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2022.06.09

成長・発育

トイレトレーニングで叱るのはダメ!スムーズな「トイレトレ」成功のコツを専門家がアドバイス

発達によって、進み具合に個人差も大きいトイレトレーニング。子どもも親もストレスなく、楽しみながら取り組みたいですね。スムーズに進めるためのコツやアドバイスを、小児科医で発達脳科学者の成田奈緒子先生に聞きました。

おしっこの間隔が2時間以上空いてきたら、始めどき!

トイレトレーニングを始めるには、脳の大脳皮質(おしっこをしたいと感じ、おしっこを出せという指令を出す部分)の発達が不可欠です。

「大脳皮質」詳しく見る⇒⇒⇒【赤ちゃんの育脳】子どもの言葉や知能を育てる「おりこうさん脳」に良い行動とは?

「おしっこがたまっている感覚」「排泄の感覚」「たまったおしっこをがまんできる能力」などが育っていないと、トレーニングを始めてもうまくいきません。失敗が続くと、親も子も疲れてイヤになってしまいます。

また、「何歳になったから」「お友だちが始めたから」ということだけを理由にスタートすると、結果的にこじらせたり、思いのほか長引いてしまうことにもなりかねません。

スタートのベストタイミングは、子どもによって違います。ほかの子より早い・遅いと一喜一憂するものではないことを心にとめておきましょう。

トレーニング開始の目安は、おしっこの間隔が2時間以上空くこと。おむつを替えてから2時間たってもぬれていなければ、トイレへ。座らせてみると、偶然におしっこが出ることもあります。

その「出た!」経験をくり返して、子どもはおしっこが出る気持ちよさをつかんでいきます。

トイレトレーニングで重要なのは「信頼関係」

トイレトレーニングで最も重要なのは、ママとの信頼関係。失敗しても怒らず、上手にできたらたくさんほめて、子どもの気分をのせてあげて。おむつはずしには時間がかかって当然。「いつかはとれる」と信じて、楽しみながら進めましょう。

かぜをひいたり、引っ越しをしたり、下の子が生まれたり、体調や環境の変化によって順調に進んでいたトレーニングが一転、うまくいかなくなってしまうこともあります。行きつ戻りつ、ときには休みながら、焦らず大らかにとり組みましょう。

子どもの発達とトレーニングの見通しチャート

0歳代:膀胱におしっこをためるのはまだ難しい時期

生まれたての新生児は、まだ膀胱が小さく、おしっこは1日平均20〜25回とかなり頻繁。意思とは関係なく反射的に排泄します。生後10ヶ月頃になると、ようやくおしっこを少しずつ膀胱にためておけるように。

【親の働きかけは?】
この時期はまだ「トレーニング」というほどのことはできません。おむつがぬれていたらその度に替え、「おむつを替えると気持ちがいい」と教えてあげて。


1歳代前半:少しずつおしっこをためておけるように

大脳皮質が発達していき、膀胱におしっこがたまる感じが少しずつわかるようになります。子どもによってはおしっこの前やおしっこをしているときに変な顔をするなど、「おしっこのサイン」が見られることも。

【親の働きかけは?】
おむつをぬれたままにしないで、なるべく早く替えてあげましょう。間隔やタイミングなど、おしっこのリズムをなんとなくつかむようにするといいでしょう。

1歳代後半:膀胱がグッと大きくなり、排尿の間隔が長くなる

1歳代の後半になると、膀胱がぐんぐん大きくなってきます。その分おしっこも量をためておけるようになり、排尿の間隔が少しずつ空くように。よく観察すると、次第にその間隔が一定のリズムを持つようになるのがわかるかも。

【親の働きかけは?】
排尿間隔が2時間ほど空くようになったら、おむつ替えのときにおまるに座らせてみても。おしっこがたまる感じと排尿と結びつけられる機会をつくって。

2歳代:おしっこをしたい感覚が自分でわかるように

膀胱におしっこをためておけるようになり、「おしっこをしたい」という感覚が自分でもわかるように。排尿の感覚もはっきりわかってくる時期。トイレトレーニングをスタートする子どもが最も多い時期でもあります。

