動とは?この時期は、子どもの「やりたい」という気持ちを上手に盛り上げることが成功の秘訣です。コツは「おもしろそう」と思わせること。歯みがきでも、手洗いでも、ママやパパが楽しそうにやってみてください。そうすると「やるー、やりたいー」と言ってくるはずです。
子どもはママやパパが大好きですから、していることはなんでもまねしたがります。おままごと遊びなんてその典型。親が見本を見せて、そのまねをさせているうちに、自然に身についてくるかもしれません。
「まねる」というのは、脳の大事な働きの一つ。脳育てにも最適なのです。
ほめるハードルを低くして、成功体験へ導く
少しでもできたら、たくさんほめてあげてください。「できていないところに目がいって、うまくほめられない」という人もいるかもしれませんが、ほめるハードルはうんと低いほうがいいのです。なぜなら、人はほめられるとそれを成功体験にして、同じ行動をくり返そうとするからです。
逆に、しかられると「やめよう」と思います。せっかく「自分で!」と手洗いをしてみたのに「こんなにびしょびしょにしちゃって」としかられると、「もうしない」と思ってしまいます。
うまくできなくても、失敗だらけでも、「やろうと思った」のは事実。うまくできていないから、「ほら、貸しなさい!」ではなく、「がんばったごほうびに、ママがスペシャルサービスで仕上げみがきでーす♪」と、楽しい雰囲気でサポートできるといいですね。
「できる」が安定しなくても大丈夫!
ある程度自分でできるようになっても、突然「ママやって~、できない~」と赤ちゃん状態に戻ってしまうこともよくあることです。「やる」と言っておきながら、「やっぱりやめた」ということも。
幼い子どもは、「できるが安定しない」ということも知っておきましょう。そういうときにはしかるのではなく手を貸して、「次またがんばろうね」と言葉をかけてあげましょう。
順調に「からだの脳」が育っている子は、多少のゆれがあったとしても、決して後戻りはしませんからご安心を。
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