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好き嫌いや偏食を減らして、離乳食をおいしく楽しく食べてもらうには?栄養コンサルタントの細川モモさん直伝!ママたちの悩みに試してほしい12の「完食ルール」をご紹介します。
「おっぱい・ミルクの味が好き」という赤ちゃんが、初めて口にする食べ物がお米(おかゆ)。そうなると、お米そのものの味で勝負になるから、わが家では娘用に1kgだけ特上米を買いました。
最初に「お米って、おいしい~!」という感動が起こると、食事に前のめりになってくれると思ったんです。食事に慣れてごはんにがっつくようになってからは、お米もほかの家族と同じです。
離乳食の食器は、家にあるもので全く問題なし。食べる様子を見て、買い足してもいいですね。ただ、離乳食スプーンだけは、赤ちゃんの口の大きさに合うものが食べさせやすいです。
最初は皿の部分が小さくて平らなものが、唇からスッと引き抜きやすくておすすめ。食べる量がふえたら皿の大きいもの、自分で持ちたがったら柄の短いものを検討して。
【離乳食スプーンの選び方】
▶離乳食スタートの頃
・一口量が少ないので皿が小さくて平たいもの
・ママが食べさせるので柄が長いもの
▶食べる量が増える頃
・皿の部分が大きめですくやすいもの
・赤ちゃんが自分で握るので、絵が短めのもの
出かける前など、時間がないとスプーンで山盛りすくって食べさせたくなる…その気持ち、よくわかります。でも、口の中がいっぱいだと、かむスペースがなくなって、そのまま飲み込む(まる飲みする)原因になってしまうんです。
スプーンの皿に半分くらいのせ、自分からパクッと食べ、ゆっくりかんでもらうのが理想的。忙しくても、その時間を確保したいですね。
消化機能が未熟な赤ちゃんは、タンパク質が大きいまま吸収されて、体が「異物」と判断することがあります。とはいえ、初めて食べさせるものは、「ごく少量から」「受診のできる時間帯に」というルールで進めれば、アレルギーがあっても軽い症状で気づくことができるので、こわがらないで!目安の時期に少しずつ試してみましょう。
【こんなときはすぐに受診を】
・食べたあとに、すぐ顔や体が赤くなる
・食べるとすぐ嘔吐する
小食なのに体重は意外と増えていたり、活発すぎてよく食べるのに太らなかったりというのは、よくある話。食べる量の目安はありますが、栄養の吸収や消費は、その子の体質や運動量も影響します。
バランスよく食べていて、体重が成長曲線に沿ってふえていれば、「小食?」「食べすぎ?」と思っても、その子の個性です。
【こんなときは要注意】
・体重が横ばいでストップしている
・3回食になっても母乳中心のまま
わが家では、別進行で離乳食を作っていたのは初期くらいで、そのあとは家族の食事の延長線上でした。大きな鍋でいろいろな具を煮たら、うまみも浸透するし、それを赤ちゃんにはペーストにしたり、おかゆと混ぜたり。大人はみそ汁、スープ、カレーやシチューに。幼児食になれば同じ食材を食べられるようになるので、そのほうがラク!
【取り分けアレンジ】
・離乳食初期(生後5~6ヶ月頃・ゴックン期)は肉を入れる前に野菜を取り分ける
・トマトジュースや牛乳で味替え
・リゾットやパンがゆに
・スープパスタに
「ステップアップ」というと階段状のイメージですが、実際には、かたさ・大きさを一度に変えたら、赤ちゃんもびっくりします。
「今日のにんじんはやわらかく煮えたから、少し大きめにしよう」など、「やわらかめ・大きめ」からやってみる。意外に食べたら、次は「かため・小さめ」に挑戦する。そんなふうに進めてくださいね。
STEP1 指でかるくつぶせる「やわらかめ」
↓
STEP2 指でギュッとつぶす「かため」
繊維の多い青菜とパサつきやすい魚は、“とろみ” が救世主。水どきかたくり粉を使うのは王道テク。おかゆ、バナナ、ヨーグルトとあえる、いもやかぼちゃを水分でゆるめる方法も、パサつきカバーになります。苦手な食材ものどごしがいいとするっと食べられるので、とろみを活用しましょう。
●葉野菜+水溶き片栗粉
●白身魚+じゃがいも
大人でも、食卓にいいにおいが漂い、「おいしそう!」と五感が刺激されると、おなかが鳴って唾液が出ますよね。胃腸が消化しようとスタンバイするわけです。
離乳食も、その準備が必要! ぜひ大人が味見して、においがするか、適温か、確認してくださいね。おいしければ食べっぷりが違います。大人も赤ちゃんも同じです。
赤ちゃんが食事に集中できる環境をととのえてあげましょう。遊ぶスペースと食事の場所は分けることや、「いただきます」の歌で気分を切り替えること、不快感のないいすや足がブラブラしないで座れる位置を心がけることなどです。遅寝や運動不足、おなかの張り(便秘)は大敵!
【食べる前にチェック!】
・おむつが濡れているなど不快なことがない
・おなかがすく時間帯
・テレビなどは消す(食事に集中するため)
赤ちゃんは塩分を排出する機能が未熟なので、味つけは最低限に。将来の高血圧に影響することもわかっています。だから、だしのうまみが大事。濃いめにだしをとると、味つけなしでおいしい離乳食に!塩分は日本人全体がとりすぎ傾向で、減塩は大人も課題です。“だし活” して、病気を防ぎましょう。
【かつおだしの作り方】
小鍋に水200mlを入れ、沸騰したら、かつお節5gを加える。火を止めて1~2分おき、ざるでこす。※だしパックを使う場合は、食塩・化学調味料無添加のものを。
娘に初めていちごを食べさせたとき、顔をくしゃっとさせた反応がおもしろかった…。赤ちゃんは、苦みや酸味に初めて出合うとき、本能的に警戒するんですよね。
でも、ほとんどは一時的なもので慣れていくので、「嫌い」と決めつけない! 好きなおかずに少し混ぜたりしながら、食べられるまで、だましだまし出し続ける、しぶとい母になりましょう(笑)。
【あの手この手で苦手対策】
・酸味や苦みにはうまみ、甘みを足す
・繊維の多い食材は細かく刻む
・食の絵本を読む
・時間をあけて再トライ
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栄養のプロ・細川モモさんが伝授する「離乳食」メソッドが満載!ぜひチェックしてみてくださいね。
撮影/佐山裕子 文/水口麻子 『Baby-mo(ベビモ)2022年秋冬号』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです