年賀状の発行枚数は年々減少。今やピークを記録した2003年の半分以下になっており、シニア世代でも年賀状を出さない人が増えているようです。
「新年の挨拶はメールやSNSで済ませたい」と思っている若い世代には好都合ですが、とはいえ義理の実家や親戚など、目上の方への対応は難しいですよね。相手方が年賀状を出さないからといって、こちらも年賀状を送らなくてよいのものなのでしょうか?それとも…。
気になる年賀状のマナーについて、礼法教授の齊木由香さんにうかがいました。
年賀状は「年始回り」が簡略化されたもの
年賀状は、お世話になっている親戚や知人のお宅に伺って挨拶をする「年始回り」に由来します。
1873年に官製はがきが登場し、郵便制度の発展とともに「年賀状」の文化が広まっていきました。
年賀状は「年始回り」が簡略化された新年の恒例行事なのです。
目上の方に合わせるのが配慮
「年賀状は送らない」ということをあらかじめ聞いているのであれば、目上である義理のご家族に合わせることが配慮といえます。
ただし、何もご挨拶がないと相手が寂しく感じる可能性も。
住まいがお近くであれば、本来の形式にしたがって、直接ご挨拶に伺ってはいかがでしょうか。
互いに長居をすると疲れるのであれば、「近くに伺いましたので、ご挨拶だけ」と言って玄関先で顔を見せるだけでも喜んでくれるはずです。
年賀状の目的の一つは「無事を知らせること、近況報告をすること」
遠方にお住まいであれば、最近のトピックをメールやSNSなどで伝えるのも一つの方法です。
お子さんやご家庭の最近の様子をエピソードを添えて伝え、「こんなことがありました。今年もよろしくお願いします」とすると、実際の生活の様子も想像でき、楽しく過ごしていることが相手にとっての安堵へとつながります。
相手が何を望んでいるのか、その距離感を察することも、新たな一年を豊かに過ごすために必要なことではないでしょうか。
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