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全10回に渡って連載してきた『元保護犬ジジのつれづれ日記』も、いよいよ最終回となりました。
現在、日本における保護犬を取り巻く状況は、少しずつですが変化を見せています。
これまでの連載を読んでいただき、「保護犬を迎えてみたいな」と思われている方には、ぜひ知っていただきたい内容ですので、最後までお付き合いくださいね!
みなさんはアニマルウェルフェアという言葉を知っていますか?
アニマルウェルフェアとは「動物は生まれてから死ぬまでその動物本来の行動をとることができ、幸せでなければならない」という考え方で、近年は畜産業に携わる動物達によく用いられている言葉です。
でもそれは、畜産においても一般的にペットと呼ばれる愛玩動物についても同じことが言えると思います。
実は過去10年ほど、殺処分されている犬の数は年々減少傾向にあります。これはひとえに、保護犬の譲渡活動などにご尽力されてきた方々の努力の結果と、少しずつですが、私たちの意識も変化してきたんだろうなぁと感じています。
日本はよく動物愛護後進国だと言われていますが、ある部分ではそうですが、ある意味では変化しようとしている部分もたくさんあります。
平成24年、令和元年、令和4年と過去10年で3回も法律を改定していますし、変化しようとしているのは疑いようのない事実です。殺処分の対象なんて、本当は0がベストなんですから。
テレビや雑誌の影響もあるのか、保護犬の存在もたくさんの方が知るようになり、犬を飼うなら…という選択肢に保護犬の譲渡があげられるのは、本当に嬉しい限りです。
そもそも、保護犬や保護猫はいなくなる方がいいんですよね。犬を飼うならペットショップ!じゃなく保護犬施設から!がスタンダードになってほしいなぁと思います。
保護犬を取り巻く状況は、現在激変しつつあり、数年前であれば考えられないほどに整っています。
保護犬を一時的に預かる「一時預かりボランティア」や、預かった犬の譲渡先を探す「譲渡ボランティア」。または、施設などでもお手伝いスタッフを募集しているところがあります。
また、近くにそういった施設がある場合は、新聞紙やペットシーツ、トイレットペーパーなどの寄付も喜ばれることが多いので、もしご興味のある方はお問い合わせしてみてくださいね。
私も、現状は3匹の子豚たちと1匹のおばあちゃん犬で手一杯なのですが、子どもたちがもう少し大きくなったら、ぜひ保護犬ボランティアをやってみたいなぁと思っています。
別れるのが寂しくて、テレビの中の芸能人の方みたいに「全部、うちの子にします!」とか言ってそうで怖いですけどね…。
ペットショップに並んだかわいい仔犬たちを、一度は「かわいい〜」と思ったことがあるでしょう。もちろん私にもあります。
わが家の子どもたちも、ペットショップなどがあれば、当然のぞきたがります。
そして、決意を持ってこう言います。
「ママ!全部保護するで!!!」
無理ー!!!(笑)
でもきっと、子どもたちにはジジがいてくれたから、そのショーケースの向こう側が透けて見えているのでしょうね。
その目の前のかわいい仔犬は、まだお母さんと一緒がよかったはず。夜は、きょうだいたちとぎゅっとなって眠るのがまだまだ普通の時期です。本当は。
どうして、こんな赤ちゃんの時から、ショーケースの中に閉じ込められているのか?
それは、小さな子ほど売れるから。
赤ちゃんであればあるほど、高く、早く、売れてゆくんだそう。
でも、その子を産んだのは、ケージに閉じ込められて、一年に何度も妊娠をさせられ、やっと産まれた子を、すぐに取り上げられたかわいそうなお母さんかもしれません。
もちろん、そうではないところもあるでしょう。でも、動物を商品として扱っている以上、この問題は永遠につきまとってくるような気がしています。
あの、展示販売が本当に正しいのか?もう一度、深く考えてみる必要があると思うのです。
人にも、動物にも、持続可能で優しい社会は理想論かもしれないけれど、母となった今、差し迫った問題を子どもたちに手渡すのではなく、できるだけ私たちの手で答えを出したいと感じています。
実は世の中の問題に正解はあるようでなく、それがベストの答えでなくても、ベターの答えを四苦八苦して探す大人の姿も、子どもたちには知ってほしいなぁと。
みなさまにお付き合いいただいたこの連載も、この回を持って最後となりました。わが家の小さなお話を最後まで読んでくださりありがとうございました。
また、どこかでお会いできたら嬉しいです!
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<<<前のお話 限られた時間を楽しく過ごしたい。老犬との暮らしで心がけていること|元保護犬ジジのつれづれ日記#9
最初から読む>>>「犬が欲しい!」「買いにいかへんで」わが家が保護犬をお迎えするに至った話|元保護犬ジジのつれづれ日記#1