夫婦共働きでも、コロナ禍でパートナーが在宅勤務になっても、ママのワンオペ育児率がとっても高い日本。妊娠9ヶ月の今回の質問者さんも、産後は「ワンオペ」になることを覚悟しているようですが、産婦人科医の天神尚子先生の回答やいかに?
〈お悩み〉夫の出張が多く、実家も頼れません。産後のワンオペ育児を乗り切るには?
天神(以下天):これはね、もう、根本から間違いよ!
編集部(以下編):といいますと?
天:「産後のワンオペを乗り切るには?」ってあなた!ワンオペなんて無理!乗り切ろうとしてはいけないのよ!
編:先生、すごい力が入ってますね。
天:当たり前じゃない。妊娠・出産で体にダメージを受けたばっかりのところに、慣れない育児が始まるのよ?新生児のお世話は寝不足になるし、初めてのことだから気疲れもするでしょう。産後はホルモンの関係で気持ちが不安定になることもあるし。そんな心も体もいっぱいいっぱいの状態でワンオペ育児をしたら、一歩間違えたら産後うつになっちゃうわよ。
編:たしかに、私もたまーにワンオペの日がありますけど、1日だけでも心身ともにヤられます。
天:そうでしょう?産後は周りの協力が不可欠なの。
編:ご相談者は夫の出張が多く、実家も頼れないそうですが。
天:そういう場合は、地域の保健センターに相談してみるとか、有料になるけれどヘルパーさんやベビーシッターを使うのも手よ。有料のサービスが高くて使うのにちゅうちょしてしまうなら、お友だちにお願いしてごはんを作ってもらったり、買い物に行ってもらったり、手伝ってもらうというのもいいと思うわ。
編:友だちに頼んででも、ワンオペ育児はやっちゃいけないことなんですね?
天:本当にそうなの。妊娠中の人たちは心に刻んでほしいわ。絶対にワンオペをしようとしてはいけないって。妊娠中の今から、産後ワンオペにならないような対策をご夫婦で話し合うべきよ!
編:でも、仕事が忙しいだんなさまって、そこらへんの理解がいまいち足りないイメージがあります。
天:それには、両親学級に行くといいわよ。妊娠・出産がどれだけ体にダメージがあるか、新生児のお世話がいかにママひとりでは難しいか、夫にもわかってもらえるし、産後うつの話もされるから、そうならないために夫婦で話し合ういいきっかけになりますから。
編:今日は先生、母親学級・両親学級推しですね。
天:せっかくかわいい赤ちゃんが生まれるんだから、笑顔で子育てしてほしいじゃない。そのためには、事前に子育てに適した環境をつくっておくことも大事なのよ。
編:本当にそうですね。ワンオペ育児はダメ!絶対!心に刻みました。
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