お正月明けのこの時期、うっかり書き間違えたり、未使用の年賀はがきが手元に余っている方も少なくないのではないでしょうか。
郵便局に持って行けば郵便切手や他の郵便商品に交換してもらうことも可能ですが(※手数料がかかる場合があります)、実はそうした年賀はがきで人助けができちゃうってご存じでしたか?
今回は、書き損じ&余った年賀はがきでSDGsへ貢献できる方法を紹介します。親子でトライすることで、家族の年賀状にさらに素敵な経験がプラスされるはずです。ぜひ、最後までお読みください。
ユネスコの「世界寺子屋運動」とは?
書き損じ&余ったはがきでSDGsに貢献する方法とは、寄付すること。実は、寄付はお金だけではありません。家に眠る未使用のはがきや切手、プリペイドカードを寄付することでも社会貢献できるのです。
現在、ユネスコでは「世界寺子屋運動」として、「書きそんじハガキ・キャンペーン」を実施中。回収したはがきや切手などを募金に変えて、開発途上国の教育支援に活用しています。
日本では誰もが学校に通うのは当たり前。けれども、世界では当たり前ではありません。2022年2月現在で
●学校に行けない子ども(6〜14歳)が約1億2400万人
●文字の読み書きができない15歳以上の成人が約7億7300万人(世界の15歳以上の7人に1人)
といわれています。
このような教育問題を解決するために、世界寺子屋運動では
●学びの場である寺子屋や図書館の建設
●学びたい人のニーズにあった教材開発(文字や計算、料理や栄養、病気の予防など)
●寺子屋の先生や運営者の育成
などを行っているのです。
これまでの努力の結果、535軒の寺子屋が建ち、134万5,000人が学校へ通えるようになったのだとか。
書き損じはがきや切手でできること
「でも、切手やはがきなんて、あまり価値がないのでは?」と疑問に思うかもしれません。しかし、チリも積もれば大きな支援につながります。
「書き損じはがき14枚」もしくは「700円分の未使用切手」「プリペイドカード700円分」があれば、カンボジアでは1人がひと月学校に通えるのです。
実際に、カンボジアに住むサーン・スワさん(19歳)は、家が貧しく小学5年生で学校を中退。勉強をあきらめなければなりませんでした。しかし、寺子屋ができたことで、文字を読んだり書いたりする授業を受けられるように。今でも畑仕事のあとに、寺子屋へ通い続けているそうです。
このように、書き損じはがきや切手が寄付されたおかげで、夢をあきらめず、自分のやりたいことができるようになった子どもが多くいます。
寄付するための3ステップ!
では、寄付するにはどうしたらいいのでしょうか?3ステップにまとめました。
①書き損じなどで投函されなかった未使用のはがきや未使用の切手、プリペイドカードなどを封筒に入れる
②郵送に必要な切手をはる
③自分の名前と住所、送り先の住所を書いて送る
宛名:日本ユネスコ協会連盟 W係
住所:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-3-1-12F
作業は子どもでもできるくらい簡単です。費用も必要な切手代しかかかりません。
家族の年賀状でSDGsへ貢献しよう!
もし書き損じた、あるいは使わずに余ってしまった年賀状があるなら、SDGsに貢献するチャンス!不用な年賀状が、遠い国に住む子どもの未来を明るくするかもしれません。
参加することは子育てにもプラスになります。ぜひお子さんと一緒に、たんすのなかに眠っているはがきや切手、プリペイドカードなどを探して送ってみてください。「自分の持ち物が誰かの役に立った」という達成感を味わえ、世界をグッと身近に感じられるからです。
年賀状の整理をするついでに、親子でトライしてみてはいかがでしょうか。
➤日本ユネスコ協会連盟|書きそんじハガキ・キャンペーン