子育てがうまくいかない、毎日イライラして叱ってばかり。「ダメなママでごめんね…」と悩んでいる方は多いと思います。そんなときは、その行動を誘発する【しくみ】を見直してみることが大切なのだとか。
そこで、小学生ママたちが抱えるお悩みと解決ポイントを、ご自身もADHD(注意欠如・多動症)の傾向がある臨床心理士・中島美鈴さん監修『マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください』から一部ご紹介します。
Q.子どもの「勉強したくない」にどう対応すればいい?
A.スモールステップ作戦で、最初のハードルは極力低く!
完璧な予定を立てたとしても、本人にやる気が出なければ予定通りには進みません。そいうときに必要なのが、「スモールステップ作戦」です。
「とりあえず、できそうなことを、ちょっとだけやってみる」という作戦です。部屋のほこりが目につくけど、掃除機をかけるのが死ぬほどめんどうくさいというときには、「掃除機を出すだけ」でいいのです。
置きっぱなしの掃除機が目に入ると、「じゃあテーブルの周りだけかけようか」と思うかもしれません。そこが狙い目です。イヤイヤでもやり始めたとたん、「じゃあついでに廊下も」「子ども部屋も」とどんどんやってしまう…そんな経験があるのではないでしょうか?
なぜこんなことになるかというと、「最初の一歩」を踏み出すのに必要なエネルギーに比べたら、それを続けるエネルギーは比較にならないほど少なくて済むからです。
最初の一歩を踏み出す力を、専門用語で「活性化エネルギー」と言います。どんなに小さな一歩でも、活性化エネルギーが生み出せたら大成功なのです。
だからこそ最初の一歩は、「余裕でできること」「おもしろそうなこと」「すぐ終わること」にしましょう。宿題も同じです。「宿題を机に出すだけ」「筆箱を開けるだけ」などを提案し、「できたね!」とほめます。そこで気持ちが乗ったら、最初の1問を解くまで見守りましょう。
それでもダメなら、「続きは15分後にね」と時間を決めてタイマーをセットしたり、「やる気がわく魔法のドリンク」を作ってあげようか?」とサポートしたりします。
わが家ではアイスココアが魔法のドリンク。ココアを溶かして牛乳と混ぜたりする過程に特別感があるので、やる気になるみたいです。
マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください
問題はママでも子どもでもなく「しくみ」。しくみを変える「認知行動療法」で、子どもをムダに叱る日々とサヨナラしましょう!『マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください』1,430円(主婦の友社)
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