赤ちゃんってどんなふうに大きくなっていくの?…ふと、そんなことを考えたことはありませんか?ここでは、生後0ヶ月~5歳ごろまでの子供の「心と体の成長」の流れを、専門家の育脳ポイントとともにご紹介します。
※デンバーの発達表をベースに、Baby-mo編集部の読者アンケートの結果などを加味して独自に書き出したものです。子供の発達には個人差がありますので、あくまでも成長を楽しむための目安とお考えください。
0ヶ月~4ヶ月ごろ
視力はまだぼんやり。寝たり起きたりの一日です人生で最大級の発達のとき。泣くこととおっぱいを吸うことくらいしかできなかったのに、4ヶ月の間に体重は約2倍になり、脳細胞が急増し、体を少しずつ自分の意思で動かせるようになります。次第に表情も出てきて、あやすと笑顔を見せるようになります。
●運動●・首がすわる(2ヶ月~)
・寝返りをする(4ヶ月~)
育脳ポイント:発達を遊びで応援!あせらず笑顔で
赤ちゃんは頭から足に向かって順に運動能力を発達させます。首すわりや寝返りなど、その時期の「できた」「できそう」を遊びに取り入れることで発達を応援してください。
●手先の動き●・手や物を口に入れる(3ヶ月~)
・ガラガラを握る(2ヶ月~)
・物に手を伸ばす(3ヶ月~)
●言葉&コミュニケーション●・声を出して笑う(1ヶ月~)
・音のほうに振り向く(3ヶ月~)
・左右に追視(2ヶ月~)
・おもちゃをとる(3ヶ月~)
育脳ポイント:ママやパパの言葉や表情を学んでいます
コミュニケーションの芽生えの時期です。泣くだけでなく笑ったり、喃語(なんご) で「あー」と何か伝えようとしたり。丁寧に答えてあげて、赤ちゃんにたくさん話しかけましょう。
4ヶ月~8ヶ月ごろ
夜寝て、朝起きる。昼夜のリズムがだんだんできてくる首がすわり、腰がすわり、寝返りやおすわりもできるようになってきます。
手のひら全体で物をしっかり握り、振ったり、口に持っていったり。動けるようになることで興味も広がり、知能も発達していきます。人見知りもだんだんと出てくるころ。
●運動●・首がすわる(~4ヶ月)
・寝返りをする(~7ヶ月)
・支えられて座る(5ヶ月~)
・はいはいで移動する(7ヶ月~)
・つかまり立ちをする(8ヶ月~)
・ひとりで座る(7ヶ月~)
●手先の動き●
・手や物を口に入れる(~8ヶ月)
・物に手を伸ばす(~5ヵ月)
・積み木を両手に持つ(5ヶ月~)
育脳ポイント:触ってみたい!が動くことの原動力
手が動くようになり、物に手を伸ばそうとすることが、はいはいやつかまり立ちの意欲の源です。「さわるとおもしろいことが起きるんだ」という体験を増やしましょう。
●言葉&コミュニケーション●・音のほうに振り向く(~6ヶ月)
・拍手をまねする(6ヶ月~)
・喃語を話す(5ヶ月~)
・「いないいないばあ」を喜ぶ(5ヶ月~)
・バイバイをする(6ヶ月~)
・おもちゃをとる(~6ヶ月)
8ヶ月~1歳ごろ
たっち・あんよに向けて運動機能がレベルアップ!はいはい、つかまり立ち、伝い歩きといった移動手段を手に入れ始めます。おすわりも安定するので、両手に物を握ったり、左右の手で引っぱったりもします。
大人のまねっこが好きになり、「バイバイ」「まんま」など、意味のある言葉が出てくる子も。鏡に映った自分と他人が区別できるようになり、「自分の発見」をするころです。
●運動●・はいはいで移動する(~1歳過ぎ)
・つかまり立ちをする(~11ヶ月)
・ひとりで立つ(11ヶ月~)
・伝い歩きをする(8ヶ月~)
・ひとりで歩き始める(11ヶ月~)
・ひとりで座る(~10ヶ月)
●手先の動き●・積み木を両手に持つ(~9ヶ月)
・なぐり書きをする(11ヶ月~)
・ひとさし指と親指で物をつまむ(10ヶ月~)
育脳ポイント:遊びの中で手指を鍛え生活の中で応用を
「手づかみ食べ」「コップ飲み」などの生活動作は、手指の発達が大前提になります。つかんだり、引っぱったり、持ちかえたりといった遊びの中で、動く手や指を育てていきましょう。
●言葉&コミュニケーション●・拍手をまねする(~1歳)
・バイバイをする(~1歳)
・喃語を話す(~11ヶ月)
・大人とボールのやり取りをする(10ヶ月~)
・意味のある語をひとつ言う(10ヶ月~)
育脳ポイント:やりとり遊びの中で期待にこたえる喜びを
「くださいな」「どうぞ」などのやりとりが、少しずつできるようになります。最初は単なるまねでも、次第に相手に何を望まれているかわかってきます。
1歳~1歳6ヶ月ごろ
最初の一歩を踏みだし、歩くことをマスターおっかなびっくりの最初の一歩から、よちよち歩きへ。この時期の子どもは歩くことを日々学んでいきます。
そんな大きな発達とともに、指先のこまやかな動きも進んでいき、スプーンを使ったり、積み木を積んだりもできるように。
言葉への好奇心もどんどん膨らむころです。ダメと言われると激しく抵抗する「自我」も芽生え始めます。
●運動●
・はいはいで移動する(~1歳1ヶ月)
・ひとりで立つ(~1歳4ヶ月)
・ひとりで歩き始める(~1歳6ヶ月)
・階段を上る(1歳4ヶ月~)
・走る(1歳5ヶ月~)
育脳ポイント:1歳代は歩くことを重点的に応援しよう
たっち→最初の一歩→よちよち歩きと発達する時期。歩くことを遊びの中にとり入れつつ、その精度を高めてください。よろめいたり、転んだりすることもすべて脳の刺激です。
●手先の動き●・なぐり書きをする(~1歳3ヶ月)
・スプーンを使う(1歳4ヶ月~)
・ひとさし指と親指で物をつまむ(~1歳6ヶ月)
・2個の積み木を積む(1歳3ヶ月~)
●言葉&コミュニケーション●・「ママ」「パパ」以外に2語を言う(1歳~)
・人形ごっこが始まる(1歳3ヶ月~)
・大人とボールのやり取りをする(~1歳4ヶ月)
・意味のある語をひとつ言う(~1歳6ヶ月)
・簡単な手伝いをする(1歳~)
育脳ポイント:語りかけや体験の中で「言葉の貯金」を増やそう
話す言葉は少なくても、心の中に言葉をため込んでいます。「教える」「話させる」より、「言葉」と「実物」がマッチングできるよう、体験を増やしていきましょう。
歩くようになると、手指の器用さも向上し、言葉が次々に出てくるようになります。「イヤイヤ」が出たり、口答えしたりするのも、脳が発達している証拠。
次のページからは、性格や生活環境により発達の個人差も広がっていく1歳6ヶ月~5歳ごろまでの子供の、心と体の様子を見ていきましょう。