子どもの運動会ではおなじみ「エビカニクス」で絶大な人気を誇る、ケロポンズさん。音楽活動を始める前は幼稚園の先生だったというお二人がお話をつくった食育絵本『オムライスッス』が先ごろ発売になりました。
前編ではそんなケロポンズさんが、ママ達の『食』に関するお悩みにアドバイスしていただきましたが、後半では、『食』+@のお悩みについてを深堀り!「それ本当にうちの子?」「どうして園だとそんなにいい子なの?」の謎も回収していきます。
Q園ではちゃんとしているそうですが、家だと食事を投げ散らかしたり食べなかったり。手に負えません!
A やるときはやる子なんですよ(ケロ)
おうちでリラックスしているんです!成長の証!(ポン)
(ケロ)まずは食べ物を投げる行為などは「そういうのは本当にやだよ」ってお母さんが嫌だと感じることは伝えたほうがいいと思います。
(ポン)そうだね。食べ物を粗末にするなど、やってはいけないことは、しっかり線引きして伝えていくことは大切だと思います。それと園ではいい子なのは、おうちでリラックスしているんですよ。成長の証でもあるよね。
(ケロ)2歳くらいから「ここは家と違う場所」と雰囲気を察する子は多いよね~。
(ポン)園生活に慣れて徐々に「ここでは遊びたいときに遊べない」ということを理解して家と園を区別して使い分けるようになるんですよね。
(ケロ)園でしっかりやっているからこそ疲れやストレスが溜まって、その発散できる場所が家っていうことなんだと思います。
(ポン)家で羽を伸ばして甘えてワガママになっているのはあると思います。リラックスできる場所が家や親の前ということ=信頼感や安心感があるという証でもあります。でも、食事を投げられるのは嫌ですね~(涙)。
Q 園だと苦手なものまで完食。自宅だと残す。なぜですか?
A みんなでワイワイ食べてたらいつのまにか…なパターンが多いです(ケロ)
プライド的なものもあるのかも(ポン)
(ケロ)私たち大人もそうですけど、みんなで楽しく食べていたら、いつもより食べてしまったり、普段食べないものを食べてしまったりするものじゃないですか。子どもも同じで、みんなと食べてたらいつのまにかってことがあると思いますよ。
(ポン)あとはまぁ「みんなが食べているのに自分だけニンジン残すのはちょっと…」みたいなプライドもあるかもしれないですね。園にもよると思うのですが、給食室にお皿を返しに行くと「まぁ、全部食べたの!エライエライ!」と言われているのを聞いていたりすると「俺も食べたぜ!」みたいに頑張っちゃうこともあります(笑)。
Q 園だとお昼寝がしっかりできるのはなぜ?どんな寝かしつけをしているの?
A やっぱり集団行動っていうのが大きいと思います(ケロ)
眠たい時間ってのもありますよ(ポン)
(ポン)園のお昼寝の時間は、小さい子は眠くなる時間だったりするので、寝かしつけしやすいというのがあります。
(ケロ)園でやっていることは、ご家庭でやっていることと同じで、部屋を暗くして、絵本読んで心を落ち着かせ、寝られない子には、先生がそばにいってトントンしたりして。みんなが静かになって、そのうちにやることもないし寝ちゃうという流れですよね。
(ポン)家だと遊びたい気持ちが勝ってしまうのもあるんだろうね。
(ケロ)眠くない子は寝ているふりしているんですけど、そうこうしているうちに寝ちゃう。特別な技とかはなくて、たまたまそういう時間だったり、遊ぶ人やものがもうなかったり、それだけな気がします。
Qいつも元気で明るいお二人ですが、子どもと接するときに気を付けている点は?
A 子どもたちの声を聞くようにしています(ケロ)
親のエゴを押し付けていないかを考えるようにしています(ポン)
(ケロ)コンサートでは、子どもたちの声を聞くようにしています。大人になってもですが、お話を聞いてくれると嬉しいじゃないですか。なので、その気持ちは大事にしたいなって。
(ポン)あとコンサートに関しては禁止事項がないよね。危険なこと以外は、泣いてもいいし寝てもいいし。でも日ごろの子育てに関してもそうかもしれないです。人に迷惑をかける行為や傷つけたりすること以外はOK。親のエゴからくる「○○しなきゃ××になってもらえない」はなしにしたいって思います。私と子どもは別の生き物ですし、私の中での「○○しなきゃいけないルール」が子どもたちにとっては異なったりするので、これは自分流かもしれないって立ち止まって考える意識はしています。
いかがでしたか?
「家でも園と同じように、もう少しちゃんとしてくれたらなぁ」と思ってしまうのが親の本音。
でも、集団生活を送っていく中で、ルールを覚え、“遊ぶとき”と“やらなければいけないとき”の使いわけができるようになるもの。家で好き嫌いをしたり、ちょっとわがままになったりするのはリラックスできているという証拠でもあると聞くと、ちょっとだけ大目に見てあげるのもいいかもしれませんね。
ケロポンズPROFILE
1999年結成、増田裕子(ケロ)と平田明子(ポン)からなるミュージックユニット。子ども向け音楽や振付を手掛け、親子コンサートなどに年間100公演以上出演する。代表作「エビカニクス」は、保育園や幼稚園で人気の定番体操曲。YouTube動画総再生回数は2.5億回を超える。