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2023.02.21

成長・発育

赤ちゃんが寝ない・泣き止まない!「メンタルリープ」の時期や特徴とは?

何をしても赤ちゃんが泣き止まない。寝ない…。その原因は「メンタルリープ」かもしれません。

メンタルリープとは、脳の成長にあわせて訪れる「赤ちゃんのぐずり期」のこと。メンタルリープの時期をどのように過ごしたらいいか、育児相談室「ポジカフェ」主宰で公認心理師の佐藤めぐみさんにお話をうかがいました。

メンタルリープって何?

メンタルリープとは、脳の成長にあわせて赤ちゃんがぐずりやすくなる時期のことを言います。

オランダのF.プローイュ博士が数十年に及ぶ研究をした結果明らかになったのですが、赤ちゃんは1歳半までの間に、脳が急激に成長する時期が10回あるそうです。このとき、赤ちゃんは自分自身の成長にとまどって不安定な状態になるため、何をしても寝ない、泣き止まないといった状態になりやすいと言われています。

メンタルリープの時期はどのように計算するの?

メンタルリープを迎える時期は、出産予定日を基点にしてカウントし、5、8、12、19、26、37、46、55、64、75週までの10回となっています。

例えば4月1日が予定日だったとして、実際の出産がそれより早まっても、逆に遅れても、数え始めるのは4月1日から。メンタルリープが指す5週目とは5月6日、8週目とは5月27日になります。

なぜ出産予定日を基点にするのかというと、赤ちゃんの成長は妊娠期間から通じた変化ととらえられているため。実際の出産日が予定日とずれていても、出産予定日を入力するとメンタルリープの時期を教えてくれるほか、日記を書き込むことのできるアプリを利用するのもおすすめです。

メンタルリープ公式アプリ:ワンダーウィーク
➤iPhone版
➤アンドロイド版

メンタルリープが起こるのはいつ?特徴は?

10回あると言われるメンタルリープにはそれぞれ名前があり、その時期ごとの成長や変化があります。※時期は、出産予定日を基点にしたものです。

5週頃「五感のリープ」

物事の感じ方が大きく変化する時期。新生児のころよりも感覚が研ぎ澄まされ、においや音に関心を示すようになったり、周りで起こることに興味を示すようになったりします。

視線に意思や表情を感じることがあるかもしれません。このころから笑顔を見せたり、涙を流したり、触れられると笑ったりすることも増えてきます。

8週頃「パターンのリープ」

新生児時代の原始反射が少なくなり、赤ちゃんは周りの世界で起こる物事に規則性があるということを認識します。

音の方に顔を向けたり、自分に手や足があることに気づいて見つめたり、声が出ることを発見して「あー、うー」といった喃語を話したりといった変化があります。

12週頃「推移のリープ」

3回目のメンタルリープでは、物事の変化を理解できるまでに成長します。光の強弱や音が高いか低いか、一方向への移動など、動きや変化のあるものに興味を持つなど、推移を感じ取れるようになります。

頭を動かして動くものを追視したり、音のなる方を見たりすることもあるかもしれません。ママに手を伸ばしたり、自分の足を口に入れたりするようになるのもこの時期です。

19週頃「出来事のリープ」

この頃からメンタルリープのスピードは少しずつ緩やかになります。これまでの3つのリープで得たものを合わせ、物事を一連の流れで理解し、ひとつの出来事として感じ取れるようになります。

つかもうとしたものがつかめるようになったり、物を口に入れたり、リズム遊びを楽しんだりする様子が見られるかもしれません。

26週頃「関係のリープ」

5回目のメンタルリープでは、物事の関係性を理解するようになります。自分と外の世界は分離された存在で、その間には物理的な距離があることを知ります。

見慣れない人をジッと見ることもありますし、ママとの距離にも敏感になりママが近くにいないと不安になり泣くこともあります。「いないいないばぁ」に反応したり、人見知りがひどくなったりする赤ちゃんもいます。

37週頃「分類のリープ」

物事への理解が深まり、形、色、感触、におい、味、音などを分類する力がつく時期です。物の類似点と相違点を判別し、食べ物や動物などを大きなくくりで区別できるようになります。

赤ちゃんがティッシュで遊んだり物を散らかしたりするのはこうした区別を学習しているのです。外に出て探索したり、積み木や絵本の読み聞かせなどを通じて物の特徴にふれ、分類する体験を繰り返したいですね。

46週頃「順序のリープ」

過去のメンタルリープで学習した出来事や関係の概念を結びつけ、特定の順序で物を組み合わせられるようになります。積み木など流れのある遊びをする、パパやママがする手の動作をまねするなどしたら、順序のリープに入ったサインです。

スプーンを握って一人で食べようとするのも、目的と順序が結びついているサインです。ただ、順番を理解しても毎回同じようにできるとは限りません。同じ動作を繰り返しながら少しずつ慣れていくことが大切です。

55週頃「工程のリープ」

1歳の頃は乳児から幼児に変わる時期。行動範囲が広くなり、物事の順番や工程を理解し、順番が決まっている一連の流れをひとつの作業としてとらえられるようになります。ママのお化粧を観察したり、ママのお手伝いをしたりなど、積極的な動作が見られるでしょう。

ただ、お手伝いをしたいと思うものの、やりたい気持ちと上手にできない現実とのギャップを感じてしまうことも。そのため工程のリープでは、ヒステリーにも見えるぐずりをすることがあります。