【親の働きかけは?】
おしっこが出たことを子どもが教えてくれたら、たくさんほめてあげましょう。タイミングを見てトイレに誘ってみるなど、本格的にトレーニングを始めても。

3歳代:自分からトイレに行けるようになる時期

トレーニングが進んでいる子も多い年齢。だんだん自分でトイレに行けるようになってきます。ただし、遊びに夢中になるとおもらしするなど、失敗することも。自尊心を傷つけるようなしかり方をしないことが大事です。

【親の働きかけは?】
親がトイレに誘っている場合は、自分で「おしっこ」と教えてくれるのを待つようにしましょう。おむつがとれているお友だちの様子を見せるのもよい刺激に。


4歳代:日中のおしっこは、ほぼトイレでできるように

4歳を過ぎると、トレーニングを完了した子どもが多くなります。日中のおしっこはほぼトイレでできるように。ただし、夜間のおしっこは別。夜の排尿をコントロールする体の機能が発達して、自然におむつがとれるのを待つことになります。

【親の働きかけは?】
おねしょを防ぐために、夜中に起こしてトイレに連れていくのはNG。睡眠を妨げます。防水シーツを敷くなど、汚れてもいい工夫をして、体の機能の発達を待ちましょう。

基本のトイレトレーニング4ステップ

どのステップでも中断や後戻りはつきもの。子どもの成長や変化を楽しむつもりでのんびり進めましょう。

ステップ1:おしっこがたまっていそうなときに、おまる・トイレに誘う

起床後、食事のあと、外出や昼寝の前後など、これまでおむつ替えをしていたタイミングでおむつをチェック。ぬれていなければ子どもの様子を見ながら、おまるやトイレに誘って。

「おしっこ出るかな?」「出たね」と声をかけ、おしっこする感覚を学ばせます。いやがったり、出ないようなら無理せずあきらめましょう。この段階で誘うのは1日1〜2回でOK。


ステップ2:おまるやトイレでおしっこする回数を増やしていく

1回でもおまるやトイレでおしっこすることができたら、誘う回数を徐々に増やします。タイミングを見はからって、「おしっこがたまっていそう」と思う度におまるやトイレに誘います。

上手にできたら、たくさんほめて!まだできなくて当然なので、失敗してもしからず、くり返し誘いましょう。おしっこができる確率が50%くらいになるまで同じように続けます。


ステップ3:日中はおむつをはずして、パンツをはかせる

いよいよおむつからパンツへ移行。成功回数がふえてきたら、日中はおむつをはずして布パンツやトレーニングパンツをはかせてみましょう。おもらしをすることも多いですが、もらすことで気持ち悪さを実感し、おしっこの感覚を体感していきます。

大切なことは、失敗しても叱らないこと。ママの優しい対応と「おしっこ出たね」の声かけがポイントです。


ステップ4:自分から「おしっこ」と言ってくれるのを待つ

「おまるやトイレに座る」→「おしっこしてスッキリ!」という行為をくり返すことで、膀胱におしっこがたまる感覚を覚えていきます。自分から「おしっこ」と教えてくれるようになるのを待ちましょう。

なかなか教えてくれない場合は、誘うタイミングをズラしてみて。おしっこが出る前に教えられるようになり、トイレでできるようになったらトレーニング完了!

次ページ > トイトレ成功のための「6つのコツ」と「お悩みQ&A」

まとめ・文/石野祐子(Forest inc.) 『はじめてママ&パパのしつけと育脳』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです

【監修】 成田 奈緖子 子育て科学アクシス代表/小児科専門医

文教大学教育学部特別支援教育専修教授。小児科専門医。子育て科学アクシス代表。医師、教授、母親としての視点から、子どもの「育ち」を支援。経験と研究に基づいた「子どもが一生幸せに生きられるための脳作りの方法」をテーマに、広く講演、執筆活動も行う。

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