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2022.06.11

育脳・知育

子どもからの問いかけに「あとでね」はNG!〈親子の会話〉が脳育てに大切な理由【専門家アドバイス】

乳幼児期、子どもの脳を育てる場所は家庭が中心です。家の中で楽しく脳育てをするにはどのように過ごすのがいいのでしょうか?「普段からの親子おしゃべりが大切」と話す発達脳科学者の成田奈緒子先生に話を聞きました。

「言葉」による刺激で、子どもの脳を育てよう

乳幼児期は、何をおいても「からだの脳」を育てることが大切ですが、実際には、その外側で「おりこうさん脳」も育ち始めています。思考や動作、知的活動をつかさどる「おりこうさん脳」が本格的に育つのは小学生になってからですが、幼児期からの刺激も大切なのです。

「からだの脳」詳しく見る⇒⇒⇒早期教育や習い事は赤ちゃんのうちから必要?新生児から5歳ごろまでに実践したい「脳育てに大切なこと」
「おりこうさん脳」詳しく見る⇒⇒⇒育脳って何?脳育ての具体的な方法は?子どもの可能性を引き出すために親ができること【発達脳科学者監修】

最も効果的なのは「言葉」による刺激です。言葉は、人間だけが持つとされる、とても高度な脳の働きです。誕生直後はまったく理解できなかった人間の言葉を、わずか数年で理解し、使いこなすようになるのです。

それは生後すぐから「言葉を聞く」という刺激によって、「おりこうさん脳」の言語にかかわるシナプスが次々とつながった結果です。

生後すぐは「実況中継的な言葉がけ」がおすすめ

家庭での脳育ては、まず赤ちゃんに話しかけることから始めましょう。

特に、まだ相づちやリアクションが返ってこない時期は何を話せばいいか迷いますが、いちばん簡単な方法は、今していることの実況中継です。「タロウくん、おむつを替えますよ。おしりをきれいにふきましょうね」という感じです。

【言葉がけの育脳ポイント3】
最初に赤ちゃんの名前を呼んで意識させること
少し高めの聞きとりやすい声で話しかけること
なるべく文法的に正しい日本語で話すこと

文法にこだわるのは、大人の話す言葉によって、言語を操る基礎的な神経回路がつくられていくからです。

つまり、ママやパパの話す言葉が、子どもの言語の土台になるということ。親の言葉づかいは、実はとても大切なのです。

1歳過ぎ~子どもが話しかけてきたときが、脳育てのチャンス!

1歳を過ぎると、意味のある単語を口にします。「ワンワン!」と指をさしたら、ママが「ワンワンが来たね、かわいいね」というように、会話をつなげてあげるといいですね。

2語文、3語文が出てきたら、親も2語文、3語文を使いつつ、できるだけ正しい文法を意識しながら話していきましょう。

「あとでね」はなるべく使わないことが脳育てのコツ

3歳くらいになると、子どもの会話する力も高まってきます。とはいえ、言っている言葉はわかりにくく、説明能力も低く、しかもママが忙しいときに限ってしつこく疑問、質問を投げかけてくるものです。

親はつい「あとでね」と言いたくなってしまうのですが、実はここが脳育ての重要なタイミングなのです。

話しかけてくるというのは、自発的な行動です。脳は自発的な活動のときにこそ発達するのです。可能な限り、手を止め、目線を合わせてしっかり話を聞いてあげましょう。

「ママに話を聞いてもらった」という満足感が残る聞き方を

話を聞くからには「ママにちゃんと聞いてもらった」と、子どもが満足できるように聞く必要があります。「話すことで楽しい結果が得られた」「ママが一緒に喜んでくれた」というプラスの結果は、「もっと話したい」という思いを育てます。

また、「うちの子、全然私の話を聞かない」と気になっている方は、まず、ご自身が家事をしながら、スマホを見ながら子どもの話を聞き流していないかどうかを思い返してください。

子どもは親の態度をそのまままねします。きちんと「子どもの話を聞く態勢」をつくっているでしょうか。

子どもに話をするときに重要なのは、アイコンタクト。目と目を合わせて話すことで、子どもの心に話を聞こうという意識が芽生え、親の言葉を理解できるようになるのです。

こんな対応はNG!

●聞き流す
幼い子の話は脈絡がなく、話の切れ目もわかりにくいもの。ついいいかげんな返事をしたり、家事をしながら、スマホを見ながらの返事になってしまうことがあるかもしれません。

でもそれは、「ママに話してもムダ」という思いを育て、子ども自身にも話を聞き流す習慣をつけさせる結果にもなります。

●質問に対して「知らない」
1〜2歳になると、「これは何?」「どうして?」と大人を質問攻めにする時期がきます。「知らない」「何回も言ったじゃない」というそっけない受け答えは好奇心の芽をつむことに。

答えに困る質問には、「あなたはどう思う?」と逆質問して会話を楽しむのもステキです。

●指示命令がいっぱい
子どもが少し大きくなると、「会話」ではなく「指示命令」ばかりになることも。「〇〇しなさい」「なんでそうなの」「ほら早く」…これでは「今私はこういうことをしたいので、あと10分待ってください」という交渉力は育ちません。

何かをしてほしいときこそ、ちゃんと会話しましょう。

聞き上手は子育て上手!「もっとママに話したい」と思わせて

親子おしゃべりのポイント①:子どもの気持ちを言葉にする

親子会話の基本は、「聞く」ことです。つたない言葉の中のメッセージをしっかり聞きとり、「タロウくんは、こっちのお洋服がよかったのね」など、もう一度正しい言葉にして返してあげてください。子どもは安心します。

親子おしゃべりのポイント②:やりとりを楽しむ

「会話」は、言葉のやりとりを楽しむからおもしろいのです。「ハナちゃんはどう思う?えー?それは気づかなかった」など、子どもの言葉にリアクションを返しましょう。会話がはずむ体験の多い子は話し上手になりますよ。

親子おしゃべりのポイント③:子ども自身の言葉を引き出す

自分から話さない子もいると思います。そんなときには「ハンバーグとカレー、どっちが食べたい? すぐできるのはハンバーグです」など、子どもに選択させて、理由を聞いてみて。簡単に答えられる質問からスタートしましょう。
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記事を読む⇒⇒⇒赤ちゃんの言葉や運動能力はいつどのように発達するの?0歳児からの育脳アドバイスも
記事を読む⇒⇒⇒赤ちゃんの脳を育てる理想的な1日の過ごし方とは?発達脳科学の専門家がアドバイス

まとめ・文/石野祐子(Forest inc.) 『はじめてママ&パパのしつけと育脳』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです

【監修】 成田 奈緖子 子育て科学アクシス代表/小児科専門医

文教大学教育学部特別支援教育専修教授。小児科専門医。子育て科学アクシス代表。医師、教授、母親としての視点から、子どもの「育ち」を支援。経験と研究に基づいた「子どもが一生幸せに生きられるための脳作りの方法」をテーマに、広く講演、執筆活動も行う。

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