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悪徳ブリーダーのもと、6年間も狭いケージに閉じ込められていたジジ。保護犬としてわが家に迎えたのは、2018年秋のことでした。
保護犬を迎えてからのすったもんだは、前回までのお話に書かせていただいたのですが、な、なんと!2019年の夏に、遠く離れた五島列島へジジを連れて、旅に出ることとなりました。
というのも、ジジをわが家に迎えた時、すでに6歳。犬は8歳から老犬とされていて、色々な老化現象とともに、発病したり疲れやすくなったりと「新しいこと」をするのには向かない年齢に突入していきます。
2019年の5月には7歳になったジジ。犬を連れて旅に出るなんて、もう来年にはできないかもしれないという思いがあり旅を決断しました。
五島列島は長崎県に位置する、たくさんの島から成る自然豊かな場所。
ご存知のように「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録されている美しい島々です。
さてそんな場所にジジを連れて行くとなると、移動手段が大変!
飛行機?船?車?
実はジジ、ケージに入るのが大嫌い。そりゃあそうですよね。6年間も閉じ込められた場所だもの、二度と入りたくないと思う。さらにジジには極度の分離不安があります。
飛行機が一番早いのだろうけど、必ずケージに閉じ込められることになる上に、数時間離れて過ごすことになります。きっとジジにとっては辛い時間になるだろうと家族で相談し、ジジと一番長くいられる移動手段を考えました。
色々悩んだ結果、長崎まで車で移動し、そこから船に乗ることに。総移動時間20時間。いやぁ遠い!遠いよ五島列島!
でも、お知り合いの方に滞在用の家を借りていたので、ジジは家みたいな気分でいられるはず。
さて、ジジにとって初めての旅。海も見たことがないのに、いきなり乗せられたのは船!この船を選んだのは、何かに入れてさえすれば犬と一緒にデッキにいてもOKだった点。
早速、カゴバッグに入るジジ。このバッグにさえ入っていれば、私たちが絶対どこにもいかないことを理解しているので、とってもおとなしいのです。
初めは震えていたけれど、ずっと側にいたのですぐに震えは止まりました。
しかし、船のデッキから見える海の美しいこと。あぁ、ここは長崎。思えば遠くへ来たもんだ。
船に揺られること3時間。いざ目的地へ!子どもたちはワクワク、ジジはソワソワ、大人はハラハラ。
今回の旅の目的は、なるべく自給自足で暮らすこと。毎日魚を釣って、自分たちでさばき、命のありがたみを頂戴する。子どもたちとそんな経験をしたくて計画した旅でもあります。
ジジももちろん道連れで、魚を釣らなきゃおかずなし(笑)。今日は川、今日は海。あぁ、理想の暮らし。
どうなることやら心配でしたが、大漁祭りでほっとひと安心。自然のめぐみが本当にありがたい。とにかく初めてづくしの旅に、夜はジジも子どもたちもぐっすり高いびきでした。
6年間閉じ込められていたジジが、初めての旅に出るだけでも大冒険なのに、ジジにとってはもう一つ、大きな大きな挑戦が待っていました。
それは、大海原へ漕ぎ出すこと(大袈裟笑)。
そう、ジジ初めての海水浴です。
ジジは、とにかく分離不安がすごくて、家族と離れることが一番嫌なこと。どこへ行くにも連れて行って欲しいし、留守番は大嫌いです。
海へ入る時も、家族を追いかけて自然と海へ入った感じでした。
でも、だんだん深くなってきて、どうするかな?と見ていたら…。
「わぁ!ジジが泳いだ!」
と嬉しそうな子どもたち。散歩もしたことがなかったのに、犬かきは天才的にうまかったのです!
まさかまさか。ジジが泳げるなんて!犬にとっては当たり前のことかもしれないけれど、我が家のジジが?五島列島で泳ぐ?そんなこと考えもしませんでした。
知らなかったわが子の一面を見た気分。
「ジジ!すごいやん!」と褒めたら、まんざらでもない様子。何度も海へ入ってはドヤ顔で泳ぎます。
「ジジ、楽しいんかなぁ?楽しかったらええなぁ」と言う子どもたちに、移動距離のしんどさも全部吹っ飛びました。
3人の子どもたちと、元保護犬のジジ。旅なんて無理じゃない?と思っていたのだけれど、子どもたちの協力と、予想以上の根性と臨機応変さを見せてくれたジジのおかげで、一生忘れられない幸せすぎる旅となりました。
さてさて、次回は「小さな子どもがいて保護犬を迎えるって、実際どうなの?」と気になっている方も多いはず。そんなことを、余すことなく書きたいと思います。
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次回は12月26日(月)更新予定です
<<<前のお話 めんどくさいなんて思わない。私をそう決意させた愛犬のある事実|元保護犬ジジのつれづれ日記#6
最初から読む>>>「犬が欲しい!」「買いにいかへんで」わが家が保護犬をお迎えするに至った話|元保護犬ジジのつれづれ日記#1