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2022.08.18

病気・ケガ・救急

赤ちゃんが夏にかかりやすい〈うつる病気〉。ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱にかかったらどうすればいい?【小児科医監修】

夏にはやる感染症は、発熱やブツブツなどの発疹が出るのが特徴。また、感染力が強いので家庭内感染にも注意が必要です。【〈3大うつる病気〉ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱(プール熱)】の症状とかかってしまったときの対処法を、小児科医の山中龍宏先生に聞きました。

【ヘルパンギーナ】のどの奥に水疱ができ高熱が出てひどく痛みます

コクサッキー、エコーウイルスなどのエンテロウルスの仲間によって起こる病気。ウイルスの型がいくつもあるので、一度かかったあとでも何度もかかることがあります。主に夏から秋の初めにはやり、乳幼児に多いのが特徴。感染しても全く症状の出ない、不顕性感染もあります。

どんな症状が出る?

【熱・のどの痛み・発疹・下痢・嘔吐】
突然の発熱とのどの痛みから始まります。ヘルパンギーナの口内水疱はのどの奥にでき(小さな水疱が数個~数十個)、のどが真っ赤になってひどく痛み、熱が下がるまで続きます。まれに水疱ができず、のどが赤くなるだけの場合も。

口の中の水疱は2~3日で2~3㎜の大きさになってつぶれ、黄色っぽい潰瘍に。これがしみて痛むので、唾液を飲み込めずよだれが多くなったり、吐きやすくなったりすることがあります。

ヘルパンギーナの治療とホームケア

対症療法が基本。熱がつらいときは解熱剤を使うことも。ウイルスは症状が消えたあとも便や唾液から排出されるので不顕性感染の場合、感染は避けられないでしょう。

2~4日で熱は下がりますが、のどの痛みがつらいので、脱水症状にならないよう水分補給はしっかりと。なるべく刺激が少ない飲み物を与え、食事はのどごしのよいものを。冷たくてつるんとしたゼリーのほか、乳製品がおすすめ。

【手足口病】手足や口、おしりに水疱ができます

手足口病コクサッキーA16型、エンテロ71型をはじめとするエンテロウイルス属によって起こる病気で、生後6ヶ月から4~5歳くらいの乳幼児に多く、夏にはやります。一般的な感染経路は便や、唾液からの飛沫感染で、感染力が強く何度もかかってしまうことも。

どんな症状が出る?

【熱・のどの痛み・発疹・下痢・嘔吐】
手足口病の口の中にできる水疱は、ほっぺたの内側を中心に、口内の前半分にできるのが特徴です。手のひらや足の裏、ひざやおしりに症状が出る場合も。

手足の水疱は痛みやかゆみを伴います。37~38度くらいの熱が4日ほど続きますが、まったく出ないこともあります。

手足口病の治療とホームケア

特効薬はないので対症療法になります。エンテロウイルスは潜伏期間が長く、症状が出る前やあとにも強い感染力があるので、周りの人にうつってしまうことも。口の中の水疱が痛み、水分や離乳食を受けつけなくなることがあるので、なるべく口内を刺激しないものを与えて。

症状のある間は長時間直射日光を浴びたり、炎天下での水遊びは控えること。1週間ほどで症状はおさまります。

【咽頭結膜熱(プール熱)】のどの炎症と結膜炎の症状が出ます

アデノウイルスがのどと目に感染して起こる病気。初夏から秋口にかけてはやりますが、冬でも感染します。主な感染経路は目やにや唾液、便。

「プール熱」は俗称で、プールではアデノウイルスが水中で活動できないよう塩素濃度を上げているので、感染することはまずありません。

どんな症状が出る?

【熱・のどの痛み・目の充血・目やに】
のどがはれて痛む咽頭炎の症状と、白目やまぶたの裏が赤くなる、目やにが出るといった結膜炎の症状があらわれます。39~40度くらいの高熱が出て、4~6日ほど続きます。下痢や嘔吐をともなうことも。

咽頭結膜熱の治療とホームケア

綿棒を使ってのどや目から病原ウイルスを検出する方法で診断します。手足口病やヘルパンギーナに比べると熱が長く続くので、水分補給はしっかりと。

感染力が非常に強いので、家族やきょうだいにうつさないよう、タオルは共用せずに、洗濯物も別に洗うこと。保育園などの登園の基準は、熱や目やになどの主要症状がなくなって2日たってからが目安。

●目やにはこまめにとる
感染を広げないため、ティッシュや目専用の清浄コットンなどでふきます。

●つめは短く切っておく
つめが長いと危険なうえ、目をかいたときにつめにウイルスがつき、感染を広げてしまうことも。
_______
ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱、いずれも熱が出たりのどが痛んだりつらい症状が続きます。それぞれの病気の特徴や注意点をしっかり把握して感染対策に備えておくと、イザというときに対処ができますね。

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『Baby-mo(ベビモ)2021夏秋号』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです

【監修】 山中 龍宏 緑園こどもクリニック 院長

東京大学医学部卒業。東大医学部小児科講師、焼津市立総合病院小児科科長、こどもの城小児保健部部長を経て、1999 年から日本小児保健協会傷害予防教育検討会委員長、内閣府消費者安全調査委員会専門委員などを歴任。

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