64週頃「原則のリープ」

ルールや原則を求める時期で、人や物の動作にそれぞれつながりがあることや、物事にはルールがあることを理解するようになります。

自分の物と他人の物の区別がつく、交渉や駆け引きをすることもあり、繋がりやルールを意識して、赤ちゃん自身の言葉も少しずつ上達するものの、急には順応できないために泣く、ぐずることがあります。お友だちをいきなり叩くなどの行動も見られるかもしれません。

75週頃「体系のリープ」

大人と同じように物事を見てとらえることができ、環境に合わせて適応できるようになる時期です。例えば物事に順序やルールがあること、いいこと、悪いことを区別できるようになります。家ではのびのびしているのに保育園ではなかなか自我を出せないなどは、環境に適応している証拠です。

一人の人間として「自分がやりたい」「自分で決めたい」などの自我も芽生えてきます。赤ちゃん自身はこの変化に慣れないことでぐずりながらも、理解力、判断力、環境適応能力を身につけていきます。

メンタルリープのメリット、デメリットって?

泣いている理由がわかる

メンタルリープを知っていることで一番メリットが大きいのは、赤ちゃんが泣いている理由がわかることでしょう。同じ寝ない、泣き止まないという状況でも「成長にともなう泣きなんだ」ということがわかれば受け入れやすくなります。

また、親御さんのなかには赤ちゃんが泣き止まないと自分を責めてしまったり自信がなくなってしまう方もいますが、理由があって泣いていることがわかれば、そういったことがなくなります。

赤ちゃんの成長を実感できる

メンタルリープは出産予定日を基点に10回あります。それまでできなかったことができるようになったり、「次はどんなことができるんだろう」という視点で見ることができたり。メンタルリープをきっかけに赤ちゃんの成長を実感できることも増えるでしょう。

心構えができる

メンタルリープは出産予定日から算出するので、いつ頃起こるのか、次のメンタルリープはいつなのかも予測ができます。

そのため寝ない、泣き止まないということがあっても心構えができますし、例えば歯医者や病院の予約などは「次のメンタルリープの時期は避けておこう」など、予定が立てやすくなるメリットもあります。

時期を意識しすぎてしまうことも…

何事もそうですが、時期を意識しすぎてしまって「メンタルリープがこない」「うちの子、発達が遅れているんじゃないかしら?」と敏感になりすぎることがあれば、それはデメリットでしょう。

泣き方や気質は赤ちゃんによって違う

もともと持っている気質は赤ちゃんによって違います。激しい子もいれば穏やかな子もいますし、メンタルリープの時期に気づきにくい赤ちゃんもいるでしょう。

赤ちゃんへの対処法、どうしたらいい?

大前提として、メンタルリープによる泣きでもそうでない泣きでも、泣き止まないときは泣き止みません。「コレをしたらピタッと泣き止む」という方法があれば、今ごろ世界中に知られているはずです。

ですから、まずは親の捉え方が大事です。「泣き止ませなくちゃ」「泣き止ませられないから母親失格」という視点で自分を捉えてしまうと、赤ちゃんの泣きが怖くなってしまいます。

泣き止まないときは、抱っこをしたり、あやしたり、スキンシップしたり、気分転換をさせてあげたりといった方法がありますが、その際は「自分ができるベスト」で赤ちゃんに寄り添いつつも、100%の効果を求めないことも大事なことです。

赤ちゃんはいつかは泣き止みます。時間にしか解決できないときもあるということは知っておいてほしいと思います。

スキンシップは赤ちゃんが泣いているときだけでなく、普段から

0歳の赤ちゃんは、自由に動くことができないため、何かをすることで人を呼び寄せることしかできません。そのひとつが泣くという行為です。

泣いたときだけ赤ちゃんのところに飛んで行って抱っこする、泣かない時間は行かないとなると、赤ちゃんは「泣いたら抱っこしてもらえる」と思うようになり、泣きの頻度を上げてしまう可能性があります。

そうしないためにも、スキンシップは日ごろからとることが大事です。泣いていないときでも赤ちゃんに反応してあげられると、結果的に泣きの頻度が減ることが期待できるので、パパやママができる範囲で日ごろからのスキンシップを心がけてみてください。
__________

メンタルリープとは、脳の成長にあわせて赤ちゃんがぐずりやすくなる時期のことです。原因不明のぐずりに対応することはとても大変ですが、メンタルリープの知識があれば、あらかじめ赤ちゃんのぐずりに備えることができます。

先にご紹介したアプリや本も出ていますので、育児に取り入れてみてはいかがでしょうか。

➤電子書籍『ワンダーウィーク:0歳児の8つのぐずり期を最大限に和らげて発達を促してあげる方法とは』

取材・文/佐藤真紀

【監修】 佐藤 めぐみ 公認心理師

公認心理師|育児相談室・ポジカフェを運営。専門は0~10歳の子どもを持つ家庭向けの行動改善プログラム、育児ストレスのカウンセリング。英・レスター大学大学院修士号、オランダ心理学会認定心理士。学びの場『ポジ育ラボ』ではスマホで受講できる子育て心理学講座やママの心をケアするメルマガ「ポジ育クラブ」を配信中。➤ 育児相談室ポジカフェ 

